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2011.02.27

2/27 原子力廃棄物の最終処分をめぐる困惑

2月16日に放映されたNHK-BSドキュメンタリー「地下深く永遠に~核廃棄物10万年の危険~」の録画をみる。

岩盤内への地層処分を行ったフィンランド・オルキオト島の核廃棄物最終処分場「オンカロ」をめぐる科学者たちの困惑を伝えている。

プルトニウムを中心とした核廃棄物が核分裂を行いながら無害化される10万年後まで処理しなくてはならないために、科学者があれこれ考えている中で、太陽へ送り込む方法、海底処分、地上による管理など様々検討された中で、最もリスクが少ないのが地底の岩盤に処分するという方法だという。

問題はその処分場をどのように管理し続けるかということに話が展開し、10万年後の人間またはそれと同等の文明を持つ生物が、危険性を理解できるように残すためにどうしたらよいかということになっていく。古代文明を理解するのに苦労している我々のことも引き合いに出る。6万年以内に想定される氷河期において、極北の地の文明は根絶やしにされて、証拠を残すことは難しいという前提も織り込まれる。

最後には、近寄らせないためにはまったく証拠を消す、記憶を失わせるという案まで検討されるが、今の近代国家の論理ではそうしたことが通用せず、証拠を残して管理していくということなったというが、10万年安全に保管するという確信はなさそうだ。

●人類がアフリカを飛び出したのが5~7万年前。今の私たちが電気を使いたい放題するために、それだけ長い間負担をかけ続けるものなのか。

●そんな番組を見た後で、NHKニュースで、環境のために電気自動車のバスを導入した三鷹市が紹介されて、頭が痛くなってしまった。環境問題が目の前の空気のきれいさだけで話がされている。確かに原子力発電の原料や廃棄物は、空気に臭いも色も影響を与えない。見えない放射線がとびかっている。

●長い文明をどう考えるかという視点もなく、国内では原発を造り続け、海外に輸出までしている、科学者が首相の現政権・前政権の恐ろしさを感じる。

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