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2010.03.04

3/4 市長が登社拒否すると議会が開けない

今日、竹原信一阿久根市長が議会に出席しないと話題になったが、議会に出てこないと、流会になる。流会になれば予算を決定できず、阿久根市は4月には市長が「専決処分」を乱発しなければ、保育所も開けず、国民健康保険の給付もできず、もちろん職員の給料から市役所の電気代から払うこともできず、経営破綻、黒字倒産する可能性もある。とんでもない事態である。
改革が自己目的化して市役所が破綻する。びっくりするような自己矛盾である。

乱暴な改革筋の首長は増えたが、裁判を無視する、天皇を馬の骨と呼ぶ、ここまでひどい事例は見たことがない。竹原氏の良識も問題だし、こんな人間を市長に選んだ一部の有権者も問題だと思う。太田竜なんか信奉している人間を政治家にしてはいけない。

やはり自治体の議会の審議のあり方の改革を進めながらも、行政からの独立性を高めていくことを進めないと、今回みたいなことはまた起きると思う。市長が招集したり出席しないと議会が開けない仕組みがおかしいのではないか。今や議会は諮問機関ではないんだもの。議員立法だってやれという時代でしょう。あるいは議員内閣制みたいなこともの必要だと思う。

東京でも、議会改革に反する爆弾人物だということが見抜けず職員叩きと議員叩きをしている姿を議会改革の旗手みたいに思って呼んだ市民派政治家たちもいた。今日、市長がマスコミに撮されるのが嫌で市長室に籠もって議会への出席を拒み、結果としてそれだけの理由で議会が開かれないで、議員が議会で議論する権利を奪われてしまったのだもの。議会改革の味方だったのか敵だったのか、今日明白になったと思う。確か、議会にテレビカメラによる中継を入れさせることも、議会改革の項目の1つだったはず。

議会改革の講演会に期待のヒーローとして呼んだ地方議員たちは自己批判した方がいいと思う。当日のブログ等で竹原氏をヨイショしながら、今ではみんなほおかむりしている。そういう勢いだけで改革を語り、まずい事態になったときに謝りも釈明もしない責任のない政治が、政治をダメにしているように思う。石橋湛山を見習うべきだ。

●市長不信任可決直後、竹原氏の思いつきで市役所に掲示させていた市職員の賃金をはがした職員を、竹原氏は「普通の企業なら社長の言うこと聞かない人間は解雇されて当たり前」とブラック企業さながらの論理を持ち出して懲戒免職にしてしまった。裁判では、懲戒免職は無効、解雇期間を遡及して賃金を払えと判決が下ったが、竹原市長は判決を無視して、今や裁判所事務官が市役所に差し押さえにやってくるのは時間の問題となっている。

●竹原氏をヨイショした市民派議員には、樺美智子の死亡を悼む文章を書いたり、日頃は人権活動を熱心にやっている人も少なくない。「従わない従業員はクビ」という乱暴な社長をどうして支持できるのか、まったく理解できない。

●一方、「自治体議会改革フォーラム」は議員バッシングをやっている運動に安易に与するのではなく、議会の評価のあり方、改革のあり方を制度論として進めている。こちらは信頼してよい。

●濱口桂一郎さんが、裁判所まで否定した竹原氏には内乱罪容疑が適用できるんじゃないかとブログで記している。死刑か無期禁固だそうです。

●職場で竹原信一「独裁者・ブログ市長の革命」を回し読み。そこで働いている自分たちが驚くほど自治労の力がすごい。こんなに強くて労働者の権利を実現してくれる労組があるなら、竹原氏と一緒に貧乏になって沈没するのではなく、みんな入ればいいのに。

阿久根市議会が流会、市長は今後も欠席示唆
 鹿児島県阿久根市議会は4日、竹原信一市長が本会議への出席を終日拒否したため、流会となった。


 市長は報道機関が議場にいることを欠席の理由に挙げ、議場内の撮影禁止を要求。認められない場合は欠席を続ける構えを見せている。

 執行部控室や市長室に閉じこもる市長に対し、浜之上大成議長が地方自治法121条に基づく出席要求書を提出。しかし聞き入れず、議会は会議規則に定める午後4時で流会した。

 その後、市議会は全員協議会を開催。浜之上議長は市長から同日午後、報道機関の議場内撮影禁止を求める要求書を受け取ったことを明らかにした。「一部報道機関が市長の許可を得ずに庁舎内を撮影した。これらの報道機関に議場内での撮影を許可しないよう求める。協力され次第、出席する」と記されていたという。議長は「公開の場である議場の撮影を禁止することはできない」と述べた。

 一方、竹原市長は市総務課を通じ、「出席する準備をしていたが、議会側にその環境を作ってもらえなかったことを残念に思う」とコメントした。

 5日も総括質疑を予定しているが、市長が欠席し、開会できない可能性がある。市議会事務局によると、新年度予算案は今月26日に採決の予定。しかし、市長が出席を拒み続ければ、採決前に必要な総括質疑や特別委員会での審議ができず、予算がゼロになる可能性もあるという。

 市長は、障害者の出生を否定するようなブログ記述が報じられた昨年12月以降、一部の報道機関以外の取材を拒否。1月には、市庁舎内での撮影を原則禁止とする内容の文書を報道各社に送っている。

(2010年3月4日22時07分 読売新聞)

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コメント

>竹原氏をヨイショした市民派議員には、樺美智子の死亡を悼む文章を書いたり、日頃は人権活動を熱心にやっている人も少なくない。

ああ、いますね。労働運動と「市民運動」を敵対させる「市民」が。
別に、労働運動が上に来るとは思いませんが、双方とも「人権」というキーワードでは繋がるはずです。労働者も「市民」なのですから。

例えば、地域で「市民」が不当な解雇にあっても、「市民団体」では企業は交渉の相手にしません。地域労組でも相手にしなければならないのは、法的に認知された労働組合だからです。


投稿: いつもは | 2010.03.05 23:11

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