8/30 NHKニュース9、円高は悪くないという総括
NHKニュース9の円高報道で、「円高も悪いことばかりではない、原材料価格が下がる、技術革新で円高に左右されない企業が必要なんです」などというバカげた報道がされていた。
どう考えても、輸出-輸入の差額が減るんだから、全体としてはマイナスで、円高に耐えた企業の真似をすれば大丈夫という問題ではない。技術を売るような仕事は、そもそも円高に左右される仕事ではないか。何か全体構造の問題を、個々の努力不足の問題にすり替える論調がいまだに続いている。
輸出で食べている国として、どう考えても円高は弊害である。円高を歓迎できるのは、外需に依存しないで海外旅行したり輸入品を買ったりできるような、公務員、土地持ち、NHK職員ぐらいだ。
●焦る気持ちはわからないではないが、緊急経済対策がどうも質が悪い。
エコポイントみたいなもので景気を釣り上げるのは需要の先食いなんだって。雇用を作るという根本的な景気に対する対策をしないで、お金だけ使わせるように仕向けるから、需要の先食い、特定の高額所得者向けの商品ばかりが売れ、全体構造としては景気が良くならないということが繰り返される。
| 固定リンク
コメント
おっしゃる通りですが、毎度の円高報道は騒ぎすぎだと思われます。実質実効為替レートでは円高とは言い難く(95年につけた79.75円を現在に引き直すと50円台)、米欧に協調介入の協力を得るのは困難でしょう。単独介入はスイス国民銀行の介入失敗を見れば簡単に決断できません。また以前より円建て契約も増えております。それに海外資産(企業など)の買収も容易になり事実動いている所もありますので「悪いことばかりではない」は間違っていないでしょう。もちろん各種調査を見ても円高が問題なのは確かですが危機的な状況とは言いがたいと思います。
投稿: pvpmtfv | 2010.08.30 23:28
かの大槻義彦氏に言わせれば、日本同様の輸出国であるカナダですらカナダドル高でも介入してないとか言っているんですよね。
http://ohtsuki-yoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-7bb2.html
ただ、カナダの場合は一次産品や鉱物資源・加工貿易立国の日本とは事情が違うのではと思うのですが。
投稿: 杉山真大 | 2010.09.13 16:33