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2010.04.25

4/25 民主党が子ども手当で大もめ

読売の記事から。

2万円?満額?金券?子ども手当で民主大もめ

いずれも現金満額支給を修正して何らかのピンハネ、使途制限をしようとしている議論は、親のモラルに関するもの。現金であげたらろくなことに使わないんだから、自治体が政策経費に使うか、使途制限してしまえというもの。

さんざん現金支給の政策を打ち上げておきながら、有権者のことを民主党の議員がどう見ているのかよくわかるようなエピソード。

税金を現金で還流させるのはろくなことがないと私はかねがね言い続けているが、国民と政府が信頼しあえない関係の中でそうなっていっている。内閣府の参与で阪大の小野教授が言うように経済効果がない上、現金などと生々しいものを支給すると、外国人が受給するのがけしからんだとか、どうでもいいが深刻な政治的問題を引き起こす。

この際、手詰まりになった子ども手当は、給付付き税額控除制度のような形か、生活保護の加算のようなかたちで、夫婦ともワーキングプアと言われる年収200万×2、世帯収入年収400万以下の家庭に集中的に投下するようにし、余った分については、義務教育にかかる様々な経費の無料化、保育所待機児童の解消、学童保育の施設の改善、障害児支援のもろもろの政策経費、高校完全無償化、大学奨学金の充実、子どもの難病に対する公費助成の拡大などに使うことが必要ではないか。
こうした諸経費について保護者負担がなくなれば、保護者は生活費の稼ぎに集中できるし、正社員の年功序列賃金も緩和することの障害がなくなる。

●問題はもう一つ、財政均衡である。
ムダを削ってどうのこうのというレベルを超えているのに、道路ではたかりみたいな連中がいたり、事業仕分けで何とかなると楽観している連中がいたり、本当の課題をどうするのかと心配になる。菅大臣が奮闘しているが、彼が増税を言い出せば、党内は菅アレルギーを全面的に発症されるのではないかと心配している。
将来のことを考え、まともな先進国と同じになりたいと思うなら、いわゆる「大きな政府」になるしかないのだが、若手議員や若い政治家志望者の多くは、若者しかいない席では、世代間格差の話にすりかえ、上の世代から収奪すれば自分たちの不安がなくなるかのような言説を吐いて、幻想をふりまいている。そのことを今さら撤回するのは難しい。
それが本当に議員になって、そういう話でないとわかってくると、事業仕分けぐらいでお茶を濁して、官僚や天下り財団を叩いて、数億円浮かせて、「数億円というのは国民感覚から言っても大きな金額なんですよ!」と言い放って、正当化している。この国が足りないのは数十兆円。そして子ども手当の使途のモラルをネタに困った困ったとやっているのが今の民主党の中堅世代の議員の問題。

●子ども手当の導入と抱き合わせで廃止されるはずの配偶者控除も廃止されなかった。富裕家庭ほど専業主婦を抱えれば有利になるというモラルハザード、何とかならないものか。
アンペイドワークだとか何だとか言う人もいるが、それなら無償で社会貢献活動をしている専業主婦だけ配偶者控除をするとか考えてもらいたい。無償で社会貢献活動をしている専業主婦と、していない専業主婦とあまりにも一律に扱うのがどうかという感じもしている。まぁ、社会貢献活動って何、という話もあるが。

●今回の事業仕分けではネタにされなかったが、民主党が政権に就いたとたん、認可保育所バッシングをしたことを私は忘れないようにしたい。

●保育所の請求書が届く。6桁の大台に乗った。認可外保育施設を使っているし、彼らの賃金労働条件を考えると下がれとは言えない。認可保育所を擁護している私がいつまでも使えず、認可保育所を攻撃しているような人たちが認可保育所をちゃっかり使っていたりして、ほんとうにこの社会は嫌になる。

2万円?満額?金券?子ども手当で民主大もめ
 民主党が、夏の参院選の公約に、子ども手当の2011年度からの満額支給(子ども1人当たり月2万6000円)を盛り込むかどうかでもめている。

 「参院選前に支給額を圧縮することはない」(参院議員)との声がある一方、財源難を理由に軌道修正を図るべきだとの主張も広がっている。5月末に予定する公約決定まで調整は難航しそうだ。

 細野豪志副幹事長は24日、宇都宮市内の会合であいさつし、「残り1万3000円をどうするか、色々な議論が出ている。今こうするとは言えないが、すべて(の案を)受け止め、あと1か月でまとめたい」と述べた。

 これに先立ち、党マニフェスト企画委員会の22日の会合では、同委員会の下部組織となる「国民生活研究会」の中野寛成会長が2万6000円の満額支給を明記した中間報告を提出。10年度からの支給分(月1万3000円)からの上乗せ部分については、現金でも、育児や教育に使途を限定したバウチャー(金券)制度でも良い――との内容も盛り込まれた。バウチャーの狙いは、心ない親に、子ども手当を遊興費などに使わせないようにするためだ。

 これに対し、「親会議」の企画委員会のメンバーからは「上乗せ分は地方自治体に支給し、使い方も地方に任せたらどうか」といった意見や、財源難を懸念する声などが相次いだ。結局、子ども手当をどう公約に明記するかの結論は持ち越しとなった。

 党内ではほかにも、玄葉光一郎衆院議員が満額ではなく月額2万円とする案、仙谷国家戦略相が「未納給食費にあてたらどうか」との考えをそれぞれ示すなど、百家争鳴となっている。

 満額を支給した場合、年5・3兆円の予算となるが、民主党内では財源をどう手当てするのかの議論はほとんど行われていない。政府側からは「11年度以降も1万3000円を支給するのが精いっぱいだ」(財務省幹部)との声も出ている。

(2010年4月25日12時26分 読売新聞)

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コメント

 はじめまして。最近黒川さんの活動日記を拝見するようになりました。私自身が不勉強なので、分かる範囲で教えていただきたいのですが…。
 子ども手当ては、財源の問題が解決できるのであればという条件付で、賛成です。
 さてそこで財源の問題について質問なんですが…。
消費税増の議論があちこちで聞こえてくるようになりましたが、なぜ「所得税の累進をきつくする」という議論が出てこないのでしょうか? 再配分政策は累進課税と給付金で行うべきだと私は考えています(もちろん給付の形は、必ずしもキャッシュである必要はありません)。日本は現在でこそ最高税率44%ですが、80年以前は70%の時期もあったと聞いております。今日のような景気が低迷している時こそ、国民に一律に課される消費税ではなく累進課税によって再配分、つまりインフレや引退世代に税金を課すことの方が財政政策として有効な気がします。貧困率の高い若者から貧困率の低い高齢者へお金が回っているような気がしてなりません。
 またアメリカの最新版の経済学事典では、今の日本のような経済状態に陥った場合の処方箋―「中央銀行が目指すべき物価水準を宣言し、それに従ってマネーを供給すべきだ」―が記述されていると言われています。なぜ日本は構造改革へと邁進し、金融政策を活用しないのでしょうか?
 分かる範囲でかまわないので、黒川さんの意見をお聞かせください。

追伸:私は認可保育園の園長をやっています。時間があればいろいろと意見交換ができるといいですね。

投稿: fukushima | 2010.04.26 00:00

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