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2010.09.27

9/26 大手マスコミは検察特捜のシステムの問題ととらえたくない態度見え見え

大阪地検の証拠偽装問題が、案の定、マスコミでは前田容疑者の個人的資質として報道されている。

朝のテレビでも、政治評論家の岸井氏が「巨悪とたたかう検察にあってはならないこと」などと批判していたが、政治評論をやっていてインサイダーや当事者の情報と接する機会があれば、社会の悪とたたかう検察特捜はその目的のためなら証拠や事実と違う供述書を作っているというのは常識中の常識で、しらじらしいこというなぁと思っている。佐藤優氏の著書を読めば、事実より高い方にも低い方にも調書で話を作り上げていく過程が記述されている。それは今回の容疑となった一件と境目のないことである。これはシステムの問題であるし、政治家クラスを捕まえるんだ、という組織の使命においていることに問題があるのだろう。
しかし、検察の捜査情報の漏洩をネタに取材活動をしている大手マスコミとしては、システムの問題ととらえて正面から検察特捜批判をしたくないという態度が見え見え。

●検察の取り調べを受けてきた人たちの証言記録などを読むと、検察特捜は、組織的犯罪について、組織の看板に一定傷つければいい、という処理をしてきていて、組織的犯罪なら本来は一網打尽にやるべきということになるのだろうが、特定の悪人を指定して、その人に司法的責任を集中させ、マスコミを通じた情報リークとメディアスクラムで組織の社会的影響力を削という手法を使って制裁を行う。さらに捜査を徹底せよという人たちからすると、トカゲのしっぽ切りということになる。あれだけマスコミが騒いだのに懲役刑は数人、それも執行猶予付という判決で終わったものが少なくない。
白なら白、黒なら黒ということでいえば、そのことについて司法手続きとしてはまずいのだろうが、容疑段階で犯罪者扱いをされるこの国において、その程度に手加減することは、必要悪なのかも知れない。

今回は、捜査の適正性を問われ、またリアルな権利機関である検察特捜の事件ということであり、そうした処理ではまずいし、検察特捜という、日本の司法システムではイレギュラーなぐらい超越的権限を持っている機関が民主主義社会にきちんと調和して存続していくためには、徹底的な組織的検証が必要だと思う。何より今回の事件の捜査過程をすべて公開して検証することが不可欠だろう。

●夕方の番組でヤメ検事の河上氏はミスだというが、発覚したことがミスなのか、偽造がミスなのか不明確にしてコメントしている。また、特捜のそもそも存在意義にについて、「政治家のさばらせていいのか」という言い方をしている。
世論に右顧左眄す程度の権力しかない存在を「のさばらせる」という位置づけて、行ったことの検証不可能、是正不可能、補償不可能の検察官僚が監視するなんてシステムがそもそもいいのかと問われている。のさばるかのさばらないかという存在は、コントロール不可能な検察特捜の方ではないか。

この河上という人は前からこうしたところではとんでもない発想をする人だと感じている。政治家がのさばっているかのさばっていないかは選挙で判断するもの。憲法に不逮捕特権があるというのも、よほど明白な犯罪でなければ、政治家を逮捕するということは行政権力の横暴を招くという戦前などの反省から生まれたもの。政治家は選挙を通じて国民が辞めさせることができるし旬も短いが、検察官僚・警察官僚は国民が罷免させることはできない。どちらが実際的な権力があるかということは明らかで、のさばる危険性があるのはどちらだ、ということだ。

また政治家の逮捕という事件を知るたびに、真っ黒な政治家もいるが、その人が多少なりとも良い仕事をする政治家の場合、その容疑である汚職を取り締まって彼の本業が断たれる弊害と、汚職が介する政治への害毒のバランスをとらえた場合、人によって感覚は違うと思うが、私は明らかに後者の方が害毒が少ないように思う。そこも最終的には有権者が判断すべきことである。

動的な民主主義のシステムからは、検察がスタティックな正義を持って政治家を監視するなんていのうは、時代錯誤ではないかと思う。

●こんな人物を、のさばる政治家にしたあほな政党もあったなぁと。

●河上、堀田と、検察が社会の絶対的な正義ともてはやされた時代の検察官は何かゆがんでいると思う。

●政治家がのさばっていると表現する国と、総選挙を通じて信頼関係を強化している国があるのと落差だ。
スウェーデンについての研究をしておられる方のブログだが、スウェーデンテレビの世論調査の結果を公表している。
政治家に対する信頼が大きく上昇
19日投票の総選挙を通じて政治家に対する信頼感が上昇、すべての既成政党の支持者で信頼感が上昇、右翼政党の支持者で信頼感がないという結果。
「のさばらせて」と権力機関の退職者(政治家経験あり)までが何やってもいいんだろと開き直っている国との違いを感じる。

●世界でも奇異なほど独特な規制だらけの公職選挙法で育ち、政治家の生殺与奪を握っている検察にスキャンダルでひっかけられないようにすることばかり注意して育った政治家が、ガラパゴス島の動物のような独特の進化をしていると感じる。維新の志士をまねして大声でどうでもよい天下国家を論じるか、公選法や政治資金規正法の違法合法の境目の技術論しか話のできない政治家ばかりという感じがしている。

尖閣諸島の処理の仕方でそれを感じる。清潔さとキャンペーン技術だけで政治家としてのし上がってきたから、利害調整や見えない本音とどう折り合いつけて話し合っていくのか、ということが身についていないと感じる。領海侵犯=逮捕、人質とられればこちらも解放すれば返してもらえる、というおめでたい判断を行う。旧ソ連の漁船拿捕をまともに見てこなかった太平洋ベルト地帯の政治家の幸福というのか。旧共産国の人質外交はほんとうにしんどいものだ。

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2010.09.26

9/26 特報首都圏の取材力と構成力の落差

先週金曜日の特報首都圏、30歳代の問題を取り上げていたが、残念なことに見損なってしまった。少しだけちら見できたが、コメンテーターに城繁幸が出ていて、がっくり。

若者の貧困を生み出すシステムについて無自覚に追認する立場に立ちつつ、その帳尻あわせを世代間抗争を煽る評論家人しかこの世代の状況を物語る代弁者がいないのかと思うと、ポストバブル世代はかわいそうであるし、また闇はまだ続くと感じてしまった。

●しかしこの番組、断片的な取材は朝のニュースでも紹介されていてそれなりに深いところまで入っていってよかったと思ったのに、全体の構成力がなっていないのか、不況やひどい雇用でもいいこと見つかった、みたいな30代視聴者の声を紹介してまとめていて、えっと思ってしまったよ。
文学や宗教みたいな話では、そういう理屈はありうるのかも知れないが、ごくわずかの幸せをありがたがったところで、社会が変わってもらわなければ、今後の人生、生計費、公的医療保険、子育て、企業内福祉、退職金、年金、介護、死亡、葬送と一生、他の世代の同程度の努力をした人に比べて圧倒的な不遇の人生が待っているんだ。
この論理が、小泉構造改革の偽善性であり、それを克服しない限り、みんながまずいと思ったみんなのためのシステムは、みんなの話し合いで直していく社会にしていかなければ、また小泉構造改革を6年間繰り返すことになる。
社会が変わらなくては解決しない。社会が簡単に変わらないからって、自分の中の幸せに安住する考え方をまとめにしてしまってはいけない。貧困が個人的な問題というのは、景気のよいときの話だ。

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2010.09.25

9/24 お粗末な尖閣諸島問題の処理

ナショナリズム的なことについて、発言は抑えてるが、今回の日本政府の尖閣列島に関する処理についてあまりにも不始末が多いのではないかと思う。

一つには、検察当局に半ば外交問題の処理をさせてしまったことである。週刊新潮あたりは、仙谷由人官房長官が元全共闘だからといって、しきりに親中派として演出しようとしているが、この政権の本質は親台派で、大陸側との関わり方を知らないがゆえにおきた顛末だと思う。元々尖閣諸島一帯では、日本の海上保安庁と台湾や中国の漁船とおいかけっこをしていることは常識であり、それを今回のように司法問題にしなかったところ、対中国に疎いこの政権が荒ぶる魂を発揮してこんなことになった。

今回の処理でまずいのは、検察当局という一行政機関かつ、国家権力を発動する役所に、外交問題をやらせてしまったことである。柳田法相が指揮権を発動していないと釈明したが、外交として処理するなら、指揮権を発動すべき問題であったのではないかと思う。
外交の処理を、内閣や外務省を通り越して、一権力機関が決定するということは、かつての関東軍の暴走を止められないのと同じ仕組みであり、これが今後先例になって、検察当局が外交問題に絡んだときに、勝手に判断してよい、という先例になりかねない問題である。

