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2009.09.27

9/26 NHK「再生の町」は他人事ではない

NHKドラマ「再生の町」が終わった。
わけのわからない米軍基地跡地利用計画を推進している市役所の5~10年後を見ているようだった。

大阪府下の中小規模の衛星都市「なみはや市」が舞台。財政破綻が見えてきて、市役所内に市長直属の財政再建のプロジェクトチームが組まれ、そのプロジェクトチームの仕事をめぐるドラマ。プロジェクトチームが、福祉や医療、職員人件費を切っても中途半端な再建にしかならず、そのことがどうなるか現場に足を運べば、これがまた大きな支出を切れない現実だらけ。筒井道隆が演じる主人公が、市の大規模開発計画である「ニュータウン開発やめたら」と提案する。この開発計画は市長公約であり、市議会議長を頂点にした土地買い上げや土建業者たちの利権構造と切っても切れない関係があることから、みんな恐れおののいて提案できなかったし、主人公の提案にも、やめとけという圧力がかかる。
紆余曲折や市長の決断もあって(このあたりは見れなくて省略します)、結局ニュータウン計画は中止にすることになって、市民参加のまちづくりに舵を大きく切る、ということになる。

町の規模、市役所の規模、開発の規模、開発の語られ方、市民生活を支援する公的機関の役割の低さ、そんなところはよく似ていると思った。そして、米軍基地跡地利用計画を具体化したら、ただちに朝霞市が陥る状態だと思った。

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2009.09.26

9/26 新内閣、快進撃か

久しぶりに風邪で寝込む。

マスコミ報道は、民主党を中心とした新内閣の大臣、政務官の活躍ばかりが伝えられている。
今週活躍が目立ったのは、首相、前原国交相、赤松農水相。
全部ではないが、やっぱり自民党政権では変えられなかったことが多かったんだと感じるし、その見せ場をつくるやり方が上手になったと思う。

●面白かったのは、福島瑞穂消費者庁・少子化対策担当相の話題のなりかた。
会見後国旗に頭を下げた民主党大臣が少なかった中で瑞穂さんは下げたとかで、ネットウヨの評価が高まっているなんて情報も流れている。私は仕事に誠実さを誓えばこの種のことはどうでもいいと考えるが、こだわる人はこだわることなのだろう。
伝聞で、まだ社民党の中では閣外協力論がくすぶっていて、今度は新内閣の仕事に取り組む瑞穂さんをくさすような言動もあるみたい。ネガティブなのも大事だけども、権力を取ってこその政党なんだから、大臣を押さえてる間に、理想となる政策の1つや2つは通しておくことと、そのことを通じて支持基盤となる業界の1つや2つを作っておくべきではないか。このまま政権手放したら、社民党の意見を聞いてくれる人はもっともっと少なくなる。ますます二大政党の集中が進むばかりになる。

●民主党の鳩山氏の国連総会出席で、大枠だがいくつかの外交に目途を立てた。
「核なき世界」の安保理決議には、当面の実効性はともかく、その理念を世界の大国が共有したということになる。「唯一の(戦争による)被爆国」という外交における権威的立場は、核兵器をこの世界からなくす、という目的なしに維持できない。
二島返還論含みであっても、北方領土についてロシアとの協議を再開しようという目途を立てたことも成果となるだろう。日本の将来にとって、とくに安全なエネルギー政策のためには、日露外交を前進させることは不可欠だ。

●八ッ場ダムと川辺川ダムの前原国交相の対応はよい。これまでさんざんくさした前原氏の評価を内政面については改めたい。補償金を出すと切り札を切ってダム中止を出したことは潔い。ここで損切りとして補償金が膨らんでも止めておかないと、選挙による意志決定を軽視した既成事実の積み上げが繰り返されるからだ。なお、何より評価したいのは現場に行って、推進派との対話を恐れなかったことだろう。

●八ッ場ダムの建設推進派の市民としてテレビに出ていた人たちが議員だったという暴露も出てきたりしている。地元住民も、国の政策が変更されていいわけがない、などと、民主主義とは思えない特殊な論理を持ち出すなら、なぜダム建設絶対反対が全面賛成・推進派になったのかという過去の運動の経緯を、ダム建設が続くにしても、潰れて補償金が払われるにしても、税金を出してもらう全国民に対して十分な説明をしなければならないし、その理屈の妥当性について第三者からの検証が必要だ。推進住民の言っていることが感情的でブラックボックスすぎる。
大臣が建設中止を撤回しない限り出るべきところにも出ないという姿勢もよろしくない。推進派も見合いで絶対建設推進という旗を白紙にして臨むのですか、ということになろう。川辺川ダムの建設推進派は出るところ出て言うべきことを言うということで、自分たちの政治ショーもちゃっかり用意したりして、少しはきちんとしていると思う。

●社会党の書記長をやってから20年近く、めったに表舞台に出てこず党務に専念してきた赤松広隆さんが農水相となってまたマスコミに出るように。築地の市場の移転問題で、コメントと行動が非常によい。現場に足を運び、どちらからも意見を聞く、それまでは現状復帰できない決定はしない「判を押さない」、という対応は公正だ。

●マスコミが総裁選をやっているはずの自民党をほとんど黙殺。かつての政権党で、今も地方議会では無所属を僭称している党員含めて最大勢力を握っている政党に対してこれでいいのかと思ったりするが、安倍晋三だの中川昭一だの菅義偉だのの、近年の政治家たちのマスコミ介入が、意図的な報道を求めるように厳しい圧力をかけられてきたのではないか。その反動がこんな報道なのではないかと勘ぐっている。大手マスコミ政治部が自民党以外に取材網を広げていなくて、民主党から提供される情報を追っかけるのにせいいっぱいではないか、という話もある。
放送行政の中立性を担保する仕組みが必要だろう。

●こうして世の中が変わっていく中で、朝霞市が推進する、米軍基地跡地国家公務員宿舎建設はじめ自然破壊を推進する基地跡地利用計画は、いくら民主党の地元議員たちが認めているからといっても、変更や中止を余儀なくされるのではないか。やはり税金の使途の優先順位としては低い。ダム問題とも重なってくるが、税金の使い道の適正化や和光市や朝霞市の地下水の涵養のためには、できるだけ返還後40年かけて育成されてきた自然林を、カネの力だけではなく、社会的合意や社会的規制で保全する方向で取り組むことが必要だ。

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2009.09.19

9/18 民主党が立法府の国会議員に議員立法を禁止へ

民主党が政策調査会を廃止したことの当然の帰結だが、腑に落ちない議員立法の原則禁止。応援してよかったのかと思ってしまうことが相次いでいる。

政府に政策決定を一元化して、政党に政策の審査機関を廃止すれば、政府と政党の政策を一致させる機能は無くなるわけだから、議員立法を認めれば混乱状態に陥るということだろう。

しかし、これまで民主党の良心は、こうした議員立法にもあっただろうし、議員立法を通じて若手議員の政策形成能力が鍛えられてきた面があるのではないか。

国会内閣制と称して、政府と称する民主党の幹部議員やそれに取り入った中堅議員にばかり政策決定が集中すれば、次の若手は育たず、その不満が爆発することになりかねない。陣笠代議士たちが、立法ができない、質問内容は制限される、役所との接触は制限される、となれば、党幹部とのつながりのない大多数の若手議員は、選挙準備と国会での投票マシーンと派閥活動にしか役割を見いだせず、危険なような気がする。有権者から見れば、この議員、何のために国会議員になったの?と聞きたくなるような状況を晒すことにもなろう。良質な議員ほど政治家なんてばかばかしいという話になってやめていき、20年後の民主党はろくなことにはならないだろう。

