10/3 枝野氏が中国を悪しき隣人と発言
「中国は悪しき隣人、法治主義なし」枝野氏
社会にほとんど影響力のない信仰告白だけのネットウヨが言うなら言論の自由だが、小沢一郎と熾烈な党首選を争い、菅政権、菅党首をもっとも支えるべき立場の人間が、こういう発言をすることは明らかによろしくない。
元々親台派と聞いていたので、驚くものではないが、首相が信頼する部下がこうした発言をし、さらにマスコミの確認にダメ押しするようなことを言うのか、と驚いている。
経済力が上がり、いやでもつきあっていかなければならなくならない隣国のメンツを壊すようなことを軽々に発言するのはいかがなものか。まして尖閣諸島をめぐって日中関係が混乱したこの時期に、こんなことを言って、また中国につけ込まれることをするものかと思う。
隣国と交戦関係に入る覚悟なしに、具体的な問題でもないことを批判し、メンツをつぶすということは、政治家は避けるべきだ。
今、枝野氏は参院選の敗北と、その責任の取り方が親分たちの指示で中途半端にせざるを得なく、結果、地位はともかく、実質的に不遇の季節を送っている。枝野氏が誰にも嫌われないように注意してきたことは、この10年、直接にも間接にも彼の政治行動を見てきたからよくわかるが、そういう彼にとって、民主党内のスケープゴートにされたことは、しんどくて平常心でいられないのかも知れない。しかしこういうときこそ、言っていいこと、言ってはならないことの分別が試されるのだと思う。
自戒も込めて。
●余計なこと言うが、枝野氏には、中国よりたちの悪い上田清司のことをどう考えているのか、聞いてみたいものだ。
中国なら何言っても許されて、上田氏の批判は生々すぎてできないというのなら少しずるい態度だと思う。
「中国は悪しき隣人、法治主義なし」枝野氏
民主党の枝野幸男幹事長代理は2日、さいたま市で講演し、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件に関連し、中国を「悪しき隣人」と呼ぶなど、厳しい批判を展開した。
枝野氏は「悪しき隣人でも、隣人だからそれなりの付き合いをしなければならない。だが、この国と、例えば米国や韓国と同じように信頼関係をもって物事を前に進めることを期待する方がおかしい」と述べた。
日中が目指す「戦略的互恵関係」についても、「外交的な美辞麗句は良いが、本当に日本のパートナーになりうるのか。政治体制が違い、私たちにとって当たり前の法治主義がない」と指摘。「法治主義の通らない国だから、突然、身柄を拘束される。そんな国と経済的なパートナーシップを組む企業は、よほどのお人よしだ」とも語った。
枝野氏は講演後、中国を「悪しき隣人」と呼んだことについて記者団に聞かれると、「良い隣人だと思うか?」と反論した。
(2010年10月2日20時02分 読売新聞)
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