人質司法と悪名の高い日本の警察、検察のあり方について問題は多い。そのバランスからも今回のような処理は、他の司法的課題とのバランスを欠く問題になる。どうせ20日間の拘留期限を過ぎれば、裁判所に拘留延長の手続きをしない限り拘束する理由がなくなるわけで、そこにターゲットを持っていくべきだったのではないかと思う。

また、政治主導などと高らかにうたいながら、肝心なところで行政権の半ば越権行為を「粛々と処理した」として認めたことは、この政権の正当性への信頼感を失わせることになる。

菅・小沢問わず、政治主導といいながら、肝心要のところで政治家が責任をとらず、事務方に処理を押しつけるということは、モラルハザードを起こすし、官僚たちの冷笑を買うことになろう。

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2010.09.23

9/23 「増税しても雇用のために使われるなら景気は悪くならない」は小野教授の正確な理論ではない・順番は逆だ

内閣府の経済社会総合研究所長に小野阪大教授が就任。

この朝日の記事の前半は妥当だが、菅首相が頼っているものの、その後の発言を見ると正確な理解がされておらず、理論的支柱になっているかは微妙だ。

後半の記事で、「増税しても雇用のために使われるなら景気は悪くならない」と小野教授が入れ知恵しているように書かれているが話は逆で、彼の著書を読めば、不況期には社会に役に立つ雇用創出が重要で、民間がやらないなら公的部門でやるしかない、ということを柱においている。そのための財源は、増税でも国内消化の国債発行でも、不況期には国民から取って国民に戻すのだから、トータルでは景気は変わらない、雇用を退蔵させて畳に汗を落としてお金を配るのか物やサービスを作って活用されるのかの違いだと言っている。その後は、増税の政治的リスクと、国債発行のリスクと天秤に図って決定すればいいということ。それと問題は好況期には、やはり民間ががんばれるような仕組みにすることが大事とも言っている。

意図的に話の順番を入れ替えて、「菅首相が財務省に取り込まれた」媒介役は小野教授だというデマがあるようで、意志力だけに経済再生を求める新古典派経済学も日銀にお札を刷らせることしか関心のないニューケインジアンも取り込まれた小泉構造改革真っ盛りのときに、孤軍奮闘、雇用と経済を論じ続けた小野教授についての評価として不当なのではないかと思う。

●雇用対策を政府が行う必要があるかないか、もうこの頃は議論が決着していて、先の民主党党首選でも菅、小沢どちらも雇用創出の重要性については主張し、あとは増税か国債+無駄撲滅かの違いが争われた。しかしまだ小泉構造改革の幻想が頭から離れず、摩擦的失業がどうだ、自発的失業がどうだ、意図的に議論を混乱させたがる輩が多いと感じる。
統計の自発的失業や摩擦的失業は、傾向を示すものであって、厳密な数字ではないのに絶対視する問題について、大手メーカーの労務部長さんが書かれているこのブログがうまく指摘されている(批評の対象が、あの鈴木亘を重用しているダイヤモンド社の論説委員)。

●この批評の対象になっている辻広氏はじめ、完全雇用の敵は労働組合という立場の人間たちは、労働組合をどうしたいのだろうか。強制解散させよう、ということなのだろうか。政策論としてまったく理解できない。創価学会が政治の悪役に位置付けられることが多いが、そういう人たちが具体的に解散させようなんて話は冗談でしか成立しない。それと同じで、無意味である。
また、抵抗勢力=労働組合論はいくつかの事実のとらえ違いをしている。雇用の規制緩和が非正規労働者を救うのかと言えば、非正規労働者はますます労働組合を結成しにくくなっていて、派遣労働者など最終的な雇用責任が不明確で、派遣会社が仕事を持ってこなくて賃金を払わなくても仕方がないで済まされ、労働者の権利主張など離職で静かに抵抗するか暴力的抗議を通じてしかできない。職を通じた連帯がつくられず、体一つを売り歩くことで精一杯のため、職場の意見反映、社会の意見反映が、ますますできなくなっている。こうして労働分野の規制緩和は労働者の権利主張をどんどんできなくしている。だからそんな主張は無能な政治家や新古典派エコノミスト仲間には受けても、多くの国民は労働組合を頼らなくなってしまった以上に、こうした労働組合主要敵というだけの労働政策論は信用されていないし、「国民の生活が第一」という政策ポリシーの前に雲散霧消してしまった。
さらに労働界の中の話をすれば、正社員の年収が1500万円に到達するような本工主義の労働組合の方が、かつて労働分野の規制緩和に積極的であったし、労務担当部長が指摘しているように、非正規労働者の労働組合が規制緩和を歓迎していない、という事実をとらえるべきだろう。

本質的な自由経済なら、一物一価の原則が労働力の買い入れ費用にも適用され、販売側の主体として産業別労働組合が機能して職種ごとの賃金相場を規定していかざるを得ないはず。労働組合もない自由経済なんて体裁のよい奴隷売買にしか思えないのは言い過ぎだろうか。

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9/23 強引な投資マンション業者の過去を洗え

産経新聞に
投資マンション 悪質勧誘急増中 逆ギレ、動揺させ面談強要
という記事が出ていて、電話を通じて脅迫や恫喝で営業するというもの。投資マンションというところがクセもの。

しかし、以前は、居住用マンションのトップメーカー系販社が同様の販売をしており、知る人ぞ知るの話で、そこの営業から独立した人が同様の手法を使っているのではないかと感じるところだ。

消費者庁は、こうした営業をしているマンション業者の過去を洗ってみるべきではないだろうか。

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9/23 自治体の非正規職員の問題はコピー取りが難しい仕事をさせられているという問題より福祉国家のマンパワーを直視しない問題だ

自治体の臨時・非常勤職員の問題で、積極的に取り組んでいる共産党の山下よしき参院議員。そのHPで臨時・非常勤職員の課題について職場訪問した記録を残している。

その中で、

「芳野さんはいいます。「以前は臨時職員の仕事はお茶汲みやコピーなど補助的なものでした。しかし、いまは正規職員が大きく減らされた分、その仕事を臨時職員にやってもらっています」。非正規職員の仕事の質が変わってきているというのです。

 実際、ある自治体で非正規職員として働く皆さんに直接声を聞かせてもらいました。全員女性です。

 出生届や住民票などを扱う「市民課」の臨時職員の方は、市民からの問い合わせや苦情の電話対応、市役所に届く郵便物の内容を確認し仕分ける仕事などをこなしています。市民には「臨時なのでわかりません」とは言えずものすごいプレッシャーがかかるそうです。研修もないなか自分で責任を持ってマニュアルを作り、様々な法制度の改正にも対応できるよう勉強しているといいます。個人情報の扱いにも気を遣います。その彼女の時給は731円。「せめて800円台にしてほしい」というのが要求です。
 
 別の課で嘱託職員として働く方は3人の子どもを持つシングルマザー。嘱託なので月給制ですがその額は15万円。「嘱託では銀行は住宅ローンを組んでくれない。不動産屋は物件を貸してもくれない」「子ども3人育てながら民間では働けないと市の嘱託職員になったのに…」と嘆きます。」

認識として間違いではないが、臨時・非常勤職員の増大とその職務の基幹化について、こういうわかりやすい説明では、あまりにも断片的で、構造的な問題をとらえていないのではないか。また、お茶くみコピー取りが正職員並みという表現は、どうかと思う。これでは、官僚型公務員制度に統合するかたちでの「正規職員化」のスローガンを掲げるけどもできませんでした、という振り出しに戻る議論にしかならないように思う。

個別自治体によって差はあるが、臨時・非常勤職員が増大している分野を全国的にとらえると、保育所・学童保育などの児童福祉、病院、図書館、各種相談など、福祉国家の内実を整備する中で増大してきたところが多い。元々お茶くみやコピー取りがあった職場は予算削減のあおりでむしろ減少傾向にある。
官僚型公務員モデル(厳格な定員管理や職務明示しないで24時間365日身分拘束するような制度)ではとらえきれない職務が発生してきたから。福祉国家がスタートして自治体現場に清掃収集を皮切りにその内実を整備する業務ができてきた時期には、幸い、この国は高度成長期にあたって、税収の増大、インフレによる債務の後年度負担の軽減、稼働人口の増大が教育や福祉予算の増大を上回る少子化プレミアムで、そうした問題が回避され官僚型公務員制度に統合するかたちで解決してきた(この現象は、民間企業でも同じ)。
さらに福祉国家の内実を整備すべき高度成長期に、日本は専業主婦モデルの家庭を基礎にした社会構造を安定化させたことで福祉を企業と家庭内におしこめ整備を怠ってきた。ようやく1995年以降に、あわただしく保育所や介護を整備すべきことが認識されたが、時は低成長になり、経済も税収も伸びない中、福祉社会の内実を補う自治体職員を増やすために、予算面でも、勤務時間や人材確保など制度面でも官僚型公務員制度との整合性がとりにくくなってしまった。実際に、需要に波動性があり、変則勤務時間の職場を中心に非正規化が進み、人材確保では民間パート労働者を取り合うような状況も生まれている。
そうした構造的なとらえ方をしない限り、統治機構ではないところで働く公務員の職務の安定、そこから導き出される雇用の安定や生活できる賃金の保障はありえず、いつまでたっても、生活保護基準以下の官製ワーキングプアを作り出し続けることになる。

