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2010.12.23

12/22 国立市で上原前市長にわけのわからない求償を認める判決

何が市に損害与えたのか不可解な判決。

マンション訴訟賠償金、前国立市長への請求命令

この問題、一審判決では市の言い分をある程度認めている。揺れる判決の中で、損害額が明白でもないのに、直接利害のある市民でもない原告の訴えを、裁判所が容易に認めることは問題が多いと思う。
原告については、何の動機があるのかわからない。生活者ネットワーク出身のこの市長を嫌うだけの政治的動機か、マンション業者の代弁者としての動機しか考えられない。

裁判所も裁判所で、いたずらに裁判所が地方自治で住民間で揺れる問題について、介入することは慎むべきではないかと思っている。
当時の国立市長はこのマンション建設に反対する人たちに応援されて、賛成する候補者と対決して当選している。いわば民主主義社会のルールにのっとって審判された結果によって、市長に就任し、マンション問題を解決しようとした。その行動が違法行為で、損害賠償すべきとなってしまっては、政治家によって民主主義社会のルールにのっとり問題解決していくというこの社会の基本的な仕組みが崩壊しかねないことになる。
議会の違法答弁(とは思わないが)の責任とか、そんなこと言い出したら、社会福祉関係の法律を無視してモラリズムばかり説くようなこの近辺の首長はいくらでも訴訟の対象にできてしまう。

もちろん法の支配という考え方があるから、裁判所が行政や政治に口出しするなというつもりはないが、しかし法の支配の前に、自由と人権があり民主主義があるのがこの社会の基本的な原則であり、それを裁判所も尊重してもらいたい。

●行政訴訟というカテゴリーの存在が、どうも訴訟魔みたいな住民運動を静かな権力者として振る舞わせているきらいがある。

●この判決を見て思い出すのは、枚方市の非常勤職員賃金を違法だと訴えた住民訴訟である。

●この裁判官、マンション業者から金でももらったのではないか。

●こういう判決で地方自治体がどんなに多数の住民の合意のもとで施策を進めても、好き放題やる不動産屋に対抗した裁判は、ほとんど敗訴する。この国は中国並みに不動産屋が政治や行政と癒着して好き放題やっている国だと思う。景気対策でもまず不動産屋が喜ぶことばかり。その結果、長期的価値のないバカ高い不動産を消費者は買わされ続けている。

●菅直人は土地・住宅問題の専門家として政治家をスタートさせたのではないか。

マンション訴訟賠償金、前国立市長への請求命令

. 東京都国立市の大学通りのマンション建設(高さ約44メートル)を巡る訴訟で敗訴し、市に損害を与えたとして、同市の市民4人が関口博市長を相手取り、上原公子(ひろこ)前市長に約3120万円を市へ返還させるよう求めた住民訴訟の判決が22日、東京地裁であった。


 川神裕裁判長は「適法な建物の建築や販売を阻止しようとした(前市長の)行為は、市長に求められている中立性や公平性を逸脱していた」と述べ、全額を返還請求するよう命じた。

 判決では、上原前市長が高層マンションの建設を阻止するために反対運動をあおったり、市議会で違反建築物と答弁したりした点を挙げ、「適法な営業活動を妨害した。重大な過失があり、違法」などとして、上原前市長に対する市の求償権を認めた。

 市側は、建設業者側から損害賠償金と同額の寄付があり、実質的に求償権は消滅したと主張していたが、「市は一般寄付として取り扱っている」として退けた。

 原告の一人である鈴木雄一・防衛大教授(民事法)(56)は立川市役所内で行われた記者会見で、「前市長の違法行為に対して、現市長が求償権を行使しないことを違法と認めた画期的判決だ」と述べた。

 一方、国立市の関口市長は「上原前市長の景観を守る姿勢を支持する立場から控訴したい」とのコメントを発表した。

 同マンションを巡っては、着工後に高さを20メートル以下に制限する条例を定めたのは違法だとして、建設業者が同市に損害賠償を求めて提訴。2008年3月、最高裁で市の敗訴が確定した。

(2010年12月23日09時50分 読売新聞)

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コメント

こんな判決が今も行われていることには、驚きどころではありません、どんな裁判官がこんな判決を出したか確かめたいものです。上告して覆してください、国立市民のために、日本人の市民権の為にも。

投稿: 高津 學 | 2011.01.29 13:13

はじめまして、グーグルの検索から来ました。
あの国立市のマンションは、いちおう法に沿った手続きで国立市に申請し、正式に許可をとってから建設を始めたはずです。
それをあとから、法を「改正」して、後出しじゃんけん的なやり方で「違法」ということにしたのが上原さんのしたことなので、どちらかというと上原さんのほうがオカシイとわたしは思いますが、どうでしょうか。
あたかも「悪徳不動産」対「善良な市民」という図式であるかのように報道した新聞もどうかと思いますが、そんな新聞でも、よく読むと以上のようなことが書かれていたので、「なんだかなあ……」と当時もあきれていたものでした。

投稿: タナカシンイチ | 2011.07.27 20:36

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