4/7 「日本では100円寄附しても一食にもならないが」
NHKニュースで不況下のチャリティー活動についてレポートされていた。
最初に上手な宣伝をしてお金集めに成功している団体が紹介されていた。それはそれでいいのだけども、市場原理にのらないからチャリティーであって、宣伝なんかに力を注げないからチャリティーに回っているのであって、何かそういうのは例外だろと思うところがあった。
次に気になったのは「日本では100円寄附しても一食にもならないが、発展途上国であれば10食・20食にもなる」と言っていた国際チャリティー団体のお姉さんがいた。後段の「発展途上国ならワクチン3本分」という言葉は子どもの頃から聞いていてなじんでいて、それなりに「あなたのわずかな寄附がものずこく意味があるんです」という意味のある言葉だと思う。しかし「日本では100円寄附しても一食にもならない」という切り捨ての論理の前段の言葉は問題に感じた。私には日本のホームレスや母子家庭を救うより、発展途上国の孤児を救う方が効率的と聞こえたような気がする。
チャリティー活動にも新自由主義的な経済価値観が蔓延している。そういう理屈なら、チャリティーなんかやらずに、経済人となって事業をおこし、雇用を創出した方がいいのではないかと思ったりもする。
●今朝の朝日新聞に、言論NPOの工藤泰志さんのインタビュー記事が掲載。マニフェスト選挙の評価でもひと味違う評価をして、興味を持っていた。
「新しい公共」といってNPOを行政下請けとして動員するやり方がNPOにも公共にも不幸な結果になっていて、市民参加をきちんとさせて、NPOは量をこさえるより質を高める政策を、という話。NPOの実態などを調査された上での発言で、非常にバランスの取れた内容だと思った。
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コメント
そういう活動をしている人には日本人の貧困層は世界的に見たら恵まれているし、反貧困は日本人を優先させているから拝外主義に繋がり反対という極論を振りかざす人もいます。日本の戦争責任を追求する人にもこのタイプが結構いて正直うんざりする事があります。それとこれは別だと思うのですが。管理人様の意見をできたら聞きたいです。
投稿: 高田 | 2010.06.24 01:52