先の党首選で明らかになったが、公務員バッシングにしか関心のない与党議員が多い中で、国会議員がこの問題について足を運び勉強してもらうことは非常に有意義だが、もっと本質的な問題について理解してもらえたらと思う。もっとも自治体の臨時・非常勤職員に関して雇う側の一方的な法解釈が横行する中で、ライバル労組が支援する議員で相いれない立場であるが、山下よしき議員の国会質問の内容は非常に質が高く、時の大臣に重要な法解釈の変更を引き出していることは言い添えておきたい。

●1950年に、一連の労働分野の戦後改革に逆行するかたちで制定された今の地方公務員法の中で、福祉国家の実業務に従事する臨時・非常勤職員についてきちんと位置付けられておらず、「お茶くみコピー取り」と、災害救助、顧問医みたいなものしか想定していない。その上で、継続的に働く臨時・非常勤職員に対して、ボーナスを支給してはならないのかもしれないとか、昇給は禁止されているのかされていないのか、とか、1年以上の契約期間はいけないのかもしれない、とか、3年以上の契約更新はいけないらしい、とかおよそ合理的ではない法解釈論ばかりが横行し、時には当事者や当事者を支える活動家でさえその神学論争に興じてしまうきらいがある。
こうしたところに官民の制度格差や感覚の格差を生んでいる。そこにある仕事に対応する賃金と雇用をどうするかを雇われる側と雇う側の納得性と関係性の倫理の中で合理的に決定されるという、自律的で簡素なシステムを、非官僚型公務員に適用させるような考え方に至っていく必要があるのではないか。

●1950年時点での地方自治体は、学校給食以外はほとんど現場サービスがなかった。その後1960年代半ばに東京オリンピックの開催にともなう街の美化のために自治体による清掃収集が開始し、戦前からの工業都市にしかなかった保育所がどの自治体も開設されたところから、自治体による公共サービスが本格的に整備され始めている。そのときにも、当初は臨時職員ばかり雇用した自治体が少なくなく、そもそも制度当初から、福祉国家における公務員制度がどうあるべきかという課題を抱えていたといえる。

●以前、高梨昌さんとの学習会で、公務員に関して統治機構型・福祉医療教育などの福祉社会に必要なジョブ型・水道や電力や交通など独立採算の収益事業型3類型(名称はレジュメを紛失し不正確ですが)の整理が示唆になっているし、濱口桂一郎さんのジョブ型正社員という言葉も示唆になっている。ちなみに地方公務員法が成立した1950年当時は、公務員の3類型でいうところの統治機構型と収益事業型について、前者は地方公務員法、後者は地方公営企業関係労働法で整理され、後者については雇用関係の特殊な任用制と、労使関係でのストライキ権以外はほぼ民間に近い労働法制が適用されるよう整理されている。その時になかった仕事につく公務員について想定がないのだろう。

●現状、介護や医療の公的責任を放棄しない限り福祉国家にならざるを得ないという現実を直視せず、大きな政府か小さな政府かという議論にばかり興じて、どういう雇われ方したところでそのマンパワーの確保のための制度や財源に不備があることを理解しない一部の与党議員にいらだちを感じざるを得ない。
今ある官僚型公務員制度を心から信じ切って、その制度の上で「いけなんいだ、いけないんだ」と公務員バッシングばかりに興じて、福祉国家を支える公務・公共サービスの労働問題を放置するような議員は、アメリカの小さな政府派のように、一方の受益者である有権者に対しては公務員や公共サービスに従事する人たちの人件費が無駄だからと「税金の無駄遣いをなくすために昔の農民のように子どもを背負って職場に出ろ」とか、「動けなくなった高齢者は姥捨て山に連れて行け」と演説すべきだろう。サービスはもらいたいのにお金は出したくないなんて、何も勉強していないでもできるような主張は公職に就くものとしてあまりにも無責任だと思う。

●このHPで山下よしき議員がヒアリングした相手が、先日書いた問題人物でした。

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9/23 社民党の再建計画案で政権復帰。うまくいくのかなぁ

もういいですよ(笑)という感じ。社民党が再建計画案で政権復帰と。民主党の独善にチェックを働かすということで期待はしたいが、組織としてどうよ、という思いがなくもない。

国政選挙に責任のない多数派の地方組織は相変わらず原理原則論をふりかざすんでしょうし、一方の民主党の側もここまでくると数合わせでの意味しか迎えてくれないだろう。
前回の不透明な政権離脱手続きを振り返ると、そういうことをする党首の首を差し出さない限り、信用はされないと思う。

だから大きな政治決断をするときには、着地点を考えて判断しましょう、ということが大切で、もめるとよってたかって「さよくバネ」を発動して、党員・支持者が社会民主主義者として何をすべきかという立場を見失うこの組織の体質を変えないと、日本の国に、西欧で当たり前になっている社会保障と雇用を軸にした社会民主主義政権は、どんどん遠ざかると感じざるを得ない。

●社民党は、旧社会党からの伝統で党内議論がしつこすぎて、党外の人に決定過程が可視化されていないことは問題だと思う。常識的にこういう結論になるのではないか、というものが、党機関にかかるといつの間にかどんどん話がおかしくなって、党首自ら投げやりな結論ばかり出てくるというのでは、連立復帰してもしんどいだろう。今の地方組織重視のていねいな意思決定プロセスは、旧社会党の、10万人党員、400万支持団体構成員、1500万支持者を束ねるためのシステムであり、国会議員10人あまり、全国で250万票しか得票しない政党としては、あまりにも重すぎるし非効率であり、世間常識ではないところに引きずられすぎる。他の同規模の得票、議員数の政党と比較すると状況対応能力や、政策発信力で格段の差がついてしまっている。
これは単にマイノリティを代表しているのそうでないののレベルを超えて、同じ主張をする少数派の主張の中でも特異なコミュニティーになりつつある。
社民党が退潮傾向になると、社民党の動きが世間に見られていないという半ばマスコミ批判が飛び出すが、そういう問題もあるが、マスコミだけの問題ではない。革命政党と位置付けていた時代のまま、見えないところで本質的な議論をしていながら、公開の場ではそういうことをせず、公式論、タテマエ、過去の経緯、美化された話にばかりひきづられた議論しかしないで、ステロタイプの理想論と純化した政治態度ばかりが結論になることだと思う。もっと党外の人と、党の態度や路線、思想について意見交換すべきだと思う。それをしなければいくら若手ががんばったって、女ががんばったって、市民派と連携したって、変わりはしないように思う。

●誰にはともかく、役に立つ政党になってほしい。

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2010.09.21

9/21 非常勤職員のボーナス・退職金に違法性はなく返還義務なしとの判決

大阪府枚方市の非常勤職員の一時金・退職金支給をめぐる違法性を追及し返還を求めていた、行政オンブズマンの訴訟について、大阪高裁は棄却をした。

まったくもって妥当な判決だと思う。とくに一審では労働の対価として受け取った報酬について裁判所は違法支出だからと返還を求めたが、今回はそうした義務は、まじめに働いた対価で世間相場である限りは労働者にはないと明らかに否定していることが、ほんとうによい判決だと思う。

この裁判で原告のオンブズマンは、①対象者は地方自治法で一時金や退職金を支給してよいとされる常勤職員に該当しない、②当該非常勤職員の一時金や退職金は、地方公務員法が求めるように条例で詳細に内容を明らかにしていない、などとして、市長に損害賠償を、当該の非常勤職員に「不当利得」の返還を求めていた。

