2/17 絞るべき雑巾は学習院大学経済学部だ
福祉が人件費しか原価のないシンプルな構造であることにつけ込んで、経済理論モデルのおもちゃにしたがっている学習院大学の鈴木亘教授が、今度は「税と社会保障の一体改革:社会福祉法人の1兆円の濡れ雑巾を絞れ!」だと。片腹痛い。
税金から補助を受けて、政局談義をしているようなエコノミストを養っている学習院大学こそ絞るべき雑巾じゃないの?と私は思う。
そもそも社会福祉法人だからと何か不思議な儲けるからくりなんかあるわけがない。社会福祉法人の収入は各種公的社会保障事業をした見返りの補助金と、寄付金だけである。したがって、経営形態が株式会社であっても、社会福祉法人であっても、自治体であっても、同じ福祉事業をやっていれば入ってくるお金は多少の特典的政策による差があってもほとんど同じである。社会福祉法人が絞られるべきというのは国民の多くが福祉を利用していなくて社会福祉法人への無知につけ込んだひどい差別言論であって、鈴木氏のような立場であれば、福祉支出をすべて絞れと言わないと、全然話がおかしくなる。
ちなみに社会福祉法人のもとで働く労働者がどんな賃金で働いているのか調査したことがあるのだろうか。補助金事業である学習院大学の教授がまさか年収500万いかないなんてあり得ないだろう。夜勤はあるわ、利用者の事故や死亡と背中合わせだわ、そんな仕事を同じ金額で鈴木亘のような人物がやれるのか聞いてみたい。
もっと言えば、鈴木氏の大好きな株式会社が福祉事業をやれば、同じ財源から株主配当を払い、経営者の報酬が出てきて、さらに働いている人の報酬が削減されることになる。これが鈴木氏の理想とする福祉社会らしい。
特別養護老人ホームの建設費が一床2000万もかかっているというが、ちょっとしたマンションの一室分なのだから、2000万が高すぎるなんてことはありえない。しかも施設を大切に使えば、60年から100年は使えるのだから、実質1年で30万円程度のコストである。
一方学習院大学はどうなのだろうか。利用者から年間100万近いコストを取って、高コスト体質もいいところだ。その上、税金の補助金までもらっている。どちらが絞るべき雑巾なのか、はっきりしているんじゃないのか。
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