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2010.06.13

6/13 社民党の参院選公約は「小さな政府」

社民党の参院選の公約原案に消費税率を上げないと入り、向こう3年増税論議に参加しないことが明らかに。

成熟した先進国としての問題を抱えるこの国で社会民主主義的改革が必要なのに、日本の社民党が社会民主主義政党ではなくて、社会民主主義というと社民党のイメージがまとわりついている。
日本の社民党のズレまくりぶりが社民主義のイメージとなって、そうした改革の方向性を阻害していると何度も書いたが、今回の選挙公約もまさにそうである。社民主義に則った、人間の自由と自立のための手厚い社会保障、社会的支援が必要なら、財政規模で言えば大きな政府になることは避けられない。税金を国民からの富の収奪としか考えられないようなセンスで、「社会」などと看板をつけてほしくない。

今週の週刊文春に「細野真宏-「消費税増税」実は<弱者>の味方」という記事が出ているが、消費税率を1%上げるだけで高齢者の医療費負担を1割負担に、現役世代の医療費負担を2割に、それぞれ戻すことができるとわかりやすく語っている。
高齢者の医療費負担を3割かつ消費税率が現状であることと、1割かつ消費税率が6%以上となることと、どちらが経済的弱者にやさしいかは、持病を持った人にはよくわかることだろう。
所得税の累進強化でも相続税の課税範囲の拡大でも大した税収にはならないし、法人税を上げることも社会保険料負担の軽減との取引でしかできない状況のもと、消費税増税は比較的ベターな選択肢である。公的責任を拡大しようとする社民党が、増税に一切の議論をしていないことが不思議でならない。政権を担当する西欧の社民政党と意見交換をしているのに、一体何を見てきているのだろうか。

繰り返し書いてきたが、日本のサヨク政党が、非武装非同盟の安全保障談義で票が稼げなくなって以降、社会的負担をしてこなかった専業主婦または今や高齢者となった専業主婦の台所感覚という、消費税アレルギーを最大限に利用して勢力を維持してきた。短期的にそれは成功しても、長期的にそうした財政感覚というのは、やがては「入るを計りて出るを制す」という財政を家計に例える乱暴な財政談義に巻き込まれ、増税なき財政再建の願望に到達する。その結果、小泉純一郎やみんなの党など小さな政府を掲げる新自由主義の勢力拡大の一助となっている。

●今回の消費税増税反対というのは、民主党の批判から先に入るこの党の議論の体質から生まれてきた公約のつり上げである。また党首のやや専横というか、非民主的なマスコミへのコメントを通じた既成事実の積み上げによる独走の結果と言える。
うぬぼれるのもいいが、しかし次の参院選後、みんなの党の一定の議席確保または公明党の是々非々主義で、民主党を中心とする政権は、単独過半数を獲得できなくても、さまざまな国会対策のカードを手に入れる。従来のような社民党に配慮する必要はますますなくなる可能性が高い。また「生活再建」などと打ち上げるのもいいが、生活課題こそ政権に入って解決できるのであって、唯我独尊でやるよりもきちんと政権復帰して、未熟な民主党の出してくるものを政権内で修正する役割が必要だと思う。普天間ばかりではないように思う。

●社民党関係者は、小選挙区制はいけない、比例代表制による連立政権こそ、多様な意見を反映される、と言って、自らの弱さを小選挙区制の責任にする。それはそれでいいが、連立政権を維持するための政治的技法やたしなみが確立していないこの党に、多党制による連立政権がいいと言われても、じゃあなたがたどこと連立するんですか、と聞き返したくなる。少数党の意見が反映されるというのは、立場が逆になれば連立内の他の政党の意見が違っても通してあげなければならないことがある、ということである。

●細野氏は文春で食料品の軽減税率を提案しているが、そこだけはよろしくない。繰り返し言うが、部分的な税率軽減や非課税は事務コストばかり上がり、原材料などにすでに消費税がかけられているため、最終消費者にとっての税負担軽減に効果はない。
マンション管理組合で収支の予測作業をしていたら、マンションの管理費、修繕積立金は消費税非課税だが、払うコストはみんな消費税込みなので、実質的に徴収する管理費・修繕積立金に消費税が上乗せされている。部分的に非課税とすることに意味がないのが、消費課税(あるいは付加価値税)というものの本質である。

社民の参院選公約原案、菅政権を厳しく監視
 社民党の参院選公約の原案が12日分かった。

 菅政権に対する姿勢について、「閣外にあって、厳しくしっかり監視していく立場で、是々非々で臨む」と前文に明記し、消費税率の据え置きや、日米同盟強化に反対することなどを盛り込んだ。

 前文では、昨年9月の政権参加以来、「民主党政権のいいものは応援し、悪いものにはブレーキをかける」との方針で臨んできたとし、今後も「政権の品質保証役」を務めるとした。連立政権離脱の要因となった沖縄の米軍普天間飛行場移設問題については、「鳩山首相は迷走のあげく、地元や与党の合意のないまま、普天間基地の移設先を辺野古崎周辺とすることで米国と合意した」と批判。菅政権に対し、「ゼロベースで仕切り直し、もう一度真正面から米国と交渉し合う決意を示すべきだ」と注文を付けた。

 個別の政策については、「もっと生活再建 10の約束」として、「国民に負担を強いる消費税率の引き上げはしない」と強調。在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の段階的削減や非核三原則の法制化などを盛り込んだ。

(2010年6月13日14時03分 読売新聞)

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コメント

 黒川、甘いんだよ!

 消費税増税論者は、消費税を増税しても所得税や法人税の税収を維持できると思っているらしい。馬鹿も休み休みに言え。橋本龍太郎内閣で消費税の税率引上げを行った結果、所得税及び法人税の税収の減少が消費税の税収の増加を上回ったことを忘れるな。
 つまり、消費税の税率を引き上げれば、税収が減るので、福祉は増えるどころか減らされる。消費税増税が弱者の味方ということは絶対にあり得ない。

 消費税の税率を挙げない場合の財源はどうするか? 所得税や相続税、法人税の増税は大したことない? 勉強してこい! 1999年以前の税率に戻せば、おおまかに見積もって所得税は3兆円から5兆円、法人税も3兆円前後の増収が見込める。

 それでも足りない? 我が国の政府債務は全て自国通貨で賄っており、しかも他の物品との固定された交換レートのない不換通貨であるから、通貨を発行して賄えばよい。日本銀行に国債の直接引受を強制することで対処できる。

 財源確保といえば消費税の増税しか思いつかないこと自体が、勉強不足であり、かつ卑怯である。

投稿: 国道134号鎌倉 | 2010.06.13 23:01

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