判決では、①について、常勤職員の幅を弾力的にとらえ、正規職員に置き換えられた事実や、兼業禁止を求められていた事実をふまえ、地方自治法上の常勤の職員と認め、①についての争点を斥けている。これは地裁段階でも同様の判断が行われている。
②について、地裁では詳細に条例に書き込まなかったとして違法と認定、市長に損害賠償を、当該の非常勤職員に受け取った一時金や退職金を返還させるよう判決を下した。今度の高裁では、支給上限額について条例で明示しており、その範囲内で規則に沿って運用していたことについて、地方公務員法の給料は条例で定めるという内容がどこまでの詳細な内容を求めているのか判断が分かれていて、その一方のやり方を採用して過失責任を問えないこと、などを理由に原告の訴えを斥けた。さらに、当該の非常勤職員の受け取った一時金や退職金が不当利得かどうかという点については、正規職員と比較して不当に高い(なんてことは日本の普通の非正規労働者にありえないことだ!)ものではないこと、公序良俗や社会正義に著しく反するものではないなどとして、返還する必要はないとしている。

●原告の前田氏は
「枚方市非常勤職員へのヤミ手当支給」事件の大阪高裁の判決が9月17日に言い渡され、1審で勝訴していました住民側前田が敗訴しました。
 しかし、厚遇されていた「非常勤職員の人件費」は、民間とほぼ「同一労働・同一賃金」に落ち着いてきていますので、最高裁への上告を断念し、さらなる改革・改善にガンバッテまいります。 ご声援ありがとうございました。」
などと自らのHPで意見表明している。上告断念したことは歓迎したいが、オンブズマンと自称しているのなら、行政手続きの正しさをめぐってコメントすべきだろう。そういう点で今回は敗北宣言をすべきところ。不安に突き落とされた枚方市の非常勤職員がいたのに、こんないい加減なコメントでお茶を濁すとはあまりにも不誠実。こんな人物がオンブズマンを名乗っているところが、今の日本の行政オンブズマンのインチキくさい現実を表している。行政手続きの公正さを問うているのではなくて、政治ゲームを楽しんでいるだけである。
このコメントにあるような正規職員以下の人件費について、高すぎるか低すぎるかということを問題にするのは、権利擁護を旨とするオンブズマンの仕事ではないはずだ。
また「同一労働同一賃金」とは何を指しているのかわかっているの?という感じである。枚方市の民間人の賃金について調査したことあるのだろうか。事実、浪人人生をずっと送らせてくれた原告の前田氏の両親はどのくらいの所得を得ているのだろうか。訴訟魔ともいえるほど勉強しているのなら、労働問題についてもっと基礎的な事項について、正確な勉強をしてください、というしかない。

●この判決をもって、官製ワーキングプアともいわれる自治体の臨時・非常勤職員の報酬をめぐる行政オンブズマンの訴訟はなくなると思う。彼らは市議として、あるいは市議候補者として、市長との政治ゲームの一環としてこういう下品な訴訟をやっているのだから、勝ち目がないとわかればこうした訴訟はなくなっていくだろう。

●しかし一度挙げたこぶしは下せないということで、和泉市の小林昌子市議の夫などは裁判を続行中。その言いぐさが、当初はヤミ公務員のヤミ手当なんて言っていたのに、昨今の貧困問題でこうした下品な訴訟に分が悪いと知ったのか、当の非常勤職員の賃金を保障するため、などと言いかえている。政治ゲームで利用しているだけなのに、ウソつけって。昔のホームページで何て書いてきたか。
実際に議員が放置してきた非常勤職員に、議員がそんな裁判をされることがありがたいか迷惑なのか聞いてみたらどうか。

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9/21 中国人にナショナリズムなんて…

職場のメールに中国からと思われるものがどっさり届く。サイバー攻撃の一端か。

祖父の影響で、比較的親中派と思う自分でも、本当に嫌になる。中国人にナショナリズムだのファシズムなんて似合わないぜ。

●大阪地検の検事が逮捕。自浄作用とか反省とかしていると思ったら認識が甘いんだろう。民主党政権がしばらく続きそうになっていたり、検察内部の権力抗争など、検察自身にとってこうしたいけにえを出す必要のある何らかの事情を抱えているのだろう。

堀田力が、こんなことはありえないなどと目を泳がせながらコメントしていたが、しらじらしい。足利事件だって似たようなもので、共産主義ではないが検察無謬神話のために何でもやってきたのではないか。

●検察がとんでもないことをするということが明らかになった以上、チェックアンドバランスから、裁判所は検察との不透明な共同研修など一切をやめるべきだろう。

●一方で、人質司法みたいなことばかりやっている以上、領海侵犯した中国人の拘留について、中国からあれやこれややられてしまうスキを作っているように思う。司法手続きを刑事訴訟法の本来的なやり方に統一していく努力や、取り調べの可視化など努力すべきなのだろう。

●あと、村木さんが職場復帰するということで、うれしいニュース。社保庁職員にあまりにも厳しい分限処分を行った長妻大臣だったら、村木さんを復帰させることについて合理的な説明ができていたかどうか。

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9/21 介護関係者の期待は制度改善のための財源確保

慶応の権丈先生が、「勿凝学問329 介護関係者への消費税説明は楽なかもしれいと思った日 介護と付加価値税のモデルはもに?」というコラムを書いている。

私も介護関係者と話すことがあるが、その通りだと思う。介護保険制度はもちろん国の持ち出し支出は増えたものの、低成長のもとで負担増を伴いながら導入された。負担に関する不満は一定くすぶり続けているものの、多くの人の介護地獄を解放した効果の前に減殺されている。

それより制度が最初に期待した効果を、十分な財源確保ができないために発揮できず、制度見直しのたびに中途半端な制度になっていく後退戦を強いられていて、財源確保が課題になっている。また少ない財源でサービスを提供しなくてはならないので、多くの官製ワーキングプア(民間企業に雇われている人が多いが、公金が財源であり、公的制度であるから、実態は官製ワーキングプアだろう)に支えられているのも現実。俗論に惑わされていない介護関係者は、一日も早い財源確保を願っているし、税財政の仕組みを理解できる介護関係者は、一定の増税または保険料負担の増がない限り、自分たちの職場の改善はやってこないと理解していると思う。

●昔は優遇税制によって保障されたり、税務署と喧嘩しなければならないことも多く、税に関してとられるという感覚の強い医療関係者と、このあたりの感覚が少し違うのかもしれない。

●増税で不景気になると短絡的に説明する人には、1998年の不況ばかり指摘するのではなく、2000年の介護保険制度の導入による保険料負担の増が、不況を悪化させたと説明づけてほしいと思うことがある。価値を創造する勤労の対価を通じて社会に税収を放出すれば、不況にならないという事例ではないかと思う。介護保険料の負担が始まったと同じ裏側で雇用創出があったからだ。

●制度導入時はの日本共産党は負担増という一点で介護保険制度を全面否定していたが、最近は軌道修正が図られて、介護保険制度の問題点を修正するかたちで批判する立場に変更している。歓迎したい。

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2010.09.20

9/20 中国が日本国債を買うことがよいという珍説

毎日新聞の一面コラム「余禄」がひどい。毎日新聞についてかばいだてすれば社会部の品質は高い。しかし一面コラムがこれかと思う。

特に今日は、「中国が国債を買っているから円高が進行している」という興味深い題材なのに、日本が信用されている証拠だから怖がる必要はない、などという、ひどい観念論。

まず円高が弊害である。日銀が介入を選択しなければならない事態というのも異常事態だ。輸出産業によって支えられているこの国にとって弊害でしかない。
さらには国債の海外消化が良いなんて話はないだろう。
政治家が消費税増税に少しでも言及すれば客観的な情報を提供することなく、政局がらみの情報を垂れ流し、財務省に取り込まれただの、逆進性がどうの、税金の無駄遣いがあるはずだ、だのほとんど意味のない政治的バッシングを繰り返すマスコミがあるもとで、国債発行に依存する財政にならざるを得ない。その前提で、経済の混乱を回避するのは国債の国内消化が必要で、大々的な海外の国債購入が経済にとって良いことがない。国債暴落や信用不安などの危険性が常に起こりうる。まさに金融投機によって政府が機能不全に陥る事態を招き入れることになり、よろしくない。

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2010.09.17

9/17 細川厚労大臣の誕生は本当に朗報

朝はくさした新内閣だが、厚生労働大臣に細川律夫さんが就任にしたことは、うれしいニュース。適任だと思う。
ようやく中身の議論、国民に役に立つ政府がどうあるべきか理解できるリーダーを迎えられたのではないか。ほんとうに人を大切にする政治家である。

課題は、功を焦ったり、政治主導、脱官僚支配、既得権益の打破など、中身のないスローガン、数値目標的な行政改革にふりまわされがちな首相はじめ新内閣の面々の中で、じっくり理解して対話しようとする細川さんの政治への態度が、とんでもないデマによる評価にされないかということ。

