5/9 買い物するところが不便になっていることの問題も追及しなければ
買い物難民に宅配や送迎支援が必要という経済産業省の提言が行われるらしい。
必要だというのはわかるし、どんなところも便利だということにはならないので、そういうことは整備されるべきだと思うが、しかし、商店街に対して一般的に努力しないとレッテルを貼り、郊外型スーパーを規制せずに野放しにしてきた経済産業省の施策の尻ぬぐいを自治体がさせられるのはかなわないと思う。
地域や産業や居住の一定の集積を作り直すことが必要ではないかと思う。感情的な過疎地切り捨てみたいな議論でコンパクトシティーの構想がねじ曲げられているが、コンパクトシティーの考え方を規制したら、民間がやり散らかしたことについて、いくらでも税金を上げて負担していかなくてはならない。
「買い物難民」に宅配や送迎支援、研究会提言へ
スーパーの閉店や商店街の衰退などで高齢者らが日々の買い物に困る「買い物難民」の問題について、経済産業省の研究会は支援策を提言する報告書を、近く公表する。
移動販売や宅配サービス、商店への送迎バスの運行などについて、自治体や住民、流通業者らが連携して担うよう提言。民間参入の障壁となる法令などの規制を、自治体が柔軟に運用することも求めた。
同省の「地域生活インフラを支える流通のあり方研究会」(座長=上原征彦・明治大教授)がまとめた。国の研究会がこの問題について提言するのは初めて。
報告書は、車の運転ができず家族の支援も得られずに、食品などの買い物に困る高齢者らを「買い物弱者」と位置づけ、内閣府の調査などから全国で「600万人程度」と推計。過疎地域だけでなく大都市近郊の団地などでも深刻化していると指摘した。「医療や介護のような公的制度が整備されていないことも踏まえ、社会的課題として対応することが必要」と、各省庁の連携も呼びかけた。
支援策としては、宅配サービスや移動販売、交通手段の提供などを挙げ、民間で採算がとりにくい地域では、自治体の補助や、公的施設の活用も提言。流通業者には、自治体や商店街との連携や、店舗撤退時の後継業者確保などを求めた。
すでに、各地で様々な支援の取り組みが始まっているが、民間参入の障壁となりやすい法令や制度については、「可能な限り前向きに対応を検討することが重要」とした。
具体的には、スーパーや宅配業者などが高齢者も操作しやすい注文用端末を公共施設に置き、買い物支援の拠点とすることなどを例として挙げた。例えば公民館の場合、社会教育法や自治体の条例で営利目的の使用が原則禁止されている。今回の報告を受け、文部科学省は「民間の事業でも公益性が高ければ、柔軟に対応できるか検討したい」としており、自治体の判断に影響を与えそうだ。
経産省は、こうした法令の運用について他省庁と調整するとともに、各地の先進事例を集めた手引を今年度中に作成し、自治体や企業の指針にする方針。
(2010年5月9日03時04分 読売新聞)
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コメント
郊外は中心部に比べて一人当たりのインフラコストが高いのにも関らず税負担額はほぼ同じです。そのため、都市の郊外化が起きました。
>民間がやり散らかしたことについて、いくらでも税金を上げて負担していかなくてはならない。
私は市場原理を用いてコンパクトシティに誘導すべきと思います。要するに公共事業の民営化です。そうすれば
郊外ほど「都市整備料金」が高くなり、中心部に人口が集中します。
管理人さんが税金=整備料金を上げることに反対する理由は何でしょうか。
投稿: AZ | 2010.11.26 15:27