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2010.06.21

6/21 消費税の低所得者対策は還付金方式がベター

消費税増税というと響きが悪くて、ここぞとばかりに日曜のバラエティ報道番組で批判が続いている。
出てくる評論家はみんな手垢がついた政治評論しかできていない。必要性や、これからこの社会が克服していく課題のためには、必要な道だろうと思うのだが。

わずかに旗色が悪くなっている民主党から、低所得者対策が思いつきで出てきている。不人気政策をやるときには、構想段階であんまり右顧左眄しない方がいい。必要性をきちんと訴えることが大事じゃないかとおもう。

その中で、低所得者に対して、軽減税率が打ち出されているが、実にナンセンスで、軽減税率されても原材料が工業製品などがあれば軽減税率ではなくて、実際に消費者が払う消費税の軽減はごくわずかとなる。流通業者などの管理コスト、事務手数も増えて、簡素なシステムをつくっていくという社会の流れに逆行することになる。

菅首相のもう一つの構想であり、玄葉氏も提案している、税還付または給付付き税額控除の導入の方が、低所得者対策としてはまとまったものであり、低所得者に限って対策ができることから、逆進性が大問題か小問題かはともかく、逆進性を緩和するためのベターな選択肢であろう。

●増税そのものを批判するなら経済学の解釈の違いだから話を聞けるが、消費税の逆進性が問題だから消費税増税は反対という論理は、もう少し考えたらどうかと思う。
逆進性とは相対的なもので、消費税導入時は累進のきつかった所得税の改革としてやられたので、逆進性が目立ったが、今はどんな税金も累進がゆるいので、消費税の逆進性はさほどひどいものではない。むしろ、国民年金保険料とか、人頭税そのものなのに、誰も何も言わないで払えなくなれば未納で誤魔化すことが不思議である。また、住民税も税率が一律10%であるから、消費税と同程度の逆進性があるのに誰も批判しない。相続税の非課税者が相続人の96%もいて、やたらめったら多いというのは、まさに逆進性に加え、階層固定化まで加わるのに、消費税増税反対の声より問題にする声は小さい。日本共産党が相続税の大増税をせよと訴えたり署名を集めているのを見たことがない。
税金というのは公平性が何より大切な制度である。したがって制度全体から見てどうなんだ、他と比べてどうなんだ、というある程度客観的な情報や感覚を議論の題材にしてもらいたい。某革新政党のイメージ戦略にはまったことしてどうなるんだと思っている。

●渡辺喜美はじめ、消費税問題で、菅首相が官僚に取り込まれたとか言っているバカが多い。気に入らない意見をそういうレッテルの貼り方する議論は間違っていると思う。一定の経済理論に基づいて提案していることはまじめなマスコミ関係者は報道している。

●福島瑞穂が困った人の立場に立った政治なんて言っていて片腹痛い。1億2000万も蓄えた個人資産形成にあたって、いろいろ本を売ったみたいだが、きちんと消費税払ってきたのだろうか。消費税を取らなければ困った人のための政治になるのだろうか。打ち出の小槌はないから、税金取らなければいいなんてことやっていたら、介護や保育は今以上に嫁がやれという世の中になるだけだ。ホームヘルパーや保育所で働く人たちが、最低賃金すれすれで生きることになる。それがフェミニストの福島氏の言い分なのだろうか。

軽減税率や還付前提、低所得者に配慮…消費税上げ 菅新政権

 民主党は20日、消費税率を引き上げる場合、低所得者の負担緩和策として、食品などの生活必需品の税率を低く抑える軽減税率導入か、低所得者に対する税の還付を検討する方針を固めた。

 低所得者ほど負担感が相対的に増す消費税の逆進性の緩和を図ることで、増税への理解を深める狙いがあるとみられる。

 菅首相は20日、横浜市内での街頭演説で「消費税の逆進性をなくすため、軽減税率か、税の還付を当然しっかりやることを前提として、他の野党に『大いに議論しようではないか』と呼び掛けている」と述べ、負担緩和策のあり方について、民主党が提唱する超党派による協議の場で話し合いたい意向を示した。

 首相はまた、「もっと国債を発行して、ギリシャのように財政破綻(はたん)していいのか。それとも少しは分担して自分たちの社会、この日本をしっかりしたものにするのか(の選択だ)」と語り、財政再建の必要性を強調した。

 これに関連し、民主党の玄葉政調会長(公務員改革相)は20日、福島県須賀川市での講演で、消費税の負担緩和策について、「軽減税率という方法もあるが、もう一つ有力なのは、月に5万円を生活必需品に使うと仮定すれば、かかった消費税は(税率を)仮に10%だとすると、12か月で6万円だ。その6万円を還付する。そうやって低所得者に対する配慮をやっていく」と述べた。軽減税率は、低所得者の負担を緩和するため、食料品や日用品に低い消費税率を適用する仕組み。

 一方、「税の還付」は、所得の低い人に減税や給付金の支給をすることで負担を小さくする「給付付き税額控除」を指すとみられる。家計調査などの統計に基づき、生活必需品などにかかる消費税相当額を算出。所得が低く所得税などを免除されている世帯にはお金を給付し、一定額以上の所得税などが課されている世帯には、減税と給付を組み合わせて支援する仕組みだ。

(2010年6月21日03時06分 読売新聞)

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コメント

税の還付って言いますけど、菅首相も認めている様に個人情報をキッチリ管理しないと下手すれば「消えた年金」の再来になりませんかね?それが、複数税率とかのコストに比して低いとも思えないのですけど。

尤も、住民税とか他の税体系で累進性が弱まっているのについては是正すべきだと思うのですが。

投稿: 杉山真大 | 2010.06.22 11:10

海外の例を見ればわかりますが、何を軽減税率対象にするかという判断は結構難しいのですよね。マクドナルドで食事をすれば飲食サービスなので標準税率になり、テイクアウトならば食品販売なので軽減税率になるとか。当然軽減税率対象になるかならないかのグレー商品については業者から政治への働きかけもあるでしょうし皆さんの嫌いな政治とカネの問題も出てくるでしょう。
北欧諸国は政治的な理由により複数税率を導入せざるを得なかったようですが、当局は本来望ましいものではないとの見解ですね。そもそも福祉国家と呼ばれる国々の税制は逆進性が高いですよ。

投稿: pvpmtfv | 2010.06.22 20:57

>>杉山様
年金と違って支払が長期にわたって約束されているわけではなくて、毎年毎年税申告などによって決められるわけですから消えた年金とかそういう問題にはなりません。

なお、消えた年金というのはすべての国で発生しています。すべての人が偽名を使わない、住所を間違わずに年金加入している、そういうことがゼロという国はあり得ません。

>>pvpmftv様
逆進性というのは、すべての税・社会保険料に対してすべての公的給付(現物+現金)を加えて考えるべきことですね。

マクドナルドでいうと、容器類は課税されていますし、食品添加物は課税されています。ごみ処理料も課税されています。そういうのが販売価格で非課税としても、税金は販売価格にオンされているのですよね。

たったそれだけの感覚的問題のために複数税率にすることの事務コストの跳ね上がりは、公務員を削減しろとか言っていることと逆行するんですよね。

投稿: 管理人 | 2010.06.23 21:09

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