また国会内閣制の背景となる国民主権論のはずだが、民主党内で現場現場を抱えていたり、テーマを抱えている議員が発言し政策に反映できる回路が確保されなければ、国民主権そのものが目詰まりしてしまう。

そもそも思想で統一されていないことを逆手に取って、多様性を認め合うところにこの党の良さがあったように思うが、どこ行くのだか、心配になってくる。

●幹部議員の一部には、目を覆いたくなるようなわがまま発言をする人も目立つ。人事で横車を押した人もいた。革命政権みたいなのもだから、お上りさん的なお行儀が悪さは我慢しなければならないのか。

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2009.09.18

9/18 内閣にも党務にも、国対にも入らない民主党議員の仕事は何か

民主党様の考えることだから、我々国民・有権者の預かり知らないところでどんどん決まるのでしょうが。

大臣、副大臣、国家戦略局以外で政策決定する場が全くないというシステムになる。族議員の排除のため、これまで民主党の政策調査会の下に存在したPTは解散ということになるようだ。影の内閣は全く継承されず無意味であったことを露呈している。

衆参400人超える他の議員たちはいったい何をするのだろうか。幹事長以下の党務、国会対策、国会の各委員会の委員長ぐらいしか役割が残っていない。
議会での質問をしても身内に鉄砲飛ばすことになるだけで、野党を喜ばすような質問はできないことから、政府の提灯質問しかできないだろう。
そんなことを考えると、他の議員は単なる国会の議決の投票マシーンになるだけのような感じがしている。

当選1回の議員は次の選挙のためにがんばれ、で片づけられるだろうが、当選3回、4回といった議員たちは、それでおさまるのだろうか。そのエネルギーが遠心力となり、またぞろどうでもいいような結集軸で政界再編みたいなところに動いていかなければいいが、と思う。

政策決定が一部の内閣に入った議員に集中し、しかも口利きリストがこれからは公開されるというので、一般議員は権力のある派閥や閣僚副大臣ポストをたくさん持っている派閥に入らないと陳情1つ役所にもっていきどころがないことになる。これまでいい加減な民主党の派閥が、利害などで結びつき、今以上に役割が大きくなることが避けられないだろう。

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9/18 長妻大臣、閣議に遅刻は運転手のせい

長妻厚生労働大臣が閣議に遅刻。素直に謝罪すればいいのに、迎えに来たドライバーが悪いなどと言うのはよろしくない。年金問題で厚生労働省の官僚たちを追及してきたときも、そういう言い訳を許してきたのか。

大臣だから警備の都合もあるのだろうが、中野なら電車でも十分通勤できる距離ではないか。

ながつま昭代議士のホームページのプロフィールから、好きな言葉が興味深い。

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9/17 私の保育政策の考え方に対する多大な誤解

私が朝霞市の保育制度の充実がなっていないと何度も言ったり書いたりしていることに対して、仲間とも言える市議から、とんでもないレッテルのような批判を、某ブログでいただいていることがわかった。
その内容はあまりにも下品なので公開するのもはばかるが、共働き家庭に対して、シングルマザーの家庭を対置して、恵まれているのに何贅沢言っているんだ、というような理屈であった。

どうもこの朝霞市というところでは、共働き家庭というのは恵まれていて、保育料払えるから保育所をいいように利用できて、特権階級だという言説がはびこっているみたいだ。以前、専業主婦の人に言われたことがある。2人とも公務員、2人とも大企業正社員みたいなパターンを想像しているのだろう。それとて、批判されるような筋合いではない。仕事を辞めればいいのか。それもおかしな話だろう。
結婚した双方がどうして働いてはいけないのか。憲法は両性の合意で結婚することになっている。13条には自由権がある。25条には健康で文化的な生活を送る権利が保障されるべきと書いている。

私は夫婦とも正社員の家庭の利害を代表して保育所制度を充実せよ、などと言っているつもりはない。家庭と子どものあるべき姿のバランスからいうと、朝霞市が今子育て支援としてやっている施策はとんちんかんでアンバランスなんじゃないですか、ということを言っている。待機児童問題(無認可保育所任せ)、夜働いている人の家の保育問題(無認可保育所任せ、深夜になれば都内の無認可保育所任せ)、病児病後児の保育(お手上げ)、障害児の保育(サービスがあるが利用抑制)、学童保育(すし詰め保育)、子育てできない保護者の子の養育(県任せ)、児童虐待発生後の子どもの保護(県任せ)、そうしたことが、誰か任せで、市の主体的な施策として全く対応されていない。
児童福祉の理念にもとづき必要なセーフティーネットが整備されるべきなのに、ほとんど機能していない惨憺たる状況の児童福祉行政に対して、子育て支援センターと児童館だけが乱造されている状況を批判し続けている。専業主婦にそこまで施設を作ってやらなければ、彼らは絶対的に困るものなんですか、もっと深刻な事態を抱えている人たちがいるんではないですか、と。

私がそういうことを言い続けてきたことは、前掲の市議さんの「夜働いて」という人のことを考えていることと同じだと思うが、そういう最も貧困な状態で何とかやっている人たちよりたまたま私が恵まれている(といっても私がたまたま正社員的な賃金をもらっている程度、家族はみんな時間給)ため、そんな言説で敵視されたのでは、やっていられない。

私が保育を考える最も基本的なところは、子は親を選べない、そのもとでどうしたら子どもが不幸を抱えないでいける社会にしていくか、ということである。だからどんな親のもとに産まれた子どもでも、少しでも多くの時間幸せに過ごせるようになるべきだと思う。

個々の親に対して、しっかりしろ、という倫理を求めるのは構わないが、それが政策の基本的なスタンスになって、しっかりできない、しっかりしない親の子どもがひどいめにあっていることを放置しているような自治体であってはならないと思っている。
せめて保育所にいる時間、保育士に愛され自立に向けた支援を受けたら、何の希望もないよりいいだろう。
自分の親でなくても、近所や周囲のおとなたち、友だちに大切にされたなら、何も希望がないよりどんなにいいことだろう。
やがておとなになって自分で自分の生活を切り盛りできるようなったら、少なかったとしても受けられた愛情、保護されたところから人を恨まず生きていくことを見いだしていくことだろう。

そういうことを、私はいろんなところで「24時間365日子どもは誰かに愛されている社会」という言葉にしている。

だから延長保育が子どもにとってよくない、とか、夜間保育は子どもの脳をおかしくする、などという言葉は、私にはまゆつば、どうしようもないレッテルだと思っている。

残念ながら私も、そして世間の働いている多くの人は、夜開いているコンビニやスーパーを使ってしまう。同僚との意見交換が続いたり、来客の接待で帰宅が遅くなり深夜の東上線で帰宅することがある。もちろん毎日の東上線の帰宅時間は、普通の会社なら残業時間となっている時間である。こうした鉄道会社の従業員は深夜労働である。その家庭の子育てはどうなっているか、と考えてしまう。配偶者が看護師などの深夜労働が避けられない人だと、確実に今の保育ではショートするだろう。

その時間に使う自分があって、そこに働く人がいて、夜は子どものためにならないから働くな、などと言って、現実を考えようともしない姿勢はおよそ身勝手な論理だと思っている。

子育て政策の基本的な立場を全面展開してしまったが、そんなふうに考えて、政策に意見を言っている。その考え方を共有できて、必ず前進していれば、どんなに稚拙な政策展開であっても、暖かく見守ることができるだろう。

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2009.09.17

9/17 民主党は取材制限まで言っていない

昨日、新閣僚の記者会見をみていて、大手マスコミの記者の同じような質問の繰り返しにうんざり。

民主党の新政権は、事務次官以下官僚の記者会見を禁止した。それに対して大手マスコミの記者は、情報統制ではないか、と大臣大臣に質問を繰り返しぶつけていた。

平野官房長官が言っているように、報道の自由から取材は禁止していない。民主党が許さないとしているのは、大臣の知らないところで官僚の偉い人物が、勝手に公式な装いをした発表をしたり政策評価をしたりして、政策形成の流れを作ってしまうことを禁止することだ。