昔、選挙で応援した石毛えい子さんがおっしゃっていたが、社会保障というのは必要とする人にとって空気や水のようなもの。政治的スローガンで功を焦る改革をやれば、空気や水を絶たれる人が出てくる。社会保障は、穏健に確実に改革を進めるべきもの。その観点で周囲の閣僚は、細川さんの仕事について見守る立場を貫いてもらいたいと思う。

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9/17 危険な前原外相

新しい改造内閣の主要閣僚が固まりつつある。
並んだ顔が、パナソニック塾・さきがけ・旧民主党の金太郎飴ばかりで気になる。なかなか鳩山内閣(鳩山首相を除く)のような期待感や安定感がなく、既視感ばかりを感じる。

その閣僚内定者の中で、危険を感じているのが、前原氏の外相内定である。前原氏は、安倍晋三氏と仲良しであり、価値観を共有する。アメリカに対する従属ぐあいも類似するといわれている。また親台派で中国敵視政策をとりかねない立場にある。中国との関係が微妙なときに、どうしてこういう人を外相に起用するのか、と思う。

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2010.09.15

9/14 保育所・介護はとっくに補助金財源が払底している

一時、エコカー補助金が底をついたと、マスコミが騒いでいたことがあった。

財源不足、つまり補助金の底がついているからと保育所待機児童に遭遇している身からすると、マイカー乗ること自体エコかどうか疑わしいのに補助金を出して、そんな欲望追随の補助金の底がついたからと騒ぐ方がおかしい。あいつがもらえたのに俺がもらえない、という程度の話ではないか。どうしても補助金がほしいならさっさと買え、という話でしかない。

保育所問題や介護の問題、難病で高額な医療費負担に苦しんでいる人たちからすると、マスコミがさわぐわかりやすさというものがいかにいい加減か、と思うことが多いだろう。

保育所が公営であったりすることに、非効率、規制業種、政府の不当な市場介入などと、福祉にちょっかいを出したがるエコノミストはすぐ批判するが、こうしたエコカー補助や、エコポイント、高速道路無料化などの施策こそ、政府の市場介入、非効率な資源配分を促しているとしか言いようがないのに、エコノミスト、特に新自由主義のエコノミストは真剣に自らのイデオロギーの矛盾とたたかわないのはご都合主義だ。

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2010.09.13

9/13 犯罪企業の論理と同じ23人の一年生議員の質

昨日書いた、菅首相に公務員に労働協約締結権(団体交渉権)すら付与しないままに人事院勧告を超える賃金削減をしろと恫喝した23人の新人議員の問題について書いたが、その文章をみていて、こりゃ、犯罪を起こした企業と同じ理屈だと思った。
恫喝して押し込んだ政策は、
平成22年8月26日

衆議院議員一期生有志
阿知波吉信 井戸まさえ 稲富修二 大西健介 岡田康裕 柿沼正明 金森正 神山洋介 櫛渕万里 後藤祐一 近藤和也 斉木武志 柴橋正直 高橋昭一 高邑勉 玉木雄一郎 橋本博明 花咲宏基 藤田大助 三村和也 山崎誠  山尾志桜里 湯原俊二

「政治行政刷新三法案」
~まず隗より始めよ~

 政治家菅直人が既得権と闘い、情熱を持って集中突破を図る具体策として以下の3法案を提案する。
 まず、20世紀型政治を2010年で終わらせる。そして、政治家と官僚が身を切り、消費税を含めた税制抜本改革を堂々と行い、年金・医療・介護・子育てなど安心して生活できる日本を創っていこうではないか。
(1)「政治刷新法」

○企業・団体献金の全面禁止。
○衆院80、参院40の議員定数削減。
○歳費2割カット。完全日割りも当然。
○新規立候補の世襲禁止(法的には、政治団体の相続禁止)。
(2)「公務員総人件費2割削減法」

○人事院勧告どおり(▲0.19%)の給与法では政権がふっとぶ。削減率は深堀りする(基本権付与→労使交渉→賃下げには3年かかりタイムアップ)。
○3年間で総人件費2割カットの工程表を法定。
○地方公務員の総人件費削減についても努力既定で言及。
(3)「新政治主導法」

○経済財政諮問会議類似の新たな司令塔を創設。主要閣僚がオープンに議論し、決定したら文句を言わない。
○予算、人事、マクロ経済、行革という、官僚統治に必要な4手段を押さえる超強力な国家戦略局を設置。
○行政刷新会議を法的に位置付け。
○国会議員を随時政治任用可能に(国会法39条の廃止)。   以上

政治行政改革というなら、国民主権が売りの菅直人首相に迫るべきは市民参加で、これは共産党のように自党を応援する業界団体を囲いこんでその中で調整する小沢一郎氏の手法に対抗する第一の売りになるはずで、それが第一に来なくてはならないが、この一年生議員たちは知恵がないのか、選挙好き有権者の言葉におぼれているのか、既得権益などというわけのわからない敵に対する攻撃宣言しかない。そして、この間問題にしている公務員の賃金では、「政権がもたない」という理由だけで、国際社会では人権問題になるやり方を平気でやっている。
しかも理由は日本政治がもたないではなくて、政権がもたない、って、そりゃ民主党の政治家どもの勝手な都合だろうって。
会社がもたないからと、実は会社の派閥抗争など内部事情でしかないだけだったりするけども、粉飾決算したり、期限切れの食材を原材料に使ったり、偽ブランドを売ったりする企業と大して変わらない。

いつも思うが、この政党の若手議員の品質管理はまったくなっていないと思う。自民党みたいにサブカルチャーの派閥や疑似派閥で教育されるわけでもなく、思いつきを坂本竜馬気取りで荒ぶる魂のように見せかけて、既得権益だ、官僚主導だと批判しているだけである。もっときちんとした議員の品質管理を、小沢一郎のような管理教育ではない手法でやってもらいたいものだ。

●しかもこの荒ぶる魂をホームページで公開しているのは、
後藤祐一(神奈川16)、斉木武志(比例東海)、高邑勉(山口1)、玉木雄一郎(香川2)、花咲宏基(岡山5)、三村和也(神奈川2)、
内容は説明していないで一派として行動していることを公開しているのが
井戸まさえ(兵庫1)、大西健介(愛知13)、岡田康裕(兵庫10)、柿沼正明(群馬3)、神山洋介(神奈川17)、
まったく言及していないのが
稲富修二(福岡2)、金森正(比例東海)、櫛渕万里(東京23)、近藤和也(石川3)、柴橋正直(岐阜1)、高橋昭一(兵庫4)、橋本博明(広島3)、藤田大助(比例東海)、山崎誠(神奈川8)、山尾志桜里(愛知7)、湯原俊二(比例中国)

●法的内容も検証しない23人は問題だと思うが、内容を公開しているのは、それなりに反発も引き受ける覚悟をしている確信犯で、問題は問題だが、情報公開を政府に迫る公約を掲げる政党政治家の姿勢としては政治家の態度としては評価したい。
困ったものは、こうした超法規的措置を現職首相に公約させるような、陸軍のような行動をとったのに、情報公開もしなければ痕跡も残さない政治家だ。

●まぁ、こんな一年生議員にふりまわされていうことを聞いてしまう方も聞く方で問題だが。

●新自由主義の連中ほど、こういう公権力による賃金引下げに賛同するバカが多い。新自由主義の基本は、協同、脅迫の関係をあえて捨てて、世の中すべて契約関係としてとらえることではないか。保育制度の改革案なんてエコノミストのおもちゃにされて、何もかも契約関係にしようとしているではないか。だとすると、賃金の変更は契約以外の手段でやってはならず、今回の民主党の一年生議員23人は、ご都合主義でしか物事を考えられないということになる。中には弁護士もいたりする。新司法試験制度がいかにだめかがよくわかる。

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2010.09.11

9/11 赤木さんが高額バイトをさがしているのは正当

赤木智弘さんのtwitterで、

政治や業界をご都合主義で話すのは良くて、個人の労働を労働者側の都合で要求することは悪いことなのだろうか?
14分前 YoruFukurouから .
俺がこうやって、一般的な条件より少し有利な条件を提示してバイトを募集していることをバカにしている人が一部いるが、その一方で政治の金融政策や、業界のマネタイズみたいな話をしている人は、そのこと自体はあまりバカにされない。金融や業界話の方が、ほとんど大ボラに近いと思うのだけど。
15分前 YoruFukurouから .
バイトを紹介してくれる人募集中。池袋・新宿周辺で週2日程度で月8万円程度。接客や営業以外で。経験しずらい仕事だとなお良し。@かメールください。 http://bit.ly/bSepft
20分前 YoruFukurouから

