« 1/26 権丈善一節を聴き、話し方をならう | トップページ | 1/30 子ども省構想に思うこと »

2010.01.29

1/27 失業は意欲の問題ではなく雇用量の問題

大阪府知事が失業率の高さに「働く側がえり好みしすぎ」と発言。問題だろう。
早速Twitterで赤木智弘さんが「企業が社員をえり好みしすぎ」とコメントしている。

大阪府知事が発言したから話題になったが、新自由主義文化が25年も続いて、その時代に出てきた今の政治家の大半は本心でこんなことを思っている節がある。失業に対してこうした暴論は多く、政策として出てくるのも、雇用のパイを増やす話ではなくて、「ミスマッチの解消」となる。
雇用がなく、有効求人倍率も低いのに、失業率は解消されるはずもない。ミスマッチがあったとしても、製造業の製造部門がどんどん変化している中で、それは紹介事業の強化だけで解消されるものではない。転職できるよう人材育成をしなければどうにもならない業種が多い。昔は企業がそれをやってくれたが、今はそんな余力がない。

政治家は、他の仕事より努力量とほぼ比例して得票が上がり、努力と仕事の成果の相関関係がわかりやすい。正攻法の努力による就職をしない人の求職斡旋も多いから、よけいに失業者に偏見も生まれやすいのかもわからない。雇用問題で事務所に来る有権者の要求も、「仕事のある社会にしろ」ではなくて「オレに仕事を紹介しろ」という人の方が多い。
その上、橋下知事はタレントで、またこれも努力と注意力の自己責任の世界で生きている。さらに前職の弁護士もそう。こういう思考になりやすいのだろう。

●やはり、政治がやるべきは雇用の開発。当座すぐできる分野は、介護、保育、医療。これらは労働条件が悪いという理由だけで人不足。低賃金や劣悪な労働条件で他の産業に人材が流出している。そこを呼び戻す公的な努力をすれば、介護、保育、医療の仕事をする能力がありながら他の産業の仕事に従事している人が席を空ける。これは水物の産業政策などしなくても雇用開発がすぐでき、かつ政治家の責任でできる分野である。

●仮に大阪に仕事があるのに働きたがらない人がいるとすれば、モラルの問題より、大阪の仕事のさせ方、背景にある商習慣に問題があると考えるべきではないか。
大阪の働く人のモラルを問題にするなら、関西系の企業の働かせ方のモラルなんかも検証してみる必要があるかも知れない。

●年金のこと心配する若手政治家が多いが、ほんとうに心配すべきは雇用。雇用とそこそこの国民純生産があれば年金原資は問題ない。雇用をよこせという若手政治家があまりいないし、言わせてもタコが足を喰うような雇用政策しか出てこない。雇用を、言えば共産党や守旧派扱いされる政治業界文化、変えなくてはならない。

橋下知事「働く側がえり好みしすぎ」 失業率最悪で2010年1月28日朝日新聞

 大阪府の橋下徹知事は27日の記者会見で、昨年7~9月の府の完全失業率(推計値)が7.7%と全国最悪だった原因について「本当に大阪に就労先がないのかと言えば、それは違う。働く側が、えり好みをしすぎなんじゃないか」と述べ、職を探す人たちの意識の問題も一因だという考えを語った。

 知事は大阪の15~24歳の男性の正規職員希望率が、全国の50.5%より10ポイント低い40.8%にとどまっていることなどを紹介。「大阪は都市部なので、つらい仕事かもしれないが、働き先はゼロではないと思う。ただ全部吸収できるわけじゃないので、(求人と求職の)マッチングは一生懸命やっていく」と語った。

|

« 1/26 権丈善一節を聴き、話し方をならう | トップページ | 1/30 子ども省構想に思うこと »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 1/26 権丈善一節を聴き、話し方をならう | トップページ | 1/30 子ども省構想に思うこと »