1/14 市議会議長選をめぐるとんでもない混乱
市議会市民ネットから市議会レポートが届く。
いろいろ思うところがあるが、喧嘩しながらもこうしてレポートをきちんと届けようとするところはいいことだと思う。難点を言えば、戸別配布をすればいいんじゃないかと思うのだが。
貴重だと思うのは、HPの市議会議事録にも、市の広報にも載らない、市議会の会派ごとの議案に対する賛美をきちんと公開し続けていることである。他では入らない情報をきちんと届ける努力が、朝霞市議会議員のみなさんには必要だと思う。
その中で興味深い記事があった。
昨年末、朝霞市議会は議長、副議長、監査委員の選挙をめぐってハプニングがあったようだ。
議長は2年任期という慣例を破り、陶山議長が続投した。一旦、慣例にしたがい陶山議長は辞表を提出したにもかかわらず、陶山議長出身会派を含む自民系民主系2会派が辞表を否決し、公明が白票を投じてすることで議長を続投するかたちになった。過半数を握る2会派が、他の人材を見つけられないのだろうか。情けない話である。4年任期にしたいなら、表から野党会派にそう説明すればいいものを、と思う。
副議長は、公明党の副議長となったが、公明党会派の他の4人は当の公明党の副議長候補者ではない人に賛成を投じた模様。市議会公明党が、自民・民主のなれあい派と、是々非々派とで分かれているみたいだ。
監査委員には、市の補助事業を運営する議員が賛否同数で議長裁定で就任。
びっくりしたのは半年前の市議会の質問で何度も「YES WE CAN」を絶叫したり、「教育とは狂畏苦」などと発言したと言われる議員が、建設常任委員会の委員長になったということ。大丈夫かい、朝霞市議会。
大混乱だったのだが、地元紙も新聞地方欄も他の地域では大ニュースになるような話がまったく掲載されず、こんな市民を愚弄したような人事が行われたことが、呆れかえる。
こういうことをやっているから、名古屋市みたいに、市議会が市民の敵のように扱われることになるのではないか。モラルなき議会運営は、民主主義の首を絞めることを自覚すべきだ。
●面白かったのは、このご時世なので、引き下げとなる内容の朝霞市の職員の給与条例改定議案の賛否の表。
市民ネットと共産党が反対したのに対し、革新系に近い小山議員は賛成した。
私は、組合も結成しないで権利も主張しない朝霞市職員の賃金は、少なくとも人事院勧告レベルは一方的に(といっても労働組合もないのだから市の幹部からすれば合意を求める相手もいない)引き下げられても仕方がないと思う。それをしないで、同情心から議員が勝手に彼らの待遇を守れば、ますます市職員は権利の上にあぐらをかくことになる。それは、市職員の人権感覚をマヒさせ、意思表示と合意を前提とするこの社会の成り立ちを市職員から忘れさせることになり、口を開けてお上の恩恵を待っていることを美徳とする感覚を身につけさせ、市政のなかで、市民ネットや共産党が実現しようとしている社会づくりにはマイナスに働くことになるのではないか。市民にとって良質な市職員を育てることにはならない。
そういう意味で、弁護士である小山議員は、権利がどのような種類のものであるかをよく分かって、法律で認められた団結権すら行使しない市職員の賃金に対してあえて引き下げに賛成と判断したのだと思う。もし市職員に労働組合があり、その組合が市の幹部と話し合って、合意に至らず引き下げとなれば、小山議員も同じ引き下げ内容の条例であっても反対したのではないかと思う。
ワーキングプアでもないのに、労働組合もない市職員の賃金を守ろうなんて、近代社会においてありえない話である。
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