8/6 行革じいさんにとって知りもしない福祉国家がムダなのではなくて、福祉を必要としている人が周囲からいなくなってほしいだけ
きょうの先の記事で、朝霞市の外部評価委員会で行革じいさんたちが保育園制度も知らないで保育園に税金のムダがあるのではないかとやり玉に挙げた件に関連して、そういえば、EU労働法雑記帳で、こんな記事が紹介されていて、まさに保育や介護を、先入観でムダがある、行政リストラの対象として選んだ朝霞市の外部評価委員の体質そのものなんだろうと思って読んだ。
まぁこんなローカルな世界で福祉が税金のムダ遣いと思っている人は、ここで紹介されている藤沢数希氏のように福祉政策がムダという経済学説の論争をしているのではなくて、そういう論争があるということの尻馬に乗っかって、福祉を必要としている人なんか朝霞市にとってムダと言いたいように思う。それを競争原理による社会の進歩のためみたいな発想に結びつけて、正当化している。巷の行革じいさんなんかそんなものだ。
ところが自分が困った途端に、泣き言を言って、誰よりも自治体に福祉を表口からも裏口からも要求したりするもの。それが自己責任らしい。そういう人を何人か見てきた。公立保育園を口汚く罵ってきて人が、認可外保育園を使わずちゃっかり公立保育園を利用していたり。
●例えば、保育園が育児放棄なんて言うような類の人の中に、女房を働かせているような軟弱な男なんか気持ち悪い、というような言い方をする人がいる。これも、福祉がムダと思っているのではなくて、福祉が必要な人が気持ち悪いと思っているのだろう。
●人々が自動的に助け合う仕組みがあって、それでお互いが楽になって、やりたいことやって、社会が成長していくというプラスイメージを考えることが、日本人には会社という場以外は苦手なようだ。実害もない相手に対して、どうしてもひがんだり妬んだりする癖が抜けない。人の欠点や弱点の形式的なところだけ問題にすればいいのに、内面まで問題にしたがる癖も良くない。
●まぁしかしこうした行革じいさんというのは、半分以上が、退職後も企業年金をはじめ企業内福祉の恩恵を受け続けていたりするんだなぁ。企業内福祉というのが、もはや福祉国家以上にムダで限界だらけなんだけどもなぁ。後輩がリストラされたり、非正規労働者だらけになっても、日航みたいにならない限り、誰も外部評価しないわなぁ。
●マンション乱売して、身寄りのない新住民を大量に受け入れてしまった朝霞市は、そのツケを、いつか福祉で払うしかない。その準備をしなければと考えている人がどれだけいるのか。市役所は税金のやりくりができなくなる、という自分たちの食い扶持の話しかしていない。地域社会がどう維持できるのか、身寄りがなくて他にいくところのないこれからの高齢者をどうしていくのか、そうした高齢者のために税金を払い地域を支える若い世帯にどういう満足度を提供するのか、真剣な議論がされていないで、うるおいだの水だの緑だの、浮ついた言葉だけ、貸会館ばっかり作り、地図に塗り絵してばっかりの、屁の役にも立たない都市計画しかない。
●先の記事の続きで、朝霞市は東上線沿線の自治体や近隣市の良い事例を勉強しにいくことをとにかく嫌がる。電車賃で数百円で勉強できるのに、市職員も市の行政委員も行かせてもらえない。
議員には視察と称して、新幹線や飛行機でしか行けないようなところに視察に行かせているのに。そのバランスの悪さがよくわからない。
市職員が少なくて、手抜き行政をせざるを得ないから、何でも「朝霞市らしい」我流の施策しかできない。似たような近くの自治体で実現できているような良い政策を見に行くことは、朝霞市でなぜできないのか、という本当の問題をつきつけられるから、行かないのではないか、といぶかしんでいる。
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