取材規制までしなければ、十分ではないか。

マスコミ自身の行いもどうだろうか。また大手マスコミもこれまで記者クラブ制度で自由な取材をするジャーナリストを締め出してきた。官庁の情報統制におおむね屈服してきた。そういうことをどう総括するのかなしに、民主党のやっていることを情報統制などと言おうとするのは片腹痛いと思う。

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2009.09.16

9/16 厚労大臣に長妻氏、大丈夫か。

厚生労働大臣に長妻昭。大丈夫か。

年金問題の攻撃力は抜群だったが、年金制度改革に対するビジョンを彼から聞いたことはない。年金改革のビジョンはいつも他の議員からだ。

また、厚生労働省には、障害者福祉、児童福祉、高齢者福祉、生活支援、労働、生活協同組合など、生活と金儲け以外のことで日本社会を維持してきた様々な仕組みを具体的に支える仕事がある。人権の維持、権利の保障に重要な下支えをする具体的なサービスがある。
壊し屋みたいな人が、そうした仕事をさわることが大丈夫なのか、正直不安がある。

彼は年金問題に深く関わってきた。この間、年金に係るスキャンダルが露呈し、年金問題の真相が暴かれたと同時に年金制度への信頼感は急激に低下した。年金保険料を強制徴収できる正社員の被用者以外は、年金制度を維持するための負担に消極的になっている。あと一押しで公的年金は崩壊できるかも知れない。

そうなったときは大問題だ。それでも金銭給付の年金はもらえなくなれば生活保護というリスクヘッジがあるが、障害者福祉や高齢者福祉、保育所や乳児院など児童福祉は、お金を流しているだけではない。そこそこでサービスを提供する人がいて、施設があって、その仕組みを支えているさまざまな有機的な動きがある。あの調子で不正ばっかり探していったとき、そのサービスの混乱によって、社会的に生死を分けるような状態に立ち至る人がいる。

実際はどうだったかわからないが、少なくとも実母の介護を体験した前大臣とついつい比較してしまう。

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2009.09.15

9/15 選挙期間前に送付する郵便物で逮捕をするものだろうか

元都議が、違反文書を郵送したという容疑で逮捕されている。これは不当逮捕ではないか。

文書の発送が公示日8月18日より前。警察側の情報リークでは1万5000通の発送ということだから、都議の当選ラインである2万を下回り、容疑者の後援会名簿に対して送ったものと見られる。

通常、こうした公示日前に、後援会員とみなされる政治家が名簿を保有している住所に郵便物を送ることは、不特定多数に売名行為をすることでもなく、投票依頼にしては範囲が狭く、明らかな投票依頼の文言が書かれていなければ、違反文書としないものだ。

そもそも憲法は政治活動の自由、表現の自由を認めることの前提に立ち、その考え方から官憲による政治介入を規制している。
その観点からは、憲法の立場から、選挙や政治活動で文書を規制するのはナンセンスではないかと思っている。ビラ規制が、政治家が有権者に何を公約したのか不明確にしてきた歴史を検証すべきだ。

しかし公職選挙法は、政治行動に対して官憲の介入を認める法律となっている。その介入は最小限であるべきであろうし、選挙結果を有権者の政治的良心をねじ曲げるほどのものでなければ、例え法律で立件し監獄に送れるようなものであっても、そのことはできるだけ抑制すべきものだろう。

●うちの選挙区の民主党の衆議院議員は当選お礼しか内容のないビラを配布していた。文書違反そのものではないか。こちらは逮捕しないのだろうか。
人の顔見て逮捕したりしなかったりし、逮捕する場合は微罪だったりする公職選挙法は、民意を超えた官憲による政治活動弾圧法に近い。

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9/15 民主党が親族の国会議員秘書採用を可能に

民主党が親族の公設秘書登用を禁止していたのを、親子以外は緩和するという。兄弟姉妹ならいいということになる。

そもそも辻元清美氏の秘書給与問題を端に発し、公設秘書給与を議員が没収することを排除するために設けた内規。事情が事情とはいえ、親族を秘書にすることは、議員による秘書給与の管理が問題になりにくくなる。したがって議員にすれば親族を秘書にして資金管理をした方が有利になり、秘書の待遇を底支えするルールが崩壊する。これは問題ではないかと思う。

今、不足しているのは資格を要する政策秘書。公設第1秘書、第2秘書に関しては、資格も不要で広くこの社会から人材を募集できる。昨日、自民党議員の秘書を失業した人がテレビで取り上げられていたが、この社会は相当な就職難。ハローワークにでも求人を出せば優秀な人材が集まる。
すべての秘書の親族登用を可能にするなど、やりすぎだろう。

また周囲を親族で固める事務所というのも、世襲制限などを訴えてきたこの党のあり方としてどうなのかと思う。

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9/14 朝霞市の延長保育の計画目標は20時までのはずです

市の広報で、「あさか子どもプラン(朝霞市次世代育成支援行動計画)」の進捗状況の報告が来る。

この報告がまったくなっていない。計画の目標値が書かれていないのに、ここまでできていると書かれている。
「6.延長保育事業
全園で午前7時~午後7時までの延長保育を実施しています。」
などと書かれているが、計画の目標は公立保育園の全園で20時までの開所をすることになっていて、計画策定以来4年以上も店ざらしになっている。19時という目標は前回の「エンゼルプラン」の目標値であり、子どもプランの目標ではない。
この他、さまざまな計画達成状況が示されているが、これが計画に対して市役所がきちんと仕事しているのか評価不能になっている。
2年前、私が子どもプラン推進委員をやっていたときに延長保育の未達成など聞いてみたら、当時の係長がそのような計画はないと真っ赤な顔して答弁していた。計画に書かれている目標値すら共有していなかった。

あさか子どもプランをチェックする、市の「あさか子どもプラン推進委員会」でどのような議論をしているかと、市のHPの会議の報告を開いてみると、委員会が休止中。議事録や開催通知も今年度は全くない。まったく第三者の評価を入れないで、役所の自己評価の報告が広報に掲載されたようである。

延長保育の20時延長について、今の「あさか子どもプラン」の次の計画を立案する「朝霞市次世代育成支援行動計画策定委員会」で、委員長の古川孝順東洋大学ライフデザイン学部長がどうなっているのかただしてくれている。

それに対して、子育て支援課長は「次世代育成支援行動計画策定委員会で「延長保育については、公立園では20時までの体制はできていない。職員配置等の問題がある。延長保育に対する国や県からの補助は、社会福祉法人に対してはあるが、公営の場合は無い為、財政上の問題がある。」などと発言している。
職員など、ほとんど臨時・非常勤職員で弾力的に活用してしまったのだから、もう延長時間の拡大にそんなに経費がかかるとも思えない。すべてでできなければ長距離通勤の利用者の多い数園に的を当ててやればいいことである。

まして、延長保育の補助金の公立分は、交付税措置され補正係数で計上されるため、金額にずれはあるものの、全くこないということではない。計画で盛り込まれた目標を、財政だけの理由で否定するのはどうだろうか。まったく疑問だらけの課長の回答である。

