10/7 また鈴木亘が厚生労働省官僚陰謀史観の展開
学習院に、鈴木亘という同年代の困った経済学者がいて、いわしの頭も信心というか、小泉構造改革的なものを崇拝し、それに抵抗するものは問答無用で抵抗勢力だと、およそ学者らしからぬ先入観丸出しの評論を繰り返し書いているので、このブログでさんざん批判してきた。
最近また、朝日新聞社の論座のウェブサイトで、長妻昭前厚生労働大臣が続投できなかったのは、官僚を中心とした抵抗勢力のせい、みたいはバカなことを書いている。厚生労働省の官僚が悪いと書いていれば何でも許されると思っているらしい。学者・研究者としての資質はわからないが、政治評論としてはそれで成り立つのだろう。しかしレベルが低い。そんな内幕話なら、政治評論家や政治家周囲からいくらでも話を聴けるし、正確な情報があがってくるが、政治の当事者でもない鈴木亘という若手学者が書くべきことか、私には違うように思う。第一、証拠がない。
今回長妻昭が厚生労働大臣を続投できなかったのは、単に官僚を統制することしかやっておらず、社会保障に関しての発展的ビジョンを作成する作業を怠ってきたからだ。また社会保障制度は、人権を保障するものであり、その制度の背後には、空気や水のように制度を必要としている人々がいて、ぬくぬくと学者をやってこれたような人間には理解できないような切実な課題があり、長妻昭の考えるような乱暴な改革提言など、およそ社会不安を引き起こさざるを得ないものだったのではないか。
また厚生労働省の官僚をこけにするような言い方をしているが、長妻昭や行革系民主党国会議員なんかより、はるかに厚生労働省の官僚の方が、現場に足を運び、ときには官僚を手厳しくののしるようなインディーズな受益者団体とも意見交換をしている。それだけのことを民主党の国会議員や、秘書、事務局がしているのか、と思ったりする。
それが官僚が圧力団体におしまける抵抗勢力、無知な長妻昭が改革勢力なんてバカな図式を学者ともあろうものが信じ込みプロパガンダするなど、愚の骨頂としかいいようがない。
●こんな政治的策動にしか興味のない若輩学者に給料を払うために、政府は、私学関係団体の圧力をうけながら私学助成補助金を、憲法違反の疑義を指摘さなれがらも私大に垂れ流している。しかも傾斜配分など差別的取り扱いをしながら。鈴木亘氏はまずそのことを自己批判したらどうだろうか。
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