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2010.06.06

6/6 今回の政変、大丈夫か?

改めて、今回の菅首相の誕生は、大きな政変だったと思う。
選挙で勝てない鳩山首相の代わりに国民的認知度の高い菅氏に切り替えたということだけではなく、しばらく党を牛耳ってきた小沢幹事長を退任させ、影響力を排除したということではないか。

これまでの流れを追いたい。

① 2009年8月30日の衆院選で民主党が圧勝。政権交代。9月16日、新政権で菅直人氏は副総理兼国家戦略相に任命される。
② 肝いりの国家戦略室に十分なスタッフがつかなかったり、菅氏と首相を結ぶ若手副大臣・政務官格が菅氏を迂回して仕事をするようなことがあり、新政権での菅氏の存在感を問われる状態に。
③ 2010年1月7日、藤井財務相が体調を理由に辞任。後任として菅氏が横滑り。折から民主党政権の公約の財源確保が重要な政治課題になり、新財務相としての菅氏の存在感が戻る。ギリシャの財政危機などで、財政政策の重要性が認知される。徐々に政府のナンバーツーとしての存在感を示す。
④ この間、前原派や野田派の中堅世代議員との接触や、代弁役を避け、前原・岡田vs鳩山・小沢・横路・菅という構図を作る。
⑤ 2010年5月、普天間基地問題で、鳩山首相の支持率が急降下。5月28日には鳩山首相の方針に対立する福島瑞穂少子化担当相が罷免。社民党が政権離脱。
⑥ 2010年6月1日と2日、鳩山首相、小沢幹事長、輿石参院会長が協議。当初は小沢・輿石が選挙対策で鳩山首相をやめさせようとしている、と受け取られていたが、鳩山氏が面会を求め、小沢氏は続投を望み、輿石氏が選挙対策で辞任するよう言いだし、さらには鳩山首相自身が辞任をし、小沢氏にも幹事長を辞任するよう求めたということも明らかになってきている。
⑦ 3日、鳩山首相が辞任表明。昼過ぎ、菅財務相が党首選に立候補表明。いちはやく横路派と鳩山派が支持。この頃、小沢の傀儡の菅、という疑惑が報じられる。夕方、前原派と野田派が菅氏を全面支援表明。小沢グループだけが菅氏を支援しないかたちになる。樽床氏が立候補し、小沢グループの多くが支援。
⑧ 4日、党首選で菅氏が当選。首班指名で菅氏が首相に指名。午後、反小沢の仙谷氏が官房長官に、枝野氏が幹事長に、野田氏が財務相に、小沢氏と距離のある蓮舫氏が消費者・少子化担当相という構想が流れる。小沢氏の影響力のない人物ばかりが後任の要職につく構図。夕方、小沢氏周辺が9月の一般投票の党首選に独自候補を立てるという党内野党宣言。

菅氏がなりをひそめて、したたかに流れを計算していたことがわかる。単に自分が首相として指名されるだけではなく、民主党や新政権そのものの軌道修正を図る政変にしようとする意図を感じる。また、囲碁のような勝負をしたようにも見える。
共産政権の体制内で自由化のときを待っていた政治エリートが活躍した1989年の東欧の非共産化などを思い出すし、奈良時代の政変劇を見ているようだ。
フライングの多い菅氏が、慎重にことを運び、言葉を選んでいることは高く評価したい。

しかし、今回の菅氏の采配に対する不安要素もある。小沢グループの動向である。
① 党内野党宣言をした小沢グループが結束力を持って、離党を含めた政界再編成に乗り出せば、菅内閣は少数内閣に転落する。もちろん、そんなことを小沢グループがして、受け入れていくれるところがあるか、新しい政党を作っても国民的な支持が広がるか、ということについては、疑問が残る。これまで小沢氏は自らが権力を動かせない立場に立つとそういうブラフをかけ続けてきた。そうとう我慢しない限り、仕掛けてくることは間違いない。
② 何より9月の民主党の党首選挙は定例の党首選で、一般党員・サポーターも投票できる。ということは、党員をかき集めてその党費を納められる者が非常に有利にはたらく。菅・枝野・仙谷・鳩山というラインナップと、小沢グループとで、その組織力・資金力に雲泥の差があり、小沢グループが独自候補を擁立して本気で党首を取り返すつもりでやってきたら、ひとたまりもない可能性がある。
さらには、菅氏など市民運動的な感覚に冷ややかな旧民社党系グループや、小沢氏との盟友関係で発言力を確保してきた旧社会党系グループが小沢グループのこうした動きに加勢することも考えられる。

また、官房長官、幹事長、選対本部長の人事については不安もつきまとう。官房長官は軽口が不安要素。幹事長は政権のためなら盟友前原をふみつけていけるかどうかが不安要素。選対本部長は前原党首時代の人物で、人材発掘能力やバランス感覚に不安要素がある。また、菅氏の人気が少し落ち目になれば寝首をかかないとも言い切れない。菅氏はどう思っているか知らないが、彼ら世代は菅氏を打倒すべき世代の一人と認識している。

9月の党首選の一般投票を乗り越え方が菅政権の今後を決めることとなるだろう。そういう意味では、人事については非常に厳しいことをしてしまったように感じざるを得ない。

あとは、民主党の政策をどこまでどのように軌道修正を図れるかが問われることになるだろう。

●仕事上のことで言うと、党幹事長室に陳情を一元化し、大臣・副大臣・政務官を通せというやり方になったことで、うちの労働組合も支援団体なのに政府への要請がほんとう面倒になったし制限せざるをなくなった国民や団体が官僚に直接会うのを禁止したため、幹事長室、大臣・副大臣・政務官がわからないような細かい政策については、全然要請の窓口が開かれないという事態に至ってきた。
この間、労働組合が参加する政権だから、と組合員に説明しておきながら自民党政権時代より役所に言いたいことも言えなくなったという現実を説明するのに苦労した。
この機会に、広く国民や社会団体にオープンに議論する風土に変えてもらえたらと思う。一労働組合の主張が民主党に合わないときに取り入れてもらえなくても仕方がないが、意見交換や前提となる事実などについて、国民や社会団体などから意見を聞くチャンネルを持っておかないと、政策判断を間違えると思う。

●何年も前に仕事のつきあいで出たボウリング大会であまりにもひどい成績ゆえに当てたipodが電池切れで、調べたら電池交換がひどく面倒でお金がかかることもあり、出張を控え新たにSonyのWorkmanを購入。対応策を調べたらAppleの商売のやり方が、著作権ビジネス&機械使い捨て体質に見えてきたので。●ニータイマーという言葉もあるし体験もしたことがあるが、感覚的にあわない。

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コメント

菅政権の支持率はいずれ30%以下に。
左巻き菅は亀井との間で、郵政改悪を行うことを改めて署名確認した。
参議院選挙で惨敗し、菅は責任を取って辞任する短命政権となることを切望する。

投稿: 税金バラマキ民主党 | 2010.06.06 09:14

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