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2010.12.16

12/15 自治とは意見を言い続けることから始まる

昨日、市民運動に40年近く携わってきた須田春海さんの出版記念会に出る。

須田さんがすごいのは、民の社会運動が、労働運動と平和運動しかない時代に、自治という切り口で地域社会のことを市民運動の枠に入れ、自治体の施策に結合させていったこと。今日、多くの自治体でイデオロギー問わず市民参加が行われるようになっているが、その先鞭を付けた人の一人。

あるとき、須田さんの書いた「政策立案型市民運動のすすめ」というブックレットを読んで発見するようなものを感じたので、お会いしたいと思っていたら、今の職場に入ったところである雑誌の編集委員をされておられてよく近くでお見受けすることになった。またある選挙でご一緒することもあって、その後親しくさせていただいた。

そんなご縁で出席した。

●朝霞市の第四次総合振興計画の後期計画のパブリックコメントがあったので、書いて提出する。どうせ一往復だけのやりとりで、役所やコンサルタント会社が、「ご意見ありがとうございます」(有意な意見ですが取り上げません)、「貴重な意見ありがとうございます」(少数派意見だと思うので取り上げません)、「今後の施策の参考にさせていただきます」(使えるネタとして持っていきますが今回は使いません)、と木で鼻をくくったような回答ばかりとなることは明らかだが、政治主導の富岡市政のもとではここしか言う機会がないので、しつこくくじけず書く。意見を言わないということは、悪い施政を認めたということになるから。後で的中すれば、あの時私が言ったのに、というつまらない功名心もあるかも知れない。

ともかく、変えなきゃ、おかしいと感じたときに、機会が与えられれば雰囲気に飲まれず言うべき。言わなければ「あのとき何も言わなかったじゃないか」と言われるのが近代民主主義のルール。奥ゆかしい人が多いが、マナーや精神論を語っている場合ではなくて、自治が問われている。

提出した意見は、総合計画として、①マンション管理組合に対する支援策がなくスラム化への防止策がない、②得意の福祉分野について、③この計画の策定方法についての問題点、④この計画に伴う財政計画がないこと、などを意見として書いて提出した。あと細かなところでは、「中小企業・勤労者支援」という項目がおかしいと指摘した。経営者の支援と勤労者の支援とは、産業社会の弱者を支援するということでしか価値は共通しない。そもそも内容も手法も目的も違うと思う。経営者支援をやっている担当課が労働相談の対応をするというのが、旧共産国での諜報機関のスパイ懺悔僧みたいな感じになってしまうので、何か変だと思うからだ。
福祉については保育園不足は相当認識されているようなので(今年は1歳児の枠110人に1000人以上の応募があるという)、その次の介護の基盤整備について書いた。

●パブリックコメントの回答が来ると、私の質問自体を要約として、意図をねじまげて質問を設定して回答していることもある。まぁ、回答がどうでもいいようなことしか言わないので、目くじらを立ててもあまり意味がない。

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コメント

そうそう、中小企業支援って往々にして企業や経営者を念頭に置いたものだったりしますよね。ベンチャー支援策とかが喧しいほど言われて、そして起業環境の整備とばかりに数々の施策が行われたけど、そうして生まれた企業の少なからざる部分がブラック企業だったりしたのですから。

直近お騒がせの法人税論議にしても、中小企業振興のためとして意外に賛成する意見もあったりするのは象徴的ですよね。個人事業主と比べて、どれだけ優遇されているのかご存知なんだろうか・・・・・

投稿: 杉山真大 | 2010.12.16 10:34

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