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2010.08.20

8/20 エンドユーザーサービスというのはミスマッチが起きるものです

外部評価委員会のこともあって、うちのまちの保育園運営審議会がどういう議論をしているのか議事録で点検してみた。

障害児保育(朝霞市らしい言い方では「育成保育」という)については割ときちんとした議論がされている一方、待機児童問題については、非常に荒っぽい議論がされている。

待機児童108人のいる一方、19人の定員の空きがある、などとS田委員(市議兼任)が問題視していたが、受給がぴっちりなるなんて、共産主義国のおとぎ話。福祉サービスの選ぶ権利を認め、そのために民間参入を認めている以上、2000人近い保育所の定員のなかで、19人分の定員がムダになる程度の受給のミスマッチでおさまっていることは上出来だと思ってよい。
民間の流通やら消費財の製造に関わったことのある人間なら、商品やサービスのロスがどの程度というものがわかるが、この委員はそういう経験がないからわからないのだろう。
そういうロスを否定すれば、1980年頃のソ連のように、行列を作らなくては商品やサービスが手に入らない社会になるが、残念なことに保育サービスは、いつまでも行列を作って待っているわけにはいかず、どこかで見切って他の手段を考えなくてはならない。だからまたロスが発生する原因がある。
ここで選択の自由を奪ってがちがちの運用をしたら、それは1997年の児童福祉法の改正の理念の否定であり、施設間の競争によるサービス改善など、S田市議たちのグループが言う民間活力による行政サービスの改善など、まずは進まなくなることも言い添えたい。

保育所に空きが出るということは、絶対的に拒否する何かがあるということだろう。おそらくその理由の一つは、土地持ちたちが公共施設のために土地を出さず、営利目的にしか土地を使わないため、公共交通機関があまりにも貧弱な地域にばかり保育園が作られていて、特定の保育園ばかりにニーズが集中しているからだろう。実際、私もいくつかの保育園を見てきたが、単純に自宅から半径で書けば3キロ以内くらいにいくつも認可保育所があるが、実際には、バスすら走っていない、バス路線があっても、送迎の片道しか乗れない、そんなところばかりである。
時間も置場も気にせず、自由に市内をマイカーで移動しながら市役所に「通勤」しているような市議会議員には、通勤電車という制約があって公共交通機関を使わざるを得ない市民のことはわからないだろう。

市議会議員の兼任委員のことをくさすだけで終わっては、きちんとしたことを言った同様の委員にも申し訳ないので言い添えるが、もう1人の市議兼任のS原議員については、議事録で書かれている語調が強いものの、おおむね適正な議論をし、言うべきことを言っている。ベッドタウンの市民がどんなことで壁にぶつかり、困っているのか、きちんと理解しているものだと読み取った。

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