6/18 イクメンなどと持ち上げて・育児を競い合わせるな!
移動中。噴き出すような企画の話。
●育児をしているパパのコンテストをするという厚生労働省。ただ羅列するだけではなくて、優秀な育児に評価までするらしい。
育児って日常化しなければならないものであって、コンテストなんかして、競い合わせるから子育てが重荷になるんでしょう。どうせ育児自慢。、愛情自慢にあふれかえる書き込みが続いて、普通のお父さんお母さんが、溜息をつくような話になるだけだし、ひどい場合は、うちのダンナ(ダンナなんて言い始めると、ひどい夫婦になっていく)は何もしないなどと夫婦喧嘩のネタが増えて、ますますお父さんは家庭から逃避することになりかねない。
育児を格好いいものと演出して、育児を本人の主体性の問題だけに押し込めようという魂胆みえみえ。格好悪く仕事と育児と通勤電車の遅延に振り回されてる私にとってこんな話は腹が立ってくる。不愉快である。
厚生労働省がやるべきことは就労時間の徹底した規制。勤労者を地域と家庭に返せ。仕事はわかちあえ。消費税上げてでも保育所を整備しろ、なのだ。
全国のパパたちよ、育児コンクールへの参加呼びかけを断固拒否しよう。
子どもの安全のためにも育児について不特定多数に公表することは危険だと思うよ。
●私は自分でマネできないが、ジャイアンのお母さんや、じゃりん子チエのお父さんが好きだ。世間ではああいう親は子育てを自慢できない立場におかれているだろう。自慢話で育児の話をするような親は、だんだん教育ママ・教育パパになって、子どもにはとても窮屈な親になっていくのではないか、と思う。
●こういうコンテストに参加できるのは。、専業主夫か一部の公務員だけだと思うよ。
●長妻大臣が子育てもしていないという笑い話。スキャンダル暴きをするだけの才能の人間が、福祉や医療のことを考えるのは無理なんだって。本当の能力なんか関係ない総理大臣になってほしい人物アンケートで大臣を射止めただけの人である。9月には取り換えてもらいたい大臣である。
大臣になって、少しは現実をわかって行動するようになったところがあって、多少は評価するところはあるけども。
我こそは「イクメンの星」募集 厚労省がプロジェクト2010年6月17日22時13分朝日新聞
20日の「父の日」を前に、厚生労働省は17日、お父さんたちに子育てに参加してもらおうと、「イクメンプロジェクト」をスタートさせた。子育てに積極的なお父さんを「イクメンの星」として毎月1人選び、男性の育児参加を後押しする。
「イクメンプロジェクト」のサイト(http://www.ikumen-project.jp)で登録すると、自分の育児体験を書き込める。男性育児を支援するNPO代表ら外部識者が、この中から「イクメンの星」を毎月選ぶ。
発足式で長妻昭厚生労働相は「我こそはという方は、どしどし応募を」と呼びかけたが、自身の家事については「コップを洗うとか……」ともごもご。「なかなか十分にはできていない。実は、わたし自身の意識改革が一番重要と痛感してます」と反省しきりだった。
夫の家事・育児時間が長いほど第2子以降の出生割合は高く、男性が育児に参加しやすい機運を高めて、少子化の流れに歯止めをかけるのがねらいだ。(石村裕輔)
| 固定リンク
コメント
確かに、コンテストそのものに効果があるかは疑問ですね。俺だって時間が取れればそれくらいできるよ、とか思われてお終いになってしまう可能性も否定できないと思います。それに、厚生労働省がやるなら就労時間の規制、ワークシェアリング等をまずするべきだというのも正論でしょう。それなしに「イクメン」なるものをもてはやしても、黒川さんのように不愉快に感じる方も多く、かえって反発を招くだけになる恐れがあります。
ただし、こういうことを全て踏まえた上でも、男性の意識改革を叫ぶこと自体は必要不可欠だし、一定の効果もあると思います。最近は育児に関心を持つ男性も増えているように思いますが、男は仕事してお金を稼いで来ればいいんだ、といまだに思っている、もしくは思おうとしている(それを育児の責任から逃れる大義名分としようとしている)ような男性の方が、まだまだずっと多い様に思います。
就労時間の規制が進み、仕事以外に使える時間が増えたからと言って、その分を素直に家庭に向けるかどうかは男性自身の意識にかかってきます。それを考えれば、就労時間の規制だけではなく、世の多くの男性の意識を家庭に向けさせることも同時にしていかなければいけないことは明らかです。つまり、どちらか一方だけではどちらも効果が薄く、どちらも行うことによって効果が最大限発揮されると考えます。
そんなの大きなお世話だ、と思われるかもしれませんが、今はもうそれでは済まない状況になってきています。多くの母親が専業主婦でいた頃はそれでも何とかなりました。母親も、夫は働いているんだから、と自分を納得させることもできました。しかし、今は事情が違います。共働き家庭がどんどん増えています。妻も夫と同程度の時間働くケースも多いです。しかし、各種の統計で分かっているのは、共働きで夫婦が同程度の勤務時間で働いている場合でも、家事・育児は妻が圧倒的にその責任を負ったままである家庭が多いという事実です。これは、まだ多くの人が家事・育児は女性がするものだと言う考えでいることを顕著に表わしており、就労時間を規制しただけでは男性が育児に向かうとは言えないことを示唆しています。
そして、もしこのような状態が続くとどうなるでしょうか?妻が専業主婦で収入を得る見込みのなかった頃は、夫が家事や育児に全く参加してくれなくても妻は我慢してきました。しかし、自分も働いている妻たちにはそれは我慢できないし、しないでしょう。そこで夫婦で話し合って、夫婦間の分担を主体的に変えられる夫婦もいるでしょう。しかし、夫がもしそこで変わらなかった場合、今や自分である程度の収入を確保できる妻たちにとっては、夫はもう自分の同志や助け手としてではなく、お荷物としての存在にしか感じられなくなるかもしれません。これまでは子どもたちが手を離れるまで我慢していた妻たちも、もうそこまで我慢する必要がなく、若いうちに離婚した方が次の相手に出会える可能性も高い訳で、早々と離婚という選択肢を考慮に入れるようになるでしょう。
長々と書きましたが、最後に結論を書くと、政府から労働環境等を変えてもらうことももちろん必要ですが、それだけで日本の男性の家庭での関わり方が変わると期待するのは、現状から考えると少し楽観的過ぎる見方であると思います。男性が主体的に家族との関わり方を変えることも必要であり、今までそういう関わり方を教えられてきていない日本の男性に、それが彼らの家庭にとって重要なことであると言う意識を持てるように助けることも同時に必要である、と思います。
投稿: ぷよぷよ | 2010.06.27 19:41
最近、比較的育児をしている人に恵まれた制度を持つ自分の職場が、ワーキングマザーについてはいろいろ運用面含めてやっているのに、育児をしている男性をいかに顧みていないか痛感するような出来事があったもので、何らかの意識改革が必要というところはわかります。
しかし特別視されるようなやり方をしていたのでは、子どもと家庭のためにならない、子育てが日常のものに取り戻すことをしていかないと、特別視されるものである限り、育児や育児に関わる社会的コスト、経済的コストはいつまでたっても敵視されることが続くのだと思います。
投稿: 管理人 | 2010.07.10 23:03