9/30 札幌西武閉店
札幌に暮らしていた頃、お世話になった札幌西武が閉店。
五番舘デパート時代から勘定すると103年の歴史に幕を閉じる。
私が転居した1989年に、増築と大改装をして、しばらくは躍進していたが、拓銀の倒産をはじめとした北海道経済の冷え込みから、全く太刀打ちできなくなっていたようだ。
大都市もそうだが、地方都市のデパートが本当に苦境に立っている。消費の落ち込みだけではなく、クルマ社会になって、地方の人が郊外の大型店でしか買い物しなくなった構造的問題もあるのだろう。
パルコ、無印良品、ロフトといった西武セゾン系にルーツを持つ小売店(西友を除く)は、マイカーを使う消費文化と一線をひいてきた。札幌でまっさきに閉鎖されたデパートが、ロフトや無印良品を併設する札幌西武だったというのは何か象徴的なものを感じる。
生活のすべてがペットボトルの水より安いガソリンの消費によって支えられている地方の生活。大丈夫だろうか。
また、デフレ基調の経済の中で、北海道のように高付加価値の製造業や金融業が発達しない地域というのは、デパートのような中産階級の文化を維持できないのか、とくやしい気持ちにもなる。
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