そもそも財政面だけでもそれが正当化されるのだろうか。
朝霞市というのはどういう町なのだろうか。税収の4割は住民税、5割は固定資産税と抱き合わせで納める都市計画税。法人税は1割程度。
そして東京都内に通勤する人が就労人口の過半数という構造のもと、税収の3割~4割は、1時間以上かけて通勤している人たちのお金で運営されている市役所である。そういう人たちの生活を直視しないで、観念的なことと、数値も公開せずに財政的な課題ばかり示されて、特定の条件のいい保護者だけの利用条件ばかり整えているのも、納得はできない。
またこの社会の半分以上がサービス業の従事者になっている。小売店などは早くて19時、標準で20時、遅いところでは22時以降も開いている。そういう人たちが利用できるのか利用できないのか、問われる問題だと思う。

また、19時か20時かというような延長の議論で留まっていいのかという問題もある。
駅や病院をはじめ、コンビニや夜間空いている飲食店、スーパー、こうしたところで働いている人の生活はどうなっているのか、考えたことがあるのだろうか。
昨日、NHK教育「福祉ネットワーク」で、保育所に入れず求職もできず、子どもが寝静まってから夜牛丼店で働き、ジャガイモとにんじんとおむつだけしか買わない生活を送っているシングルマザーが取り上げられた。コメンテーターで出ていた落合恵子氏が「牛丼店で食べている人が、こんなお姉さんが働いていても、きれいな姉ちゃんだなぐらいしか思わないんでしょうね、彼女の背後にある生活の大変さなんか誰も考えたことはないのでしよう」と発言していて、ほんとうにそうだと思った。

保育所はセーフティーネットである。そういう観点でものごとを考えているのだろうか。
工業中心の社会からサービス・情報産業中心の社会に転換するなか、延長保育も休日保育もそこから考えるべきで、土日休業の仕事ばかりでなくなっている中、そして市役所が労働運動を積極的に奨励するわけでもないのに、保護者を追いつめるような保育条件ばかり突きつけて、利用者を逆選択しているさまは、税金の使途としてどうも容認できないような感じがしてならない。

子育て支援というのは、そういう生活総体を想像する能力が求められるんじゃないかと思う。何を書くにもコンサルタントに聞かなくてはできないような人たちのやるべき仕事ではない。

●今度の次世代育成支援行動計画の委員のみなさんの質問が活発で、問題をきちんと的確に掴んでいて期待したい。セーフティーネットが機能しないと言っても、以前はそういう生き方を選んでいる人の問題でしょ、というような片づけられ方をしていた。今回は、派遣切りなどで、セーフティーネットが機能しないで困っている人の状況が世間によく知られたためなのか。病児保育や、離婚した人の生活支援などが話題に上がっていて、関心をもってみていきたい。

●もし市役所が「あさか子どもプラン」に掲げられている保育の目標を引き下げるのであれば、当事者である保育園保護者や入所希望を出している市民にきちんと説明をするべきだろう。
昼間市役所に出入りできる恵まれた人たちの意見だけで決めてもらったり、市議の支援をしている団体の意見だけで決めてもらっては困る(公務員の政治的中立が求められるのは、こういう場面で求められるのではないか)。

●朝霞市と同じような位置関係にある千葉県市川市の保育メニューがよい。同僚がいて、聞いているとうらやましい。

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2009.09.14

9/14 国土交通省が小竹向原駅の平面交差を解消へ予算計上

国土交通省の鉄道局の政府予算概算要求に、有楽町線小竹向原駅の改良予算が盛り込まれている(19ページ)。

有楽町線のダイヤの混乱要因は、
①6分間隔(朝ラッシュ時間2.5分間隔)の有楽町線と、15分サイクル(朝ラッシュ時3分45秒間隔)の副都心線のダイヤがかみ合わない。おまけに乗り入れ先の東上線、西武線の中途半端な増発でパターンダイヤが崩れているため、ダイヤに法則性がなく立て直しも難しく、少しの遅延が総崩れになっていく。
②東武と西武から入ってきた電車を、有楽町線と副都心線に流す小竹向原駅の平面交差の存在。西武線→副都心線や、何より本数も多い東上線・和光市方面→有楽町線が存在すると、自動車でいう右折待ちみたいな状況になる。
③副都心線に乗り入れられない車両の存在、次に乗り入れをする東急の都合にあわせて今から始めている8両編成の存在など、車両のやりくりの複雑さ。
④折り返し線が不足している和光市駅。しかも和光市止まりが多く、事故ともなると全列車和光市止まりになって、折り返し渋滞が発生する。
⑤駆け込み乗車や様子見乗車などでドアに挟まった乗客に、挟まったドアだけ開閉できる「再開閉」機能を使わず、全てのドアを開けるため、さらに混乱を誘発する。
など(言いだしたらまだまだ言える。ダイヤ混乱時の対応となれば、不備な点はさらに上げられる)。

この中で、最も困難だと思われていた②の対応が国土交通省の英断で前進することになる。現在、有楽町線はパンクとは言わなくても、東京メトロでは東西線、千代田線の次に混雑する路線になってしまっている。小竹向原駅の平面交差を解消せずに有楽町線の本数を増加させることは、平面交差をしなくて済む西武線方面から乗り入れてくる電車だけで1時間に25本以上用意しなければならない。結論として不可能になってしまう。

またダイヤ混乱時も、今のままでは平面交差で電車がぶつからないようにダイヤを組み直す必要があり、結局これが次々に電車を送り出すことを難しくし、混乱状態のところに間隔が開き、さらにダイヤが混乱するという悪循環を産んでいる。

たった200メートル程度の追加工事で、ダイヤの目詰まり、遅延発生時の混乱などが収束できることになる。
東武・西武・有楽町線あわせて300万人以上の利用者が、不愉快な思いをすることから解放されることになる。

●心配されるのは、国土交通省を全て敵視している民主党の態度である。
国土交通省の予算カットはやむを得ないと思う。しかし、政治的事情からは、都会の地下鉄利用者はいくら虐待しても票が減らないが、田舎の整備新幹線は自公民そろって建設推進だったりして、選挙区事情から誰が乗るのわからない整備新幹線の建設を優先させるために、帳尻合わせで地下鉄の改良が事業カットになったりすれば、勤労者が虐待されながら通勤している電車の改良を、働く者が応援している政党が潰すことになる。
残念なことに、我が選挙区の代議士先生は駅頭でちらしを配りながら、こうした問題に興味がないみたいで、応援団になってもらえるかどうかあやしい。
政治的には心配な予算である。

●問われるべきは、運賃収入の10%以上という史上最高水準の最終利益をここ数年出し続けていながら、国土交通省の予算が付くまで必要な設備投資を怠っている東京メトロの経営姿勢である。それまで不要だった内部留保や株主配当のためのコストが必要になって、利用者の負担した利用料がすべて直接的な経費に使われなくなるというのは、公共サービスの民営化の問題点である。民営化される対象が社会福祉法人以外、この問題を克服していない。

●この平面交差が解消され、わかりやすいダイヤになれば、カテゴリー「明日にも廃止を!副都心線」のタイトルを変更しなければならない。

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2009.09.12

9/11 忠孝先生の引退

自民党の大敗を受けて、東京新聞に自民党埼玉県連の会議の記事が書かれていた。その中で、早川忠孝前代議士が引退するようなことが書かれていた。とても残念である。

民主党や社民党を応援する組織の一翼にいるので表だって応援はできなかったが、うちの選挙区に関して、自民党と民主党の候補者のどちらが誠実に仕事をしたのか。あえてこんなこと書くのだから、私はその軍配を早川忠孝さんに挙げていた。
和光市の松本市長が市議時代に講師をした自治体財政の学習会に最後までおつきあいしていたまじめな姿を思い出し、社会で起きていることをまじめに受け止める力のある人だと思ってきた。

方や民主党候補は、菅直人や鳩山由紀夫、小沢一郎などのイメージによりかかりながら、上田清司氏がつくった地盤の上で、安穏としている。民主党のイメージとはギャップのある人物だ。

ところがそんな不誠実な相手にたたかっているのに、忠孝さんは、広告やアピールが下手で、もったいないたたかいをしたと思う。

早川忠孝先生の弁護士としての再出発をお祝いして期待したい。でも、代議士になる前のところであれば弁護士活動の舞台は都内か。そうであればそこが少し残念に思うところ。

次の自民党の候補者は、民主党の現職が安穏としていられないような人物を発掘して擁立してほしい。

●小選挙区で当選した元候補者は、お礼しか書いていないビラを駅頭で配布。
公選法がナンセンスだから告発などしないが、少なくとも議員になれてありがとうございました、しか書いていないようなビラばかり配って何になるのかと思う。何やりたいかも、何が課題かも、全然伝わってこない。

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2009.09.08

9/8 司法制度改革後の弁護士に政策秘書がつとまるか?

