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2009.10.10

10/10 扶養(子育て)控除は廃止しても配偶者(専業主婦・夫)控除は廃止しないという政策の問題点

民主党を中心とする、配偶者控除の廃止は先送りする、という方針をとるようだ。

子ども手当の見返りとしての扶養控除の廃止は受け入れられても、配偶者控除の廃止は損得論に持ち込まれると難しいということらしい。全く無定見な政策変更である。

まず、家族構成による税金の控除は、累進課税のもとでは富裕層ほどトクする制度である。
そのことから、家族構成にもとづく税控除は基本的に全廃すべきだ。高齢者を扶養しているとか、子どもを養っているということは、社会サービスとして支援するか、仮に経済的支援をするにしても、税控除ではなくて手当として行うべきだろう。

そういう点でいえば配偶者控除は廃止すべきである。また扶養控除との見合いで言っても、収入のない配偶者というだけで税金を優遇するというのは全く理解できない。現在との比較で損得を議論したがるが、配偶者控除は、低い定収入で配偶者も収入がない人にはほとんどメリットがなく、高所得者が趣味で配偶者を働かせないでいるという人は十万円単位で税金が下がる仕組みである。つまり配偶者控除とは、高所得者に対する専業主婦手当とも言うべきことが本質である。

今日、あまり所得が高くなくても妻を働かせずやってきたような家庭が行き詰まり、どんどん共働きになっている。そのためこれまでは保育所待機児童の問題は認可保育所をめぐって語られてきたが、最近は、無認可保育所でさえ入れなくなっているという話も聞く。それぐらい、今や専業主婦でいられるのは恵まれた条件になってきているのに、ことさら税金でサービスし、あまつさえ主たる所得のある人間が勝ち組高所得者ほどトクするなどということは国民感情的に理解されなくなってきているのではないか。

専業主婦が美風だ、アンペイドワークのどうのこうのという、話をこんがらがらせる情緒論もあるが、そこまで専業主婦を優遇したいのであれば、子ども手当の議論と同様に、配偶者手当に切り替えるべきであろう。あるいは結婚した家族を奨励したいのであれば、結婚手当として、専業主婦か否かにかかわらず、結婚していれば支給する手当にすべきだろう。

先送りというのが新政権の方針だが、扶養手当と一体で見直さず、いったいいつ見直すのかと聞きたいところだ。後日、配偶者控除単独で見直せば、ますます話がややこしくなるのではないか。財政破綻でもしない限り、見直しが永遠にできない。

安易な妥協はすべきではなく、家族政策と社会負担と社会保障の関係をきちんと論理立てて整理すべきことではないかと思う。

●藤井財務相の判断する政策の筋がどうも良くない。前川リポートの崇拝者であるところが問題ではないか。前川リポートの時代は、働き方も社会構造も旧時代のまま。95~98年ぐらいを境に、企業と家族の関係、旧来の家族のあり方などの価値観が大転換したため、社会保障や家族政策に結びつくものは、90年代初頭の政策イメージで判断されても、トンチンカンなことになるのではないか。

扶養控除:来春廃止も検討 子ども手当財源に毎日新聞
 峰崎直樹副財務相(税制改正担当)は10日、民主党のマニフェスト(政権公約)に掲げた扶養控除と配偶者控除の廃止について、「両控除は分けて考える必要がある。扶養控除の廃止は子ども手当の財源として理解を得やすいのではないか」と述べ、来年4月からの子ども手当の半額実施と同時に、所得税の扶養控除の廃止を検討する考えを示した。東京都内で記者団に語った。

 民主党はマニフェストで中学生以下の子ども1人あたり、年間31.2万円の子ども手当の導入を公約。その見合いとして所得税の扶養控除と配偶者控除を廃止するとしてきた。ただ配偶者控除の廃止は「主婦層を狙い撃ちにするものだ」との批判も強く、8日に開かれた第1回の政府税調後に藤井裕久財務相が、「所得税の控除全体を見直す中で、慎重に議論する必要がある」として、廃止時期を11年度以降に先送りする考えを示していた。

 副財務相の発言は両控除の廃止時期を分けることで、扶養控除を先行廃止できるとの考えを示したもの。扶養控除は子どもなど所得のない扶養家族1人につき年間38万円を所得税の課税対象額から差し引く制度。【斉藤望】

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