とつぶやている。まったく正当な行為。しかしあれこれ揶揄されているのだろう。
どうして労働力だけが経営が示す一方的な労働条件にしたがって取引されなければならないのか、という問題提起は正しい。取引の当事者として、自らの意思決定をしようとすることは何ら恥じることはない。

さらに進んで、これを集団的にやれば労働組合で法律的な保護が受けられる。労働力の供給側の協業組合という面もある。そう考えると、団結権、団体交渉権、争議権ということがもっとすっきりイメージできるのではないか。この国では、身分としての雇用なので、そうした取引関係よりも、労使関係に政治的関係が前面に出てしまう。だから非現実的な要求を突っ張らないと労働組合が組合員を裏切ったことになるし、たたかった労働組合は職場や地域、同業者の中で反社会的存在として孤立してしまう。

ストライキをことさら犯罪的にとらえるこの国だが、違法だ損害だなんてケチな考えではなくて、単に労働力をその値段・条件では売れない、ということでしかない。もちろん警察や消防や、病院、エネルギーについては、人命や社会システムの崩壊につながるので、無条件でストライキやってよいなんて話にはならないところがあるが。

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9/10 小室直樹さん逝去

「ソビエト帝国の崩壊」小室直樹さんが逝去されたという。

中公文庫(絶版)の「危機の構造 日本社会崩壊のモデル」はとても優れた論文だと思う。ソビエト帝国ものも非常によかった。
学生時代に小室氏の著作をむさぼり読み、そのことが平行して読んでいたもの、そして後々のさまざまな読書経験の入り口になった。また、社会民主主義者としてどうあるべきかを考える材料にした。そういう意味で亡くなったことは残念。

変人評論家みたいな評価がされているが、川島武宣、大塚久雄、サミュエルソンなど錚々たる研究者に師事し薫陶を受けている。

最近の口述筆記のどぎついタイトルのものは読んでいないのであれこれ言うのは差し控えますが、とにかくご冥福をお祈りします。

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9/10 元官僚の一年生議員たちが人事院勧告を無視して公務員給料を下げろと菅陣営と取り引き

民主党党首選に出ている菅直人氏に、人事院勧告以上に公務員の賃金を下げよ(深掘り、という)と恫喝して公約に盛り込ませた議員がいる。その主張とその議員名は、首謀者である後藤祐一衆議院議員のHPに明らかである。

労働者の賃金は、労働基本権を前提に、労使自治で決定されるべきものというのが国際的にも、国内的にも基本的な考え方。韓国や旧共産圏を除いて、一部高級官僚を除けば、公務員もその原則にある、というのは当たり前である。

ところが日本の場合、公務員の労働基本権を大きく規制し、賃金・労働条件を行政措置する、という色彩を強く出していることから、公務員の賃金・労働条件を決定するのは、人事院勧告という第三者機関が公務員法にもとづいて統計的に出した結果による、という制度になっている。

現在、公務員の労使関係は、組合を作り交渉することまでは可能だが、交渉した結果の約束については、経営側が一方的に破棄できる制度になっている。したがって、労使自治が貫徹されず、国際機関などからは人権問題として指摘され続けてきた。その代償措置としての客観的な機関として人事院があり、給与水準について勧告する仕組みになっている。

どうしても政治家たちが公務員の賃金を人為的に下げたければ、第三者機関のような客観的な機関による賃金決定システムを変えて、労使で合意して契約できる公務員制度に変えるべきである。そしてそのことは現在積み上げられている公務員制度改革の中に織り込んであり、これを粛々と推進していくことが重要だ。一方で、仙谷官房長官はこの点、労働協約権どころかスト権も返して、賃金について高すぎないか組合側と議論して公務員賃金について決着をつける、と発言しているが、その言い分はともかくとして、スタンスとしては正しい。

政治主導なんだから、おかしいと感じたことは理屈抜きで実現して構わないんだ、世論が後押ししていれば何をやってもいいんだというのでは、立憲主義も何もない。そんなこと続けているといつかファシズムへの道である。

●この恫喝をした一年生議員の少なくない数が、元官僚。公務員賃金が高すぎると思うなら、過去にもらった公務員賃金から2割、税金を戻して18%を国に返せといいたい。彼らが官僚をやっていたころは今よりも高かったはず。

●その一年生議員のなかに一人に組合経由で昨夏応援させられた櫛渕万里の名前があって、呆れ果てる。筋道たった考え方ができないで感情論だけで政治やっているのかと思うと、まったく残念である。選対がいつももめていたわけだ。
先日もテレビ画面で小沢氏のまわりでチョロチョロしていたし、師匠は反菅の田中秀征だというし、さっさと小沢一郎応援になればいいと思う。

●日本では右派も左派も、賃金・労働条件については、当事者間の合意が必要な契約関係にある、ということが理解できていないし、その交渉主体は個々の労働者ではなく、集団的労使関係で行われる、という基本が全く理解されていない。
公務員の賃金水準云々はいろいろ議論があって仕方がないと思うが、決定プロセスについて、人権や労働法の基本的な考え方を踏まえないような乱暴な公権力万能論みたいなことを言い出す議員に対して、連合はじめ労組は、明確に応援を引き揚げろと思う。

●公務員の賃金を今日にでも公権力的に下げろという立場の人間たちは、カタストロフィーが近いと世論や党首選の候補者を脅かしているが、そういう非論理的な恫喝をするような政治家が多数になり、党首選の候補者たちが飲まざるをえなくなっていることの方が、カタストロフィーが近いと感じている。
不勉強な割に、自分たちだけに正義があるかのようなふるまいをする政治家たちに何言ってもだめだ、と思ってきているもの。多くの国民は。

●官僚バッシングの悪乗りで危うく犯罪者にさせられそうになった村木厚子さんが一審無罪。同僚も支援活動をしていたので、うれしい結果。

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2010.09.10

9/10 菅陣営に長妻昭がいることがネックだ

次の内閣改造では、不適格者の長妻昭をいかに厚生労働大臣から引いてもらうかが重要だと思っている。そうした中で、民主党の党首選で菅陣営は、蓮舫と並んで長妻昭を花形応援者として活用していて、のどに刺さったとげのように感じている。

長妻氏のやっていることは、人の仕事のミスにつけいって権力的にふるまっているだけ。社会保険庁職員の転籍問題の処理では労働問題の担当大臣として極めて不適格だと思ってきたし、その後の年金問題などでの対応では、社会に様々な人がいることを理解できない長妻大臣はやはり不適格だと感じざるを得ない。イクメンプロジェクトなんか、子育てしたことのない男政治家らしい発想だと思った。

菅首相が訴える強い社会保障、雇用の担当大臣が、瑣末な事務ミスにしか関心のない長妻氏であることはウィークポイントになっていると思う。出産を控えた息子の妻をいびっている舅・姑みたいなことしかしていない。
強い社会保障についてまともな案が出せないで、強い財政、強い経済だけで政権運営すれば、結局は小泉構造改革と同じことになる。

菅陣営は、長妻氏を厚生労働大臣として続投させない、という強いメッセージがほしいものだ。

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9/3 組合機関紙に「嘱託職員になぜ持家?」と書いた人物が、臨時・非常勤職員の味方で東京新聞に登場

東京新聞が9月3日朝刊の生活面で、臨時・非常勤職員の問題を取り上げている良記事。

良記事で終わらせたかったが、最後のコメンテーターになっている三重県の公務員関係の労働組合の活動家の名前を見て、よく言うわと思うところがあった。

というのも、彼は元三重県某市の職員組合の委員長。その組合を所属していた自治労から脱退させ、共産党の影響力の強い自治労連加盟をめざして活動していた人物。
その自治労脱退派の活動の中で、自治労残留を主張していた四日市市の嘱託職員組合員に対して、市の資産調査や税務調査などを使い、「嘱託職員になぜ持家?」などと機関紙で書き立てた。もちろんその嘱託職員に不正はないにもかかわらず、自治労からカネをもらっているなどという印象操作をしようとしているのは見え見えで、いやらしいことするなと思った。

その後、個人情報保護みたいな話が本格化してこういうことは消えたが、最悪の臨時・非常勤職員への差別をしながら、10年近く経て、そうしたことを忘れた頃に善人の顔をして新聞の記事のまとめの言葉を飾っているということに、やりきれないものを感じる。

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9/8 和光市の非常勤職員に経験加算が導入

私の友人の和光市長が、自らのtwitterで労使協議の合意内容を公開している。

和光市長は、やや新自由主義に傾倒しているが、今回の合意内容を見ると、契約関係としての労使関係をできるだけ尊重しようという姿勢が見えて、公務員人件費2割カットというドグマにとらわれて、労使関係も無視すれば、その代償措置としての人事院勧告も無視する某民主党よりずっとちゃんとしていると思う。

