12/6 順番が違うんだよ
長妻昭厚生労働大臣が、介護労働者の不足に対して、職業紹介のためのイベントをやるという。
介護の資格を持っている人は十分に溢れている。どうして介護の仕事につかないのか、そこのところをきちんと解決しないで、次から次に人を集めていては、人を使い捨てにする問題企業と同じように見られてしまう。
厚生労働大臣がやるべきは、介護の資格を持っている人が介護職場に戻りたくなるような条件整備、とりわけ低賃金労働の解消が先決で、そのためには厚生労働大臣自身が努力したり決断すべきことが多いはずだ。
その順番を逆転させて、人集めばかりやっていると、ますます労働者に敬遠される。順番が間違っているんです。しょっちゅう人材募集をかけている企業には就職するな、と言うではないか。
●こんなことになっているのも、介護保険がスタートしたときに、有償ボランティアがジャブジャブ事業に参入して、ただ働きもいとわないようなことを言ったからだ。そうした状況を利用し、介護労働者には労働基準法や最低賃金法の適用除外にしろ、などとさわやかな顔して恐ろしいこと言ってのけた、NPO業界のお偉いさん(元検事)もいた。
結局、そうした安価な公共サービス言説が流行し、なんとかなるような幻想を見せてため、介護だけできちんと仕事にしていこうという若者は、介護している高齢者より貧困な生活に喘ぎ、次々に同僚が去ったために長時間労働にも喘ぐことになってしまった。
業界が育つべきときに、人が働くということが何もわからない小泉純一郎が首相だったことも不幸だったと言うべきか。
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