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2009.09.15

9/14 朝霞市の延長保育の計画目標は20時までのはずです

市の広報で、「あさか子どもプラン(朝霞市次世代育成支援行動計画)」の進捗状況の報告が来る。

この報告がまったくなっていない。計画の目標値が書かれていないのに、ここまでできていると書かれている。
「6.延長保育事業
全園で午前7時~午後7時までの延長保育を実施しています。」
などと書かれているが、計画の目標は公立保育園の全園で20時までの開所をすることになっていて、計画策定以来4年以上も店ざらしになっている。19時という目標は前回の「エンゼルプラン」の目標値であり、子どもプランの目標ではない。
この他、さまざまな計画達成状況が示されているが、これが計画に対して市役所がきちんと仕事しているのか評価不能になっている。
2年前、私が子どもプラン推進委員をやっていたときに延長保育の未達成など聞いてみたら、当時の係長がそのような計画はないと真っ赤な顔して答弁していた。計画に書かれている目標値すら共有していなかった。

あさか子どもプランをチェックする、市の「あさか子どもプラン推進委員会」でどのような議論をしているかと、市のHPの会議の報告を開いてみると、委員会が休止中。議事録や開催通知も今年度は全くない。まったく第三者の評価を入れないで、役所の自己評価の報告が広報に掲載されたようである。

延長保育の20時延長について、今の「あさか子どもプラン」の次の計画を立案する「朝霞市次世代育成支援行動計画策定委員会」で、委員長の古川孝順東洋大学ライフデザイン学部長がどうなっているのかただしてくれている。

それに対して、子育て支援課長は「次世代育成支援行動計画策定委員会で「延長保育については、公立園では20時までの体制はできていない。職員配置等の問題がある。延長保育に対する国や県からの補助は、社会福祉法人に対してはあるが、公営の場合は無い為、財政上の問題がある。」などと発言している。
職員など、ほとんど臨時・非常勤職員で弾力的に活用してしまったのだから、もう延長時間の拡大にそんなに経費がかかるとも思えない。すべてでできなければ長距離通勤の利用者の多い数園に的を当ててやればいいことである。

まして、延長保育の補助金の公立分は、交付税措置され補正係数で計上されるため、金額にずれはあるものの、全くこないということではない。計画で盛り込まれた目標を、財政だけの理由で否定するのはどうだろうか。まったく疑問だらけの課長の回答である。

そもそも財政面だけでもそれが正当化されるのだろうか。
朝霞市というのはどういう町なのだろうか。税収の4割は住民税、5割は固定資産税と抱き合わせで納める都市計画税。法人税は1割程度。
そして東京都内に通勤する人が就労人口の過半数という構造のもと、税収の3割~4割は、1時間以上かけて通勤している人たちのお金で運営されている市役所である。そういう人たちの生活を直視しないで、観念的なことと、数値も公開せずに財政的な課題ばかり示されて、特定の条件のいい保護者だけの利用条件ばかり整えているのも、納得はできない。
またこの社会の半分以上がサービス業の従事者になっている。小売店などは早くて19時、標準で20時、遅いところでは22時以降も開いている。そういう人たちが利用できるのか利用できないのか、問われる問題だと思う。

また、19時か20時かというような延長の議論で留まっていいのかという問題もある。
駅や病院をはじめ、コンビニや夜間空いている飲食店、スーパー、こうしたところで働いている人の生活はどうなっているのか、考えたことがあるのだろうか。
昨日、NHK教育「福祉ネットワーク」で、保育所に入れず求職もできず、子どもが寝静まってから夜牛丼店で働き、ジャガイモとにんじんとおむつだけしか買わない生活を送っているシングルマザーが取り上げられた。コメンテーターで出ていた落合恵子氏が「牛丼店で食べている人が、こんなお姉さんが働いていても、きれいな姉ちゃんだなぐらいしか思わないんでしょうね、彼女の背後にある生活の大変さなんか誰も考えたことはないのでしよう」と発言していて、ほんとうにそうだと思った。

