9/6 新座のショッピングセンターの斜陽を目の当たりに
志木という便利な街でも都市のスプロール化はじわじわと進んでいて、町中では買えない買い物があって、新座市の端にあるジオシティという郊外型ショッピングセンターに行く。
5年前、3年前と何度か来たが、今回ほどスカスカになったなぁ、と感じたことはない。落ち着けるような飲食店がすべて退去、他、たくさんあったテナントが半分ぐらいになっていた。埋め草のように、子どもの遊ぶコーナーなんかがあったが、このスペースはテナントがつかないんです、というオーラを放っていた。飲食店は、バイキングのイタリアンレストラン以外は、大きな共有の自由席があって、カウンターで買って運んでくるような店ばかりになった。それもどこにでもあるファストフードの出店しかない。
郊外型スーパーの寿命は5年しかないと聞いたことがあるが、本当にそう思った。考えればそう。郊外型ショッピングセンターは、マイカーで来る人をあてこんでいる。マイカー族にとっては、多少のドライブでもっと魅力的だったり、新しいショッピングセンターができたら、今までのところは何の変哲もないどこにでもあるショッピングセンターでしか無くなる。距離の壁はあまりない。
そういう郊外型ショッピングセンターのあり方を「焼畑商業」と言われたことがあるが、本当にそう思う。
●ところで、この埼玉県南西部4市に富士見市やふじみ野市などの経済関係団体やJCなどが盛んに郊外型ショッピングセンターを作りたがって自治体が都市計画などでふりまわされている。
朝霞市の基地跡地の国会公務員宿舎の計画も、そもそもJCや商工会あたりが言いだしたショッピングセンターを基地跡地に建設する話を取り込んで、PFI事業の収益事業の一環として低層階に郊外型ショッピングセンターを誘致する発想があり、商業施設を入れることになっている。また、それにあわせて駐車場も結構用意されることになっている。
しかし、そうして公共施設のふりしてショッピングセンターを入れて、5年で経営が傾き始めたら、一体PFI事業体の見込み違いの収益低下を誰が尻ぬぐいするのだろうか。PFI事業の失敗は通常、自治体が埋め合わせをすることになる。けしかけたJCや商工会は知らぬ顔して政治家を責め立て、一枚噛んで売り上げを形成した銀行やゼネコンは、着々と借金を取り立てるだけである。尻ぬぐいは、今の市長の後任の市長や議員、市職員、そしてその時代の納税者の市民である。
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コメント
そう言えば、自分の近所に荒川沖ショッピングプラザ(「トイザらス」の日本一号店の開店したとこ)があるのですけど、今ではトイザらスはは元より殆ど全てのテナントが店仕舞いして丸々空きスペース状態ですよ。
ショッピングセンターでも、経営努力しているとこでは陳腐化を防ぐ様に色々努力しているのでしょうけど、往々にして地域独占に近い状態になったりしちゃうし時には地域ボスが利権絡みで一筋縄でいかなかったり・・・・・ロードサイドに空き店舗が多くあるのを見ていると、シャッター通りの拡散って気もしちゃうのでは
投稿: 杉山真大 | 2009.09.07 20:02
ロードサイト店が並んでいると、成熟した都市という感じがしませんよね。色気がないというか、何というか。
人気のある都市というのは、ロードサイト店が並んでいるようなところではありません。この夏選挙で応援した人の選挙区のように、かつて人気の住宅地も、ロードサイド店で買い物しなければならないようになってくると、チープな住宅地に変質しますね。
投稿: 管理人 | 2009.09.15 00:58