さらに、非常勤職員のモチベーションを作るために経験加算制度を作ったことも高く評価したい。

返す返すも民主党の若手議員の乱暴な公務員人件費に対する議論とよいコントラストをなしている。

●お隣のわが市は、組合もなく唯々諾々と賃金改定を受けてれているし、仕事の内容について使用者側に提案するチャンスもない。

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2010.09.09

9/8 東横線に相鉄線が乗り入れたら副都心線や有楽町線が機能しないことに

東横線に相鉄が乗り入れるという話が進んでいる。
私の友人で横浜市港北区の友人、大野拓夫さんが、このことに疑問を呈して運動を始めている。

私は自分の都合でこの運動にエールを送りたい。
東急東横線は、来年か再来年には、地下鉄副都心線に相互乗り入れを始める。東上線から有楽町線・副都心線を経て、横浜まで電車が直通することになる。それ自体は便利になることで歓迎したい。

しかし、現実に今の渋谷から東上線までの相互乗り入れでさえダイヤがまともに動いていなくて、もはや1分2分の遅れが日常化している。
1分や2分というが、あの悪名高い国労・動労が交通マヒさせたといわれる1970年代でさえ、国鉄の平均の遅延が2分であったことから、有楽町線・副都心線の遅れがそのくらいひどくて恒常化しているということ。

直通2年で、まったく改善する見通しが立たない中で、このまま東横線との直通を始めることになる。そうするとまた遅れの原因ができてくる。さらにそこに相鉄線が入ってきたら、ダイヤが混乱すると回復する方程式はあまりにも複雑になって、収拾不可能になって、今でもやっているよなう相互直通中止みたいな思考停止が日常茶飯事になるのだろう。

ところがこの副都心線というのは、東横線にとって乗り入れできなければ東横線そのものが機能停止に陥ることになる。そうするといつも犠牲を払うのは東上線や西武線ということになる。現に同じような東急側が地下鉄の処理能力に全面的に依存している半蔵門線は、いくらダイヤ混乱の原因が田園都市線にあっても、相互乗り入れを打ち切られるのは東武伊勢崎線の側である。

そういう意味で、もらい事故みたいなことになる、相鉄線の東横線の乗り入れには反対したい。

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9/8 民主党が崩壊しても第二民主党が出てくるだけ

慶大の権丈先生がHPで次のようなことをおっしゃっている。

「菅氏側近が、小沢さんは実現できないことばかりを言っていて、彼を希代の詐欺師だと言っているらしい。確かにその通りだろうけど、小沢さんをかばうつもりはないが、彼の言っていることは、昔から変わってない。
それに未だに双方、マニフェスト、マニフェストと言っているけど、真性のねじれ国会の下でそんな話をしてなんになるのやら。とにかくこの国に必要なことは、昨年の総選挙で勝利した政党が、この世からなくなること。その時だけかな、小沢氏が作ったマニフェストから、この国が開放されるのは。」

まぁ、前半から中段ぐらいまではまったく同感。どっちのマニフェストにしたところで、どこかで誰かが勝手に決めたということでは、官僚主導と意味は変わらず、ねじれ国会でまったく意味をなさない。

後段だけが私と意見が違う。
民主党がつぶれたところで、みんなの党あたりが核のになって第二の民主党が出てくるだけような。そしてまた10年以上かけて政権を狙って、おんなじようなことをやるようにしか思えない。自民党にだって小沢マニフェストみたいなこと考えている人が少なくない。

背景にいる国民が成熟しない限り、山本孝史氏や尾辻氏のような人が担うまともな政党が出てくるわけがない。地域社会で保育園の整備を求めていると、右も左も全然成熟した議論がなされていないことに絶望的な思いをするのは当たり前の風景である。そういう人たちの応援を受けて国会議員が当選し、多数派を形成しているのだから、自民党であれ民主党であれ、山本孝史氏や尾辻氏のような温和できちんと考えられる政治家というのはなかなか出てこない。

やけのやんぱちの政界再編にしか希望を見出さない権丈先生と、まぁ、ぐだぐだやりながら自民党にも民主党にも少しずつまともになってもらうしかないと思っている私との違いだと思う。権丈先生ともあろう人との違いなんか書いて生意気ですが。

●まぁ、あと小沢氏が変わらないと書いているのは、間違い。彼は昨年のマニフェストから変わっていないというのが正しくて、昔は消費税10%・所得税廃止みたいなこと言っていたし、政局で政策を変えているところがある。彼の面相だけで、変わらない人というイメージを持つのは間違いだと思う。

●小沢氏が内閣法制局不要論をぶちあげている。程度によるが、法案の事前審査をする機構は持っておいた方が良い。民主党なり民主党国会議員に、司法試験並みの法律勉強をしている人間がどれだけいて、立法審査に生かされているのか、そういうことが証明できないかぎり、内閣に法律的整合性を審査する機能を持っておいた方がいい。廃止すれば、それは憲法を権力が好き勝手に解釈できるということになる。

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2010.09.08

9/8 民主党の党首選を30分も報道するのはやりすぎ

NHK朝のニュースで、30分にもわたって民主党の江田五月氏と山岡賢治氏にインタビューしたのはやりすぎ。自民党政権末期にも、党首選を45分にわたって報道したことがあるが、ニュース番組でこういうことをするのは過剰報道だろう。

だいたい多くの国民は投票権もない選挙に、どうしてこんなにつきあわされなくてはならないんだ、という気持ちにもなる。何らかの因縁で登録されている党員サポーターが、国民世論を忖度して投票するものでもあるまいに、とも思う。

朝のニュースは生活のリズムを作っている。きまった時間に天気予報や中継が流れないと感覚がおかしくなる。台風も来ている。そういうことをきちんと伝えてほしい。

●このインタビューで、江田さんの人格力みたいなものを改めて感じる。菅首相のだめなところをすべてカバーしている。民主党がどうにもこうにもならなくなったときに救国戦線的に首相になるのは江田さんかもしれないと思ったりする。

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2010.09.06

9/6 またぶれが・・・

菅首相が小沢氏を要職起用という毎日新聞のニュース。

それだったら選挙前にかたつけてくれよと思う。こんなに周囲を混乱に陥れてまで拒否したことを、あっさり呑むから応援していた人たちがバカバカしくなってくる。

先の参院選でも、消費税増税の話が叩かれるとこんな感じで迷走した。基本的に公示日以降、いうことを変えると急速に分が悪くなってくる。

●まぁ、先の衆院選と参院選を比較するとわかるが、菅氏がぶれるときというのは、選挙情勢が思わしくないとき。それくらい小沢が強いということなのか。一般党員サポーター投票は菅有利という報道がされているようだが、どこにそんな証拠があるのだろうか。政治の大混乱を予測させる。

以前、菅氏と鳩山氏が争ったときも、世論調査では菅氏有利だったが、党員サポーター票は鳩山氏だった。好き好んで党員サポーターになる人は、民主党に近すぎるところにいる一般人か、業界・労働・宗教団体の関係者であり、組織的な対応ができるむということだ。それから、ひどいのは議員の後援会名簿を根こそぎ党員サポーター登録することだ。社民党や共産党のような入党審査システムがないため、お金と名前と住所があれば党員を作ることができる。そういうことを旧田中派が始めたときに、党費を立て替えるお金もなければそういうことをやっても許してくれる名簿も持たない菅陣営が勝てる保障はない。

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9/5 1994年の「恋する惑星」を見る

俗世がばかばかしくて、休日は逃避するように昔みた映画のDVDを見る。

「恋する惑星」、今から16年前の香港を舞台にした恋愛映画。金城武がブレイクした頃の映画。ストーリーはどうということないが、画面の展開が面白い。先日徹夜で飲んで学生をからかってしまった話を書いたが、そんなことをしたらこの映画を思い出して、見たくなったからだ。

この映画が作られた1994年は猛暑の年。そして私の人生観が変わり始めた。山口たかさんという私のオフィシャルな元気を引き出してくれた人とも出会い、都市交通を市民運動にしてみたり、お葬式をおじいちゃんおばあちゃんたちと考える運動をやってみたり、面白いことをいろいろし始めたのもこのころ。

公務員不祥事を過剰にまでたたく風潮もこの頃に始まり、そんなことで政治家になったばかりの峰崎直樹参院議員と激論をして、のちに入る今の勤務先のイメージを変えたのもこの頃。

●この年、村山政権が誕生。中国の改革開放路線が定着し安定軌道に入り始めた。市民参加や人権に関して動きだし、一方でのちの小泉構造改革につながるような議論も始まったころ。

