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2009.12.06

12/6 党利党略で沖縄をふりまわして怒るのは当然

岡田外相が名護市の民主党の会合で不満が噴出して、逃げるように帰ったという報道。
民主党の沖縄に関する戦略がまったくなっていないことの矛盾が出てきたのだろう。

今の民主党の外交・安保政策では、沖縄問題の対応は容易ではないことは明らか。先の衆議院議員選挙のマニフェストでは、マッチョな民主党には無理があるのではないかと思うような普天間基地の県外移設を公約に掲げた。そのことで、元々社民党が持っていた名護市を含むこの選挙区に民主党が独自候補を立て圧勝したことから、県外移設には責任が生じたと言わざるを得ない。にもかかわらず、どこの工作員に注射されたのか、アメリカの顔色ばかりうかがう対応に終始しており、結局は名護で受け入れてくれ、となれば、沖縄の人が怒りのボルテージを上げてしまうのは当たり前である。

防衛大臣と外務大臣はそれぞれの立場でまったく別々の考えをあちこちで発表し、まとめるはずの首相は発言を二転三転、その内容たるや民主党の錦の御旗であるはずのマニフェストなどかなぐり棄てられて(最近、藤井財務大臣と事業仕分けにばかり注目が集まって、マニフェストなど守らなくてもいいという雰囲気が出てきているのも問題)、現地の当事者たちが怒るのは無理もない。

ここまで来ると、文京区や四日市市など、閣僚や民主党大幹部の選挙区に日米同盟の迷惑施設を受け入れない限り、沖縄も納得しないだろう。

●ネットウヨが典型的だが、沖縄の反基地闘争を、本土の「サヨ」と同一視するむきもあるが、全く別物だと指摘しておきたい。もちろん運動では常に同一歩調を取っているが、現地の反基地闘争の支援者たちを見ると、どちらかというと、沖縄の伝統を守ろうとする人、言葉をもっときつく言えば愛郷運動や保守的価値観を大切にしている人たちである。私も仕事で沖縄に行ったことがあるが、現地の人から、平和を説く古老の前では、重く礼儀ある態度を求められた(本土の気むずかしい平和運動家の文化人とは重みが違う)。
彼らは、伝統ある沖縄、日本の中の沖縄がどうしてこんなにアメリカにいいようにされているのか、ということを、個々の具体的な事件に結びつけて怒っているのであり、その怒りを終わらせるための努力をしない限り、いくら国際情勢を説いてみたところで、怒鳴られるのは当たり前である。
逆の立場が、橋本内閣、鈴木宗男、野中広務である。彼らは基地撤去などと一言も約束しなかったが、アメリカに対して基地問題を認識させ、状況を打開するためのSACO合意をまとめた。おかげで沖縄県の保守の威信は高まり、その後しばらくは沖縄の選挙では保守が勝ちやすくなる。
そのSACO合意の具体化に段になって、後の小泉政権下で適当に処理されて、今の問題を起因している。

「私たちより米大事か」外相に名護住民怒号
 「県外移設」を期待する地元住民の不満が噴出した。


 米海兵隊普天間飛行場の移設問題を巡り、移設予定地の沖縄県名護市で5日に開かれた岡田外相と住民の意見交換会。

 日米同盟を背景に計画変更の難しさを繰り返す外相に、出席者たちは「地元の声を聞こうとする姿勢がない」と憤り、怒号が飛んだ。

 意見交換会は名護市がある衆院沖縄3区の民主党支部が主催。支持者を中心に約100人が出席した。非公開で、マスコミが入れたのは外相の冒頭あいさつまで。質疑応答を終え、約40分後に会場の公民館から出て来た出席者たちは、報道陣に向かって不満をぶちまけた。

 現行計画の移設先となっている同市辺野古の金物店経営、西川征夫さん(65)は「現行計画以外は難しい、という話ばかり。失望した」と切り出し、「県外で決めなければ、来年の参院選では民主党に投票しない」と強い口調でまくしたてた。

 出席者たちによると、質疑では「私たちは日本人だ。その私たちよりアメリカが大事なのか」などと厳しい意見が続出。岡田外相が「県外は検討しつつあるが、時間がかかる。それは今の普天間の状況をそのままにすることになる」と理解を求めると、会場は騒然となり、「普天間を止めればいいだろう」「嘉手納(基地)はどうなるんだ」などと怒号が飛び交った。岡田外相が退席しようとすると、大声で「答えなさい」とヤジが飛んだという。

 親子5人で参加した測量会社代表、渡具知武清さん(53)は「何を聞いても、『日米同盟は重要。普天間は大事なんです』ばかり。話が全然かみ合わなかった」と不満げ。「非公開というのも問題だ」と、会のあり方にも異議を唱えた。中村保さん(56)も「我々の意見を聞き、政治に反映させようという姿勢がなかった」と吐き捨てた。

 名護市では来年1月、移設受け入れの是非が争点となる市長選が予定される。自民、公明党が支援する移設容認派の現職と、民主、社民党が推薦する反対派新人の一騎打ちとなる見通しだ。意見交換会に出席した新人陣営の広報担当者(36)は「きょうの集まりで名護では民主党のイメージが落ちた。影響が心配だ」と語った。
(2009年12月6日01時12分 読売新聞)

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