司法制度改革で弁護士がだぶついているというのは本当らしい。民主党の大躍進で、資格が必要な政策秘書が不足し、登録するだけで政策秘書になれる司法試験合格者を対象に、日弁連が就職説明会を開くらしい。

私はこの政策秘書制度についてかねてから批判してきた。グレーなカネにでも手を染めなければわずか数人の秘書で事務所を切り盛りしなければならない日本において、政策だけの仕事をすることを期待し、しかも年収は最低700万円という秘書をおくことに無理がある。これが機能するのはアメリカのように政策秘書が十数人もいるような国である。
さらに過剰サービス社会の日本では、政治家事務所というのは、ほんとうに「そんなの手前で何とかしろ」と言いたくなるような陳情やどうでもいいクレームばかりが持ち込まれる。

しかし政策秘書が求める水準の人間では、頭が良すぎて、日常の有権者の対応が手一杯。選挙のような修羅場になると、彼らの特権性がまったく認められなくなり、日頃から酷使に耐えてきた年収200万円以下の私設秘書に比べられて、頭の良い人には人格まで否定されるような場面が多い。

司法制度改革で、司法試験に合格することは、実力でなくなった。法科大学院という海千山千の教育機関に500万以上つぎ込めて、さらに大学卒業後2~3年は仕事がなくてもいい人しか司法試験にチャレンジできなくなった。こんな条件をクリアできるのは、親が恵まれ、生活におよそ苦労しない階層だけである。そういう人たちだけに司法試験の合格の枠を広げたため、就職口はない、弁護士として食べていけない、という状況におちいっている。もう、ガッツで勉強して立身出世した弁護士物語というのは誕生しない。
そうした就職できない弁護士たちや、イソ弁の不満分子たちが、国会と選挙区という全く別世界には挟まれ、針のむしろの上におかれ、酷使される仕事について大丈夫かという感じがしている。他のワーキングプアの秘書たちの何倍もの給料を受け取りながら、選挙になったら逃げ出す、などということがなければいいと思うが。

時々、修羅場が好きなエリートというのがいる。そういう人には本当に向いている仕事だと思うことも言い添えたい。

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2009.09.07

9/7 保育所の待機児童数、調査開始以来最高

保育所の入所申請をして、その資格を認められながら保育所に入れない待機児童数が、調査始まって以来の最高水準になったというニュース。
待機児童数が、以前は無認可保育所通所児童なども含めて計算されていたのに、最近は、無認可保育所に通所している児童は計算外になって緩和されたにもかかわらず、高水準になったということは深刻な事態である。
今回は、無認可保育所にも入れない、という事態のようだ。

●あんまり前原派の政治家をほめたくないが、この件でNHKニュースに民主党の福山哲郎参議院議員が出ていた。コメントの内容が、政治家として一流だと思った。残念だが、保育に関してはあと一歩。子ども手当の正当化に縛られ、子どもというと生活より教育が先行してしまうものの考え方にとらわれているところがあと一歩だった。

よかったところについては、どんな環境であれ、どんな親の子であれ、子どもが大切にされなくてはならないということを前提にコメントをしたこと。子どもの不幸は親の因果だと言って突き放すような親学とかそういう言葉に弱い議員が多い中、子どもの問題は親の問題ではなく子どもにとっての問題だと捉えた彼はすばらしい。

中央地方問わず民主党の若手議員と保育園の話をすると、保育園の定義の話で終始してしまうか、待機児童が「規制緩和すれば解決する」というような脳みそ筋肉的考え方を披露されてがっかりすることが多かった中で、非常に光ったコメントだと思うが、何せ待機児童解消の具体策がないのが残念である。

実は1996年京都で開かれたCOP3のNGO集会の幕間に、全国縦断自転車リレーの企画をしていた福山哲郎さんと泉健太さんの情熱的なオルグに出会った。若い人がポジティブに政治的な力をもって説得する場面を初めて見、2人が京都の民主党のこれからの星だということも聞いて、民主党に半信半疑だった私は、こういう活動家を大切にできる(旧)民主党ならと思い、当時住んでいた札幌から埼玉に戻った後は、地方組織の建設に協力することにした。
そんな思いで関わった地元の民主党も、私も、全然違ったものになって、今、こんなんですが。

●待機児童問題の解決には、いくつかのアプローチを複合させていくしかない。
生活保護ではないが、窓口規制で需要をなかったことにするようなやり方は愚の骨頂で、必要な人が行き詰まるたびに今回のように表にでてきてあわてふためく対応になる。まず、需要をきちんと表に出す方法が必要だ。子どもを養育する家庭が、片働き家庭から、共働き家庭や、離婚率の高まりからシングルマザー・ファザーが中心となる社会になってきている。保育所のニーズは福井や富山ぐらいの比率に高まることを想定する必要がある。

保育所を増やす方法だが、もう大都市部では、自治体独自保育制度や、無認可保育所が普及してしまい、認可保育所をその代替となって担うということだけでは、スピードが追いつかず、その現実を認めるところからしかスタートできない。
一方、規制緩和万々歳でも困ったもので、流動的な雇用が確保できて、職員と入れ物さえあればできる保育事業は、劣悪な事業者が参入しやすい構造にある。サービスの受益者は子どもで大人のように適切に施設の問題点を指摘できるわけでもない。
現実にある自治体独自保育制度や、無認可保育所を、認可保育所並みの保育が可能なように、施設基準、職員配置基準を引き上げ、最終的には認可保育所並みの施設、職員数、職員の質、保育内容の質を確保していくことが必要である。そして事後的には、第三者評価制度を活用して、第三者評価機関が保育施設に勧告をする仕組みを使って、質を上げていくことが必要である。もちろん労働組合は官・民、正規・非正規問わず保育労働者を組織化するか、保育士会のような業界団体が労働条件に目を光らせて、看護士のように業界の相場的な賃金を形成していく必要がある。

大都市部での需要コントロールが必要である。大都市部で保育ニーズが極端に高まるのは、建築基準法を楯にした不動産業者などの乱開発によるところが大きい。いくら保育所を作っても、マンションがボコボコ造られたのでは、自治体がいくら何しても焼け石に水である。自治体は待機児童対策に追われ、保育の質やあり方を見直すなんてことはやっていられない事態が続いている。日本全体で人口が増えない中で、既存の開発された地域が熟していくような開発のあり方が求められる。
今のままでは、せっかく自治体などが作った保育所も、ボコボコ建ったマンションが古くなるとともに、保育所も不要になって、今度は保育所の統廃合という問題が起きてくる。不動産屋が住宅を売ったら、後の地域社会は野となれ山となれ、という仕組みを変える必要がある。開発の事前規制に加え、私は、マンションや複数の住宅を開発する業者は、保育所や介護施設(営利の有料老人ホームを除く)など地域が必要とする公共施設を設置しなければ、保育税や介護施設税を支払わせる仕組みが必要ではないかと思っている。

