7/10 都議選の予測
都議選の各選挙区の予測が読売新聞から出た。他の新聞社は沈黙している。
それによると、無風区とみられるところは、千代田区、渋谷区、立川市、小金井市、西東京市、小平市の6選挙区10人。二大政党制になると、2人区が無風区になりやすい。
1人区の激突が、中央区、武蔵野市、青梅市、昭島市。今まで野党系が歯が立たなかった青梅市や昭島市がどうなるか影響は大きい。武蔵野市は基本的に民主だが、攻める自民から守りきれるかどうかだろう。
2人区の攻防、与党系の同士討ちが荒川区、野党系の同士討ちが、府中市、南多摩(稲城・多摩市)、北多摩2(国分寺・国立市)。共産党の食い込みがどこまでいくかが試されるのが、台東区、文京区、日野市。
3人区は安定しているところが多いが、共産党の追い上げや民主党の複数擁立で揺れる選挙区もある。
4人区以上は民主党の多数擁立で混戦となっているところが多い。
2人区以上で民主が1人しか候補のいないところは民主がほとんど取れるとみてよいようだ。
読売の結果から読みとれるのは、自民党は28、公明党が21ぐらいが下限。野党は、民主党が41、生活者ネットが1、共産党が8が下限。
このほか、野党系の競合で確実に野党系に入る議席が5。したがって、与党系が49、野党系が55議席獲得する見込み。
残り23議席をめぐっての攻防となる。
上限は自民党が49、公明党は23、民主が53、ネットが5、共産が15、諸派が1、無所属が3。
ネットは民主党の2人目以降の候補者と競合している候補が多く、民主党とゼロサムゲームをしている。
共産党は劣勢の選挙区が多く、8議席からの上積みはそれほどでもないように思うが、自民党と民主党と3すくみの取り合いをしている間隙をぬえばいくつか当選できる可能性もある。
この結果からは、民主党が第一党になり、自公は過半数割れする可能性が強い。一方で民主党も友党生活者ネットとのつぶし合いで、民主党が伸びればネットが潰れて、過半数を取るなどという状況ではない。
民主党の積極擁立策によって、この選挙での生活者ネットとの泥仕合の結果、生活者ネットワークと民主党との友好関係は後退することは避けられない。その中で、都議会は、議席を微減させる共産党がキャスティングボードを握るか、民主党が再び都政与党化する可能性が高い。
●この選挙分析の結果、ただでさえ目に余る民主党の積極擁立策をさらに推進しないと、都議会の民主党を核にした政権交代などできないということがわかる。中選挙区制の難しさと、保守優位のシステムをまざまざと感じる。
国政と違い、社民党や国民新党の有力都議候補がいないため、民主党と生活者ネットワークだけで過半数をめざさなくてはならないことも弱点である。
政権交代の核は民主党であることは言うまでもないが、民主党が一党で躍進するというのは戦術としてわかりやすいが、過半数超える決定打にならないように感じている。多様な野党の連携が必要なのだろう。
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