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2009.09.19

9/18 民主党が立法府の国会議員に議員立法を禁止へ

民主党が政策調査会を廃止したことの当然の帰結だが、腑に落ちない議員立法の原則禁止。応援してよかったのかと思ってしまうことが相次いでいる。

政府に政策決定を一元化して、政党に政策の審査機関を廃止すれば、政府と政党の政策を一致させる機能は無くなるわけだから、議員立法を認めれば混乱状態に陥るということだろう。

しかし、これまで民主党の良心は、こうした議員立法にもあっただろうし、議員立法を通じて若手議員の政策形成能力が鍛えられてきた面があるのではないか。

国会内閣制と称して、政府と称する民主党の幹部議員やそれに取り入った中堅議員にばかり政策決定が集中すれば、次の若手は育たず、その不満が爆発することになりかねない。陣笠代議士たちが、立法ができない、質問内容は制限される、役所との接触は制限される、となれば、党幹部とのつながりのない大多数の若手議員は、選挙準備と国会での投票マシーンと派閥活動にしか役割を見いだせず、危険なような気がする。有権者から見れば、この議員、何のために国会議員になったの?と聞きたくなるような状況を晒すことにもなろう。良質な議員ほど政治家なんてばかばかしいという話になってやめていき、20年後の民主党はろくなことにはならないだろう。

また国会内閣制の背景となる国民主権論のはずだが、民主党内で現場現場を抱えていたり、テーマを抱えている議員が発言し政策に反映できる回路が確保されなければ、国民主権そのものが目詰まりしてしまう。

そもそも思想で統一されていないことを逆手に取って、多様性を認め合うところにこの党の良さがあったように思うが、どこ行くのだか、心配になってくる。

●幹部議員の一部には、目を覆いたくなるようなわがまま発言をする人も目立つ。人事で横車を押した人もいた。革命政権みたいなのもだから、お上りさん的なお行儀が悪さは我慢しなければならないのか。

民主、議員立法を原則禁止 全国会議員に通知2009年9月19日3時1分朝日新聞
 民主党は18日、政府・与党の二元的意思決定を一元化するため、議員立法は原則禁止し、法案提出は原則、政府提案に限ることを決め、同党所属の全国会議員に通知した。政策決定がスムーズになり、族議員の誕生を防ぐといった効果が期待されるが、政治主導が不完全なままでは従来の政府見解にとらわれて自由な立法活動が阻害される可能性もある。

 民主党は、自民党政権では党内の事前審査を経ないと政府が法案を提出できないといった弊害があったとして、政府・与党一元化を主張しており、すでに党政策調査会の廃止が決まっている。これにより、族議員の関与で法案の内容がゆがめられたり、法案の提出が遅れたりすることがなくなるとみられている。

 議員立法が認められる例外として「選挙・国会など議員の政治活動に係る、優れて政治的な問題」にかかわる法案とした。公職選挙法や政治資金規正法の改正案といった「政治とカネ」の問題に関連する法案などが該当するとみられる。

 ただ、議員立法がこうしたケースに限られ、原則禁止されれば、超党派や党内有志による立法活動ができず、政策決定の幅がこれまでより狭まる可能性がある。例えば、改正臓器移植法や水俣病救済特別措置法など今年の通常国会で成立した弱者救済にかかわる法律は有志議員によって成立にこぎつけた。臓器移植法は党議拘束を外すことで採決が可能になった経緯もある。だが、議員立法の原則禁止により、こうした法案の提出が難しくなる恐れがある。(金子桂一)

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コメント

朝日の記事では「議員立法禁止」が強調されていましたが、同じ通達でも東京新聞では
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009091990103635.html
省庁に「政策会議」設置 政調機能移行し一元化

このように、党の政調部門会議を省庁別の「政策会議」に移管するという内容が強調されていました。(ちなみにこれは東京新聞のトップ記事でした)

http://blog.livedoor.jp/nambu2116/archives/51263853.html
通達の原文はこのような内容ですが、単純に議員立法禁止というだけとは思われず、今後を見守ったほうがよさそうだと思います。現状の議員立法も基本的には党執行部の同意を得てなされているものですし。

投稿: langcancer | 2009.09.20 03:47

情報ありがとうございます。とくに本文の情報の提供には感謝します。

ガン対策基本法に見られたように、与野党の議員の合意として提出されるような良心にもとづく議員立法もあり、そのジャッジをすべて政府側で行うことに心配があります。以前の議員立法も党執行部の同意が必要とありましたが、議員側の主体的な提案ができるかできないか、というスタート時点に、雲泥の違いがあって、そこはやっぱりまずいんじゃないかと思うのです。
いずれ原則対応には限界が来ると思うので、見直しがかかることだと思いますが、国民が「政治主導」という言葉の目的をよくわかっていない段階で「政治主導」を合い言葉に玉石混合の意志決定システムの変更をバタバタと進めて、ちょっと肩に力が入りすぎかなと思います。

厚生労働省関係には、社会的弱者を守るための議員の活動が族議員としての活動と一線を引きにくいという現実もあります。
がん対策基本法など、「族議員」の間では必要だ、必要だと言われてきたものですが、当時の与党の党幹部が財政的事情から政策の優先順位を落とし続けてきたものではなかったかと思います。
障害者福祉などで、障害者自立支援法を廃止した後の政策決定で、「政治主導」によって過去の経緯をふまえない政策的タガをはめられて、政権の政策決定が隘路にはまらなければいいなと思いますが。この分野は自民党も共産党も問題解決しないことしか言わないので、民主党を中心とした与党が失敗すると、本当に障害者やその家族はあと数十年救われない状況が続くんだと、心配しています。保育所問題も。

投稿: 管理人 | 2009.09.20 07:01

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