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9/6 新座のショッピングセンターの斜陽を目の当たりに

志木という便利な街でも都市のスプロール化はじわじわと進んでいて、町中では買えない買い物があって、新座市の端にあるジオシティという郊外型ショッピングセンターに行く。

5年前、3年前と何度か来たが、今回ほどスカスカになったなぁ、と感じたことはない。落ち着けるような飲食店がすべて退去、他、たくさんあったテナントが半分ぐらいになっていた。埋め草のように、子どもの遊ぶコーナーなんかがあったが、このスペースはテナントがつかないんです、というオーラを放っていた。飲食店は、バイキングのイタリアンレストラン以外は、大きな共有の自由席があって、カウンターで買って運んでくるような店ばかりになった。それもどこにでもあるファストフードの出店しかない。

郊外型スーパーの寿命は5年しかないと聞いたことがあるが、本当にそう思った。考えればそう。郊外型ショッピングセンターは、マイカーで来る人をあてこんでいる。マイカー族にとっては、多少のドライブでもっと魅力的だったり、新しいショッピングセンターができたら、今までのところは何の変哲もないどこにでもあるショッピングセンターでしか無くなる。距離の壁はあまりない。
そういう郊外型ショッピングセンターのあり方を「焼畑商業」と言われたことがあるが、本当にそう思う。

●ところで、この埼玉県南西部4市に富士見市やふじみ野市などの経済関係団体やJCなどが盛んに郊外型ショッピングセンターを作りたがって自治体が都市計画などでふりまわされている。
朝霞市の基地跡地の国会公務員宿舎の計画も、そもそもJCや商工会あたりが言いだしたショッピングセンターを基地跡地に建設する話を取り込んで、PFI事業の収益事業の一環として低層階に郊外型ショッピングセンターを誘致する発想があり、商業施設を入れることになっている。また、それにあわせて駐車場も結構用意されることになっている。

しかし、そうして公共施設のふりしてショッピングセンターを入れて、5年で経営が傾き始めたら、一体PFI事業体の見込み違いの収益低下を誰が尻ぬぐいするのだろうか。PFI事業の失敗は通常、自治体が埋め合わせをすることになる。けしかけたJCや商工会は知らぬ顔して政治家を責め立て、一枚噛んで売り上げを形成した銀行やゼネコンは、着々と借金を取り立てるだけである。尻ぬぐいは、今の市長の後任の市長や議員、市職員、そしてその時代の納税者の市民である。

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2009.09.06

9/6 ヤメ検河上氏の三権分立の詭弁

バンキシャで民主党の新人議員を集めて、ありきたりの質問をなげつけていた。

官僚にどう立ち向かっていくか、という問いに答えた民主党議員に対して、ヤメ検事の河上が、「三権分立ですからね」と言い放ってもっと勉強しろと。

この理屈が、日本の民主主義の誤解を蔓延させ、官僚が好き勝手にできる仕組みを放置してきた。この理屈のおかしさは松下圭一「市民自治の憲法理論」がわかりやすい。

河上は「議院内閣制がありますけどもね」と言い添えていたが、それが本質で、議員内閣制は議員が国民の代表として政府を担うべきで、三権分立です、などと涼しく言って、官僚、政治家、裁判官がそれぞれ勝手にやっていればいいんだ、というものではない。

検察庁という独特の役所にいた人間らしい、官僚と政治家の関係に対するものの見方である。テレビに出たがる検事というのも本当に怪しい。

河上が勉強しろというのも、勉強しない政治家が散見される中で同感だが、しかし、河上の求めるような官僚に対抗できる水準まで要求すべきなのかは留保されるべきである。
というのも、官僚は年がら年中、担当分野の個別政策のことを考え、公選法のような縛りもないから必要な決裁を通れば仕事をいろいろな人に委託して頼める。そうした予算もたくさん持っている。それに対して政治家は、政治資金規正法と公職選挙法でお金と宣伝に関して手足を縛られた上に、次回の選挙の対策をしながら、有権者の合理無理の難題を聞き、説得する作業をしなければならない。その政治家が官僚に勉強で太刀打ちできるわけがない。官僚と政治家が同じ土俵で競い合うのではなく、それぞれの持った役割を認識して、官僚が政治家にむき出しで対抗することは変えなければ、この国の民主主義は成熟しないと思う。

もちろん一部の民主党議員のように、スキャンダルや怒号で官僚を萎縮させて、官僚をあたまごなしに支配しようというような態度は改められるべきだろう。

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9/6 いけないんだいけないんだと言うのもほどほどに

ブログ:落選の自民前議員が公示後も更新 公選法抵触かという毎日の記事。

この候補者、同志の担いだ候補者の対立候補者だったので情けも温情もかける義理はないし、いけないことはいけないのだろうが、この記事の取り上げ方が気に入らない。
公職選挙法が誰にも迷惑かからないどころか、言論による選挙を否定するかのような規定を後生大事にし、その片棒を担ぐような記事になんだかうんざり。ご丁寧に、公職選挙法の規制枚数まで掲載して、総務省をはじめとする官僚たちが政治家を萎縮させるための情報を上塗りしている。しかし、これも正しい転載ではない。比例重複立候補の小選挙区候補者はさらに上積みされることまで紹介されていない。

コンプライアンスの議論が、正義やルールがどうあるべきかという議論ではなく、学級会のちくり合戦みたいな、どうもねじ曲がったことになっているような光景である。

●でインターネット選挙解禁という言葉になるのだが、私はこの言葉遣いには反対である。
携帯電話持ち込み禁止とか、児童ポルノ禁止とか、特定のツールを標的名した議論ばかりしたがるクセはやめた方がいい。ツールが問題なのではなくて、本質を考えるべきだ。インターネットだけ選挙が自由なんて国はない。どこの国も、すべての面で選挙運動は自由が基本だ。独裁政権でも選挙だけは日頃より自由な政治的主張が与えられる。日常より規制かけられるというのは日本国内だけだろう。
インターネット選挙を解禁するかどうかだけに議論をとどめるのではなく、言論による選挙をどこまで自由化すべきか、ということを議論すべきではないか。

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2009.09.04

9/4 八ッ場ダム建設、補償金がかかるからと事業追認すべきものではない

完成させるより補償をする方がお金がかかるからと八ッ場ダムの建設促進を言う知事たち。
天下の公党が政権公約に掲げ、国民から支持された政策を、さしたる人権的問題も発生していないのに中止できないとなれば、選挙結果など意味をなさなくなる。

もともと八ッ場ダムは反対運動があり、そうした反対運動に十分耳を貸すこともなく国土交通省が強引に引き返せないようにお金をばらまき、一部建設工事を進め、既成事実を積み上げてきただけの話。その既成事実を仕方がないと追認し続けるなら、これからの公共事業に十分な事前チェックが行われず、一部の利権関係者の圧力で税金が浪費されることになる。

大型公共工事には、政治リスクがあるんだということを認識することが大事である。費用返還を求める知事たちも、政治リスクも織り込まず国土交通省に言われるままに建設を追認してきた問題があるのではないか。広域の公共事業については、国政の課題である。国政選挙で信任を得た政党が、決断すべきことである。

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9/4 組合員でなくなっちゃう

清子さんの夫、黒田慶樹さんが東京都の管理職試験に合格した。そのため、2年後には課長になる。

そのため、我が労働組合の組合員であったが、2年後には卒業されることになる。

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9/4 自転車事故の加害者に1300万円の賠償命令

自転車事故の加害者が裁判の呼び出しを放置したら、1300万賠償させられた、という産経新聞の記事。

闇に隠れる自転車事故を記事にしてくれたことにまず感謝。しかし結論に書かれているような、保険に入ろう、という話ではないだろう。まずは自転車事故をどうなくすか、という観点が必要なのではないか。自動車事故で同じ論調で記事書いたら、被害者遺族に猛烈な抗議受ける。