保育所はセーフティーネットである。そういう観点でものごとを考えているのだろうか。
工業中心の社会からサービス・情報産業中心の社会に転換するなか、延長保育も休日保育もそこから考えるべきで、土日休業の仕事ばかりでなくなっている中、そして市役所が労働運動を積極的に奨励するわけでもないのに、保護者を追いつめるような保育条件ばかり突きつけて、利用者を逆選択しているさまは、税金の使途としてどうも容認できないような感じがしてならない。

子育て支援というのは、そういう生活総体を想像する能力が求められるんじゃないかと思う。何を書くにもコンサルタントに聞かなくてはできないような人たちのやるべき仕事ではない。

●今度の次世代育成支援行動計画の委員のみなさんの質問が活発で、問題をきちんと的確に掴んでいて期待したい。セーフティーネットが機能しないと言っても、以前はそういう生き方を選んでいる人の問題でしょ、というような片づけられ方をしていた。今回は、派遣切りなどで、セーフティーネットが機能しないで困っている人の状況が世間によく知られたためなのか。病児保育や、離婚した人の生活支援などが話題に上がっていて、関心をもってみていきたい。

●もし市役所が「あさか子どもプラン」に掲げられている保育の目標を引き下げるのであれば、当事者である保育園保護者や入所希望を出している市民にきちんと説明をするべきだろう。
昼間市役所に出入りできる恵まれた人たちの意見だけで決めてもらったり、市議の支援をしている団体の意見だけで決めてもらっては困る(公務員の政治的中立が求められるのは、こういう場面で求められるのではないか)。

●朝霞市と同じような位置関係にある千葉県市川市の保育メニューがよい。同僚がいて、聞いているとうらやましい。

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コメント

初めて投稿します。私は、今年度の次世代育成支援行動計画策定委員の市民公募で選ばれた者です。黒川さんのコメント、実際に委員会に出席している私も発言した内容に近いです。目標値がいくつで、実際にどうでした。でも、その分析が甘い。出来ませんでしたはないです。
しかし残念ながら、あまりにも世界が狭いので、さまざまな活動をしている方の情報がないせいか、いろいろな事をご存知ないですね。委員会も2時間だし、深める時間もないです。さて、文句ばかりでは何も変えられないので、行動あるのみです。全ての人が”自分に何が出来るか”考えられればいいのだけど。せめて自分が、まず一歩を踏み出そう。そう思います。

投稿: 村瀬栄子 | 2009.09.25 20:21

コメントが遅くなってしまいました。行政の施策・評価について。量より質を考えていただきたい。なぜ、出来なかったのかの分析が甘い。もっと視野を広げて、学習していれば、多くの企業や団体や他行政が、もうすでに実施しているところもある。なぜ、学ぼうとしないのか?優先順位を付けて、今すべき事をしてほしいです。
やはり知的好奇心が一番大切ですね。今、大人たちに必要な事です。自分が子どもの頃、なにもかも忘れてあそんだ、あのエネルギーがほしいです。

投稿: えいこ | 2009.10.06 12:40

村瀬さん
コメントありがとうございます。活躍期待しています。
一点、行動あるのみ、と言われましたが、育児サークルとか子育て支援ネットワークとか、とにかく人がいれば何とかなるような事業はそういうことだと思います。
しかし、保育所とか、障害児の対応とか、市役所でなければできないことが厳然としてあるわけで、それをしないで済ませて、文句を言えば何か市民が行動しないことに問題があるかのように思わされるのも、納税者として困った市役所だと思わざるを得ないのです。
もちろん市役所に抗議デモの隊列を組んで進めるというのも行動かも知れません。

後段のコメントは全く同感です。
近隣市でもいいことやっているのを見に行けば、電車賃1000円もかからずいいものが吸収できます。朝霞市でできない理由を百並べる理屈を考えているヒマがあったら(そして理由がなくなると「朝霞らしさ」とか偏狭な価値観を持ち出すんです)、できる町がどうしてできたのが勉強してくるのはいいことだと思います。市職員や審議会等のメンバーもきっとプラス思考になると思うんですよね。

投稿: 管理人 | 2009.10.09 23:39

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