そんなことをDVDでの鮮明な映像で見て、16年間も何していたんだろうと思ったりする。
大きな節目が近づいているような予感がする。

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2010.09.05

9/4 「薔薇の名前」をもう一度見て

私を啓発した映画「薔薇の名前」のDVDが安かったので買う。

旅の中で、禁欲を至上価値とする僧院を訪ねた修行僧と師匠が、相次ぐ僧院内の死亡事故の真相究明を通して、聖俗のまじわりや、禁欲のドクマで塗り固められた僧院に禁書の笑いの本が所蔵されて院長が愛読していたり、というような、矛盾と出くわし、修行僧は成長していくという話。
物事考えるときにふまえなくてはならないことを教えてもらった映画だった。

●民主党の党首選、何が何だかよくわからない。小沢氏が党首になったら、国民の政治不信がピークに達して一巻の終わり、ということしかわからない。選挙のない3年を菅氏が元気に耐えられる見込みがないし、小沢氏が安定政権になったとしても鳩山政権時代のよくわけのわからない意思決定や脈絡のない東南アジアのような直情的な利益誘導みたいな政策決定が続くのだろうと思う。

●問題は、そんな党幹部たちに群れている若手議員たちである。意識して行動を単純化しているように思う。官僚支配打破なんて簡単に言うけども、厚生労働省の官僚が、インディーズ系の障碍者団体のところまで行って話を聞いているとか、そんなことわからないで、戦前のような高級官僚サロンで意思決定しているとでも思っているのではないかと思う。醜悪にあらわれた政治主導というのも、そういう想像力がないのだろうし、阪大の小野善康教授の言い分も「官僚に取り込まれた」などとレッテル貼っているのも、それだ。
争い終わってみて、自分はこんなはずではなかった、というのがいつもこの党の結末で、菅氏が勝っても応援していた議員は、安定期に身を持て余す首相の姿にがっかりするだろうし、小沢氏が勝っても応援していた議員は山岡や松木が権威を持つために利用されたことに気づいてがっかりするだろう。
原口氏も海江田氏も最近まで小沢一郎氏に距離のあった人物だったし、寺田首相補佐官は元々小沢派のホープ。転向が悪いといわないが、理念も思想もない状態での転向って何を意味するのだろうか。

考え方や理念をもって親分を見つけ、担いでもらいたいと思うし、敵を愛せではないが、敵も実はさまざまな情報があってそれを踏まえて決断しているということを、子分たちは理解できないとまずい。

●少し古い話だか、「げげげの女房」で優秀な弟子倉田が、アシスタントしながら徹夜して漫画を描いていることに水木が、すりきれてデビューしたら使い物にならなくなる、とたしなめるシーンがあった。政治家もそうだと思う。秘書や政治家になってしまうと、超忙しく、かつ本や映画などゆっくり見ていられなくなるので、思考力や判断力が業界内の体験しかなくなっていく。選挙で当選するってすごいことだと思うが、その対価としてあまりにも捨てているものが多すぎるのだと思う。あと、有権者が思想・政策・主張ではなく、着ている服、とった態度、はては目線まで、つまらないことですぐ腹を立てる文化なので、うるさい人に過剰コミュニケーションになりがちな日本の政治風土だとおもう。中国地方の某地方都市で選挙を手伝っていたとき、ポスターの貼る位置が10センチ違っていただけで、事務所に怒鳴りこんで事務局長に貼りなおさせた有権者がいたことにはびっくりした。

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2010.09.03

9/3 八尾の混乱にみる観光立国政策の過ち

おわら風の盆で有名な富山市八尾町が観光客のエゴに困惑しているという。観光客の都合に合わせて踊らないとか、勝手におしかけてきて言いたい放題という。

私は前、大都市だけどもプライドのない観光地に住んでいた。観光資源が無形文化財ではないので、エゴな観光客による被害は少ない土地柄だったが、一方で観光にたかる業者はひどかった。ラーメン●町なんて、東京でもびっくりするような値段で、横柄にラーメンを出すし、隣町のすし屋●町も、市役所の観光担当課に半ばぼったくり被害みたいなことを訴える観光客が後を絶たないという。

そういうのを見てきた後で、自称二枚目の大臣が観光立国日本などとぶち上げると、そのおぞましい商取引の日常を思い出して、いやなかんじになると思った。八尾町みたいに、日本国中、地域の伝統や生活を観光客の奴隷興業みたいにしてしまうのかも知れない。先日、中華街に行ったが、だんだん観光地化して、どこの観光地にでもあるようなお土産店が増えていたのにびっくりした。私の父の故郷は以前はひっそり静かな城下町で品格があったが、高速道路の開通、そして無料化もあいまって観光地化して、生活に根ざした観光資源や品格はだんだんなくなってきている。

質の高い生活があって、そこにひっそり訪ねて、訪ねたところの人々に人生の考案を与えていただくことに、旅の意味はあるように思う。今そんなことできるのは、宮崎県の日南市の飫肥・油津ぐらいまで行かないと無理かもしれない。

観光といっても、消費生活の延長を地方に持ち込んでも、何か、いつか飽きられ使い捨てされるように思う。そういう意味で八尾はいいものもっていたのに、災難なことだとつくづく同情する。

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9/3 民主党党首選は東京メトロを改革できる方に

地下鉄に乗ったが、相変わらずひどい。
方向違いの電車ばかりきて、私の家の方に少しでも向かう電車が15分も来ない。

仕方がないので、分岐点の駅まで電車に乗ったが、小竹向原駅の手前で信号待ち。だいぶ待たされて発車してホームに入ると、信号待ちの間に小竹向原駅に先行して入った電車が、目の前で発車していく。

ようやく私の家の方向に行く電車が来たが、これまた途中で終点、終点の駅で次の電車を待ったら、結局元の駅で15分待ったら来る電車がやってきた。

実質、地下鉄なのに15分に1本しか来ていないということだ。

●そんなことで、民主党代表選に際して、この東上線沿線に住む党員・サポーターの方々は、ぜひとも東京メトロをとっちめてくれる首相候補に入れてもらいたい。
利用者に犠牲を強いている減量経営を続ける、今の東京メトロの官僚天下り社長を官僚支配の打破といってとっちめてもらえるなら菅直人にすべきだし、国民の直接的な要求を聞き入れてメトロに圧力かけてダイヤ改正を迫ってくれるなら小沢一郎、ということになろう。
小沢を応援する国会議員としてテレビに出ている松崎哲久氏は東上線沿線の国会議員。ぜひ圧力をかけていただけたら投票を考えてもよい。

●この地域で一番がんばっている政治家である、和光市の松本市長が常日頃言っていることで、ただ一ついただけないなぁと思っていることがある。和光市の便利さを主張する際、地下鉄で新宿から18分、渋谷から23分と言っているが、日中でも30分に1本しかない急行の所要時間。うまくタイミングがあったときの所要時間で、大半の電車はこんなに速くないし、方角違いの西武線方面の電車が来ると、東京メトロは接続もパターンダイヤも放棄しているので、接続電車があるかもわからず、いったい何時に着くのかすら読めない。誇大広告ではないか。
しかも、その待たされる小竹向原駅も、住民運動で冷房がなく、自販機も売店もない殺風景な駅で、暑い中間の待たされるだけなのだ。
パターンダイヤを復活させ、小竹向原駅の接続を重視するダイヤに戻してもらえば、和光市長のいう和光市の便利さは戻ってくる。朝霞市も便利になる。

●電車通勤している人の払う、土地代、固定資産税、住民税をかすめとっているこのあたりの民主党の政治家はこんな問題わからない。さらには、土地持ちの息子で地元市役所の職員しかしたことのないうちの市長は、通勤電車なんてほとんど乗ったことがないからわからない。沿線自治体の市長の集まりに出て「うちの駅にも急行とまれ」という程度の主張しかしていない。

●群馬で一部の民主党県議が党首選の地方議員票の投票権がないというびっくりニュース。さきがけvs社民という無意味な出身対立をいつまで続けているのだろうか。バカな県連である。

●家の近くの道路、つい4~5年前に道路拡張で舗装したばかりだというのに、アスファルトをひっぱがして舗装しなおす工事をしている。以前この手の工事を真夜中にされて、ひどい騒音だったので県土木事務所に問い合わせすると、近隣住民が道路が波打って、クルマが通ると揺れるので舗装しなおすというのだ。
どうも私には疑問で、他の道路よりずっと状態はよいし、4.年程度で舗装がだめになるというのも理解できない。来年は県議選で、ここは知事のおひざ元だからと、ちょっとしたクレームで県土事務所が動いてしまったのではないかと疑っている。

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