金融業者がこの社会で幅を利かせるようになった最近、保険に入っているから大丈夫みたいな議論があるが、人の生命や健康、自由をひきかえにした被害に対して金銭で解決できることは慰謝料としての意味しか持たない。侵害された生命や健康や自由を復旧できるものではない。

私が尊敬している故岡並木さんは、交通弱者の観点から歩行環境について検討した評論家。彼はもう15年以上も前から自転車の危険性を指摘していた。杉並区のご自宅を訪問したとき、目の前の細い路地をひっきりなしに暴走自転車が走り抜けるのを見て、岡さんの問題意識を感じた。

しかも自転車事故は、人命を奪うようなことをしておきながらひき逃げばかりだというのだ。

自転車が加害者にならないために、
・歩道の走行は認めない
・自転車が必要になるような都市の郊外化は抑制する
・バスなど公共交通機関を充実させ、地域住民も利用する
・ひき逃げを許さないために自動車のようにナンバー登録制度を設ける
・自転車の放置、事故補償のためにデポジット制や自賠責保険を導入する
・自転車事故のひき逃げ犯は、交通刑務所に送る
・自転車事故の徹底捜査
など考えてもらいたい。自転車ドライバーの教育だけで済む問題ではない。

インターネット選挙の議論でもそうだが、「自動車」「自転車」とツールを問題にするやり方に慣れてきた。だからあるツールが予想外の問題を起こすと、信じられない、という反応になる。しかし大事なことは、被害の実態である。被害の実態から、自動車がそう辿ったように、自転車がより安全な乗り物になるように社会全体で取り組んでほしい。

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2009.09.03

9/3 公約違反・八ッ場ダム推進の半分の埼玉県議会民主党議員たち

無駄な税の支出をなくせば、増税なしに、社会保障の充実ができるはず、これが民主党の政権公約。しかし、税の無駄をなくすなんてチチンプイが簡単にできるわけがないと再三再四私は指摘してきたが、最も無駄がわかりやすい八ッ場ダムの建設中止もできないで、無駄をなくすなんてありえない。民主党にはここでがんばってもらいたい。

ダム建設も止められないで、あっちにいい顔、こっちにいい顔して、無駄づかいをなくしても、文房具の無駄づかいを無くすなど、数百万円程度の節約しかできない。しかもその節約は、出入りの中小企業を苦しめるだけで、廃業や何やらで彼らの社会保障給付を増やすことになるだけで終わる。

やらなくていい仕事はやらない、大きな税金の無駄づかいをなくす方法はない。

ところが民主党の埼玉県議の半分ぐらいの連中は、何のメリットがあるんだか知らないが、八ッ場ダムに賛成している。ここでさわやか青年で売っている県議も、名古屋市長の子分とかで超改革派で売っている県議も、推進派である。

小さな政府とかいって、生活に困っている人への福祉を切ることを正当化しながら、どうでもいいダム建設を推進するなど、本末転倒と思う。

民主党が数合わせと批判される。まだ国会は政党としての専従職員がいたり、党としての派閥などヒエラルキーがあって統制が取れるが、県議会ぐらいになると市民にも目が届かなくて、本当に党のイメージと違うことを、私利私欲で勝手にやっていると言わざるを得ない。まして、県議会議員が街頭で八ッ場ダムの必要性を訴えているところなんか見たこともない。在郷の有力者と飲んだくれて、口利きの処理していれば、政党のイメージだけで当選できるから、有権者にとって重要なことについて何も説明しない。

友人の労働ジャーナリストが、県議会って必要なんですか、と言ったことがあるが、私もそう思うことがある。

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2009.09.02

9/2 ストレス・有楽町線の通勤

選挙も終わり、職場に戻る。これまでの地上の電車の往復から、地下鉄の通勤が再開される。本当にストレスが溜まる。

地下であるということはこんなにストレスが溜まるものなのか。昔、地下鉄工事が建築関係の出稼ぎ労働のきつい仕事の代表格のように言われていた時代もあるし、私鉄労働運動でも、地下鉄の運転士や車掌の労働安全衛生の課題もあると聞いたことがある。それを実感している。

それにしても、有楽町線の夕方の本数の少なさには、やっぱりうんざりする。5分に1本とは、昼間の運行本数であるべきだろう。本数が少ないから混雑がひどい、混雑がひどいから遅れる、遅れるから混雑が悪化する、その悪循環である。

あまりにもひどいので池袋で途中下車したが、エチカとかいう貸テナントの地下街を作る影響でもう1年以上もエスカレーター設置工事をやっていて、階段の大混雑が続いている。いい加減にしてほしい。

これらは乗客虐待であり、客商売とは思えない。

●東京メトロの減量経営の原因は、上場を目標としていることにある。上場するとなれば、キャッシュフロー重視、資産に対する利益率重視にならざるを得ない。莫大な利益を上げ続けながら十分な投資もせず、人減らしばかりやっているのは、決算書に長期借入金と固定資産が膨らみがちな鉄道業で、無理に借金を減らそうとするからだ。その結果、増発はできない、保安要員や運行管理要員が足りないことによる遵法闘争的な遅延発生、故障車の続発など利用者への犠牲が発生している。
また、現場や利用者の声が反映されない社風も問題である。

●東京メトロの社長は、国土交通省の事務次官経験の天下り役人である。民主党はこれを問題視すべきだ。彼が乗客の犠牲の上に溜まった内部留保からいったいいくらの退職金を受け取るのか、それも気を配るべきだろう。鉄道業は、事業に愛着を持つトップが必要である。しかし、鉄道事業そっちのけで、儲かる不動産業ばかりにうつつを抜かし企業のイメージ広告のためにテレビ局にお金をばらまいている今の経営者たちは問題だと思う。労働者が応援した民主党を中心とする新政権には、東京メトロ経営陣に対する厳しい審査を求めたい。

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9/2 自治体の臨時・非常勤職員の労働運動の担当をバトンタッチする

自治体の臨時・非常勤等職員の担当を外れることになった。残念な思いもよぎるが、ほっとすることも。正義感は人一倍と思うが、しかし力量不足、打算力のない私が、最も労働法制でひどい扱いを受けている彼らの支援をするというのは、難しいと思ったことが何度もある。

心がけたことは、当事者でもない私が、彼らを利用するようなことはしないこと。当事者の責任で運動ができるようにお客さんにしないこと、そして責任ある組織運営を当事者にしてもらうこと。そのための権利学習や、運動の訓練は何度もしてきたつもりだ。
まずは臨時・非常勤等職員の労働組合への組織化。労働組合のない労働者には、法律で相当な権利を認めている一方、労働組合のない労働者には丸裸にしているのが日本の法律である。そして法律で守られない労働者がいる限り、雇う側はそういう人を使いたがる。しかし、入口での議論に終始して、なかなか前進しなかった。私の舞台回しの悪さは反省すべきことも多い。

組織化された臨時・非常勤等職員もどうしても弱い立場。そのために自分たちでおかれた状況やできることを考え、決断し、動くという訓練がされていない人が多かった。自分たちのためによく指導してくれるリーダーを待っている状況だ。
でも、それでは運動に力が入らない。運動の代行主義が蔓延する。労働組合としてはそれではダメ、そんな思いで、組織への甘えはほどほどに行動すべきことは行動するよう心がけた。そして自分の職場や地域で同じことができるように、できるだけ手作りの行動をするようにした。
また、身内で意思統一の会議ばかりするのではなく自分たちの境遇を変えてくれそうな外の人に向かって話をしていく、そんなことを求め、課題をふりながら2年間担当した。苦手な作業だったが映像教材もいくつか作った。

