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2010.06.26

6/27 財政再建のためだけの増税ではダメだ

政府の財政運営戦略と中期財政フレームは問題が多い。また菅首相の選挙演説で、増税の必要性を過度に財政収支の問題に集中させていることについても問題がある。

中期財政フレームでは、各省の予算シーリング・額を守らせて、その枠内での組み替えしか認めないという枠をはめてしまっている。これをやれば、また社会保障費を切りつめていかなくてはならないし、三位一体改革のような自治体につけ回しするような交付税改革をしなければならなくなる可能性がある。つまり小泉構造改革の再来である。

小泉構造改革とは違う時代をどうやってつくるのかということのために、国民は政権選択を試行錯誤してきた。最初は福田内閣に期待し、それで無理だったから民主党に政権を渡した。しかし、小泉構造改革と同じことをやってデフレ経済、デフレ的文化を蔓延させたら、また国民はお金を使わず、経済は冷え込む。

増税に対する評判が悪いので、「逆立ちしても鼻血」の論理で、再び、母子家庭や障害者家庭に「新しい公共」に頼れとハッパをかけて、ひどい状況をつくって見るに見かねて増税を受け入れさせるという戦略なのだろうか。

ブレーンの阪大の小野先生はそんなこと言っているのだろうか。財政再建が前面に出た増税論は、国民からもらった税金を銀行に渡す、最悪の選択ではないか。
菅首相ならびに政府は、何のために増税をやるのか、もう一度整理して提案していくべきではないか。財政再建という面もあるけれども、少なくとも、公共サービスの供給量や質が不足して、格差の固定化や私的負担がたまらない状況になっているところに、雇用とあわせて公共サービスを提供していくことが第一義的だろう。財政不足で、公共サービスの質も量も先進国の水準に達せず、格差が固定化し、現金崇拝のデフレ経済が発生し、効率化や個人の努力がまったく無意味な社会になっていることが問題なのではないか。

供給される公共サービスには、保育所や学童保育、障害者への介助など、消費税増税まで待ってとは言えないものもあるし、就職支援や教育など、先手を打ってサービスを改良していけば、景気回復や経済の効率化につながるものもある。そういうものを増税するまで待ったをかけてしまっていいのだろうか。

●何に価値をおいて政策展開するのか、そういうことが不明確なままだから、財政が大変だとなれば、財政再建至上主義になり、困っている人がいるといえばバラマキをやり、短期的にガソリンが高いといえば環境破壊に寄与し政策後退させることが難しい高速道路料金無料化などということを、これまでやってきてしまったのだろう。

●財政支出を増やしもしないのに、保育園に専業主婦の子を預かるということを始めるらしい。待機児童問題も解決できないのに、まだ働く人の家庭のおかれた状況を追いつめるのか。駅前で一方的な演説を聴かせるだけでなく、通勤しながら子育てしている人の話を聞いてみたらどうだろうか。

●道路通行料を青天井でばらまく高速道路無料化政策を注射し続けた、山崎養世を仕分けして切るべきだろう。

●どういうわけか公示日前後毎日のように、駅前にたくさんいるみんなの党のちらしまきスタッフに「あんたたちみたいな政治青年が増税するなというから、保育園ができなくて苦労してきたんだ」と言ってビラを突っ返した。

財政運営戦略要旨 2010/06/22 11:03 【共同通信】

 政府が22日閣議決定した財政運営戦略の要旨は次の通り。

▽基本的な考え方
 税制の抜本改革を進め、安心の確保と成長に必要な歳出を国民全体で分担。成長を促進すると同時に財政健全化も図る。早期に選択肢を示し改革を実施する。

▽具体的な取り組み
 1 財政健全化目標
 (1)収支目標 国・地方の基礎的財政収支は、遅くとも2015年度までに赤字の国内総生産(GDP)比を10年度水準から半減、20年度までに黒字化。国についても同様の目標とする。
 (2)残高目標 21年度以降に国・地方の公的債務残高のGDP比を安定的に低下させる。
 (3)進ちょく状況の公表・検証 内外の経済の重大な危機などで財政健全化目標の達成または財政運営の基本ルールの順守が著しく困難と認められる場合には、目標の達成時期などを変更。

 2 財政運営の基本ルール
 歳出増や歳入減を伴う施策を新たに実施する際は、原則恒久的な歳出削減や歳入確保により安定的な財源確保。財政健全化は国・地方が協力し、国は地方の自律性を損ない地方に負担を転嫁するような施策は行わない。

 3 中期財政フレーム
 (1)略
 (2)歳入・歳出両面にわたる取り組み
 (1)国債発行額の抑制 11年度の新規国債発行額は10年度予算の水準(約44兆円)を上回らないよう全力を挙げる。
 (2)歳入面での取り組み 所得、法人、消費、資産課税など税制の抜本改革を行うため早急に具体的内容を決定。
 (3)歳出面での取り組み(11~13年度) 「基礎的財政収支対象経費」(国の一般会計歳出のうち国債費など除いたもの)は前年度当初予算の規模(「歳出の大枠」、10年度は約71兆円)を実質的に上回らない。地方の一般財源の総額は10年度と実質的に同水準を確保。経済・財政・社会保障の一体的強化策の実施のため新たな制度改正による恒久的な歳入増が確保された場合、歳入増の範囲内の金額を歳出の大枠に加算可能とする。
 (3)各年度の予算編成 各閣僚別の概算要求枠の範囲内で優先順位をつけて要求。
 (4)フレームの改定 毎年半ばごろ翌年度以降3年間の新たなフレームに改定。

 ▽経済財政の中長期試算
 財政運営戦略の目標達成には20年度で21兆7千億円を上回る増税か歳出削減が必要

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コメント

民主党は消費税を10%に上げて、その税収を何に使うのだろう。
子ども手当などの民主党の得意とするバラマキを全廃するのが先決。
バラマキ財源確保のための増税ではいけない。
低所得者の税負担を軽減するために、食料品の消費税は今まで通り5%とすべき。
科学技術と経済に無知な蓮舫は、消費税を上げなくとも事業仕分けで税収が得られると愚かにも考えているらしい。

投稿: 左巻き菅 | 2010.06.26 18:43

バラマキ子ども手当て予算の10%でも待機児童対策費として使えば待機児童は解消する。
待機児童問題は民主党の政策の失敗によるものである。
民主党の政策は、コンクリートから人へ。言い換えれば、「インフラからバラマキへ」
インフラは残るがバラ撒きは残らない。
民主党にとって保育所はインフラだから作らない。その結果、待機児童が増え、少子化が進む。

投稿: 左巻き菅 | 2010.06.26 18:45

残念だと思いますが、待機児童問題は民主党の責任ではありません。民主党政権になってから発生したのか検証するだけでわかることだと思います。
保育所制度発足の当時からあり、男女雇用機会均等法で、結婚や出産退職を強要できなくなってから、深刻になっています。これは自民党政権が、子育ては家庭責任、と位置づけ、満足な予算をつけなかった結果です。またその反動で保育所に関する社会運動の多くは、共産党の支配下におかれてしまいました。

子ども手当全廃ということは、かつてあった扶養控除はどうされるのですか?
扶養控除を復活させるのであれば、また子育て中の金持ちだけを税金の還付で優遇する制度に戻ります。それはそれでまた問題だと思います。
子ども手当の水準がどうかという議論はありますが、少なくとも格差がさらに倍加するような扶養控除や企業の扶養手当よりはましでしょう。

投稿: 管理人 | 2010.07.10 23:08

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