マスコミ関係者には取材依頼を何度も受けたが、十分に取材対象を発掘できず、迷惑かけたことも多かった。一方で、テレビの取材依頼にはすこし辟易することも多かった。

丸裸の権利しかない、自治体の臨時・非常勤等職員の解雇・雇い止め問題については、ほんとうに胃を切られるような思いをしながら、理屈を考え続けた。実際に雇い止めにあった人を救うために、その上司に訴状の下書きを用意して撤回させたこともあった。

自治体の臨時・非常勤職員の問題は、職務給と職能給の問題や、労働時間、有期雇用のあるべき姿、正規職員というのは何か、そんな問題をいろいろ考えさせられる缶詰だったように思う。

この2年間は、非正規労働者に対する社会の同情も高まり、考えてくれるようになった。自治体の臨時・非常勤等職員のおかれた状況や全体像、激増した背景も明らかになってきた。非常にいい時期に担当させていただいたと思う。

お世話にいろいろな方々に感謝します。また新しい担当でも奮闘しなければなりません。

自治体の議員の方でご覧になっている方が多いようですのでお願いがあります。
社会の変化から、多様化ししていく自治体の仕事を臨時職員や非常勤職員が埋めていっています。公務員数の抑制、人件費支出の抑制が続く中、当面、臨時職員や非常勤職員に重責に担って働いてもらうような状況はなかなか転換できないと思います。
ぜひそれぞれの自治体で、地方公務員法上のコンプライアンスなどというつまらない目標で議論するのではなく、民間先進企業がすでに取り組んでいるように、必要な彼らにふさわしい処遇をし、満足度の高い職場の提供と、そのことによる質の高い労働力の開発のため、ご尽力とご協力をお願いします。
そのことがみなさんの自治体のサービスの質とふくらみを高めることになると思います。

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9/1 菅直人氏の「民主主義革命」考

菅直人氏をはじめ、民主党幹部が「民主主義革命」という言葉を使っている。日本の社会党の論争史をかじった私からすると非常に興味深い。

日本の社会党の思想は、自由選挙を前提として資本主義のもとで公的なものを重んじる社会民主主義の右派、マルクス主義を信奉し、その上で日本は高度に進展した資本主義であるため次は社会主義革命だ、とする左派(労農派)に大別される(70年代後半からもう少し意味合いが違ってくるが)。
その外側に共産党がいて、マルクス・レーニン主義を信奉しているが日本はまだ封建主義の影響が強いので、まずはブルジョワによる民主主義革命が必要だ、と考える(講座派。二段階革命論)。

社会党右派は、西欧諸国をモデルにしているので、資本主義体制下の社会党のあるべき姿を語るに困らなかったが、一方で大きな思想を語れないという弱点があり、そのため現実政治に呑み込まれ、妥協屋みたいになってしまった面も否めない。
社会党左派は、理論的にはすっきりしているが、社会主義革命というものを具体的に明確にしないと何も説得力を生まないという限界があった。さらには、現実に取り組んでいる選挙の意味を説明できない弱点もあった。

そこに50年代後半以降の共産党が、現実政治を変革することが社会主義の道なんだと説明づけて、団地族や、保育園保護者、労働組合員の細かい要求実現運動を取り込んで正当化した。70年代の共産党の爆発的な議会進出はそうした理論的背景があったと言える。また、共産党系団体に「民主●●」と付くものが多いことや、政策に「●●の民主化」というスローガンが多いのも、二段階革命論にもとづく現実変革の思想があるからだ。

その共産党の現実政治変革路線の急先鋒が、すでに議会主義政党となっていたイタリア共産党に学べとする一派で、その思想をおおざっぱに言うと、たゆみない斬進的な現実の改革が社会主義革命である、という理屈づけをし、共産党の構造改革派と言われるグループになる。一時はここに不破哲三氏や上田耕一郎氏なども属していたが、彼らはそこから手を切り、佐藤氏や安藤氏は後に彼らは共産党を離れることになる。

一方、日本社会党の左派に属し、それまでのような社会主義革命ちちんぷい路線に限界を感じていた江田三郎や成田知巳などの政治家たちが、社会党本部の職員や、佐藤昇氏、安藤仁兵衛氏などと勉強会を通じて、イタリア共産党的な構造改革を社会党内に移植し、それを理論的柱にして江田派が誕生する。しかし党内抗争で敗れ、江田氏が原理原則の社会主義革命路線をめざす党員たちに袋だたきにあい社会党を離党し、社会党の中で潰える。しかしその後、菅直人氏などと合流し、社民連の基本的な考え方となる。それはまた旧民主党にも流用されている。

このような経緯を見ると、今回、菅直人氏が「民主主義革命」と呼んだのは、ネットウヨたちが騒ぎ立てるようないたずらな革命路線でないことはもちろんのこと、一方で言葉遊びでは、社民連以来の考え方や思想に裏打ちされて使われている言葉である可能性が高いと思っている。

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2009.09.01

9/1 土屋たかゆき都議を除名する動き

民主党内の右翼分子、板橋区の土屋たかゆき都議が、先の衆議院議員選挙で、民主党推薦の候補の当選のために働かず、自民党公認候補の当選を許す行為をしたかどで除名になろうとしている(わだゆうさんHPより)。

それに対して、土屋たかゆき都議は「ファシズム」と批判しているがおかど違いも甚だしい。政党は結社の自由にもとづいて作られている。嫌なら好きな政党でも作ればいい。民主党と全く意見が違うのではないが、政治的良心から無所属やローカルパーティーに所属して頑張っている友人が私には何人もいる。嫌だったらそうしたらいい。都議なら、国会議員候補と違って、党の事務所維持資金が下りてくるわけでもない。党に所属するメリットなんかあんまりないはずだ。
彼が尊敬するであろう西村真悟氏は、改革クラブとして独立している。見習ったらどうだろうか。

彼は民主党草創期に、反社会党出身者のムードが漂う東京都連にとりいって都議候補になった。当時、民主党は、三多摩や23区の西側以外の地域で候補者不足に悩んでいて、素質や思想を抜きに、いっぱしのことをしゃべれて、選挙資金を甘えてこなければ誰でも公認した。彼は、その後の選挙でもほとんど票を伸ばさず、毎度下位当選を繰り返している。

口を開けば板橋区にいるのかいないのかわからない(どころか東京都でも絶滅寸前の)日教組批判。それも被害妄想に彩られ、伝統の日本が夫婦別姓をやっていたことなど棚に上げた、伝統の家庭論を吐く。レベルが低いったらありゃしない。

民主党に対するリベラルなイメージで有権者を欺き、何度も当選してきた人間が言う言葉にしてはみっともないと思う。

●東上線沿線や城北地域の民主党候補選びが一時期いい加減で、東京の西側や三多摩で民主党の公認を得られなかった人のお払い箱みたいに持ってこられた時期があった(まさに、今、私の住んでいる地域はそれで困っているわけだが)。そのツケをそろそろ精算すべきときだろう。旧社会党も末期はそんなことしていて、野党支持者にとっては、その時代からの不遇の地域と言ってよい。
私は民主党に多様な思想や立場があっていいと思う。社会党系を追い出せとか、小沢系を追い出せとか、そういう議論は、飲み屋談義を超えてはすべきでないと思っている。
しかし、いい加減な候補者や、仲間に最低限の大切さを持てない候補者には、政党として整理していかないと、いつまでたっても下らない議論や下らないことに振り回される。その結果、能力ある人や、先見性のある物言いをしている人の考えが取り入れられないまま、政権を再び自民党に明け渡さなくてはならなくなるだろう。

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