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2009.05.23

5/23 高速1000円でバス会社打撃

というニュース。

社会民主主義者の私が批判するのも何だが、市場に過度に介入する計画経済の失敗を見ているよう。政府が市場に介入するということはインセンティブが調整されることになる。一ヵ所を甘くすれば、そこに利用者が集中することは目に見えている。
仕事があるのに品物がない、旧ソ連や東欧での非効率な経済も、そんなところにあったんじゃなかったっけ。
体制の勝利をうたいあげた自民党政府が、そういうことをやってしまうのが笑える。

何度も指摘しているが、これからの社会は弱い人たちで助け合っていく必要があるため公共空間をどれだけ復活させるかが大事になってくると思うが、公共空間であるバスを痛めつけて、私的欲求そのものであるマイカーでの旅行だけを優遇することは、この国で、大切な価値の発見をさらに遅らせることになるのではないか。

●民主党の高速道路ゼロ円は、道路会社自体の解体が前提となっているので、中身が違うが、結果としては同じような結果になるだろう。二大政党がこのような愚策を繰り出すことに、高速道路が高速で走れるための仕組みはどういうことなのか、そのメリットは何なのか、きちんとした考えのツメがないように思われる。

「高速千円」バスに打撃 乗客減少、大渋滞で延着も2009年5月23日7時0分

 地方の高速道路の大幅値下げの影響で高速バスの利用客が減っていることが、日本バス協会の調べでわかった。渋滞のあおりで大幅な到着遅れも報告された。協会は「想像以上の影響。高速バスは収益力が比較的高く、一般道の路線バスを補う側面もあるだけに痛い」としている。

 協会がJRバス関東や名鉄バス、神姫バスなど大手5社から大型連休を挟む11日間の状況を聞き取ったところ、運行回数あたりの輸送人数は前年同期比で10%減。マイカーが「上限千円」となった土日祝日の7日間は同12%減で、平日4日間の同6%減に比べて落ち込み幅は2倍だった。

 到着遅れも各地で相次いだ模様だ。名鉄バスによると、ゴールデンウイーク中の同社の到着遅れの幅はおおむね例年の2倍に達し、定刻なら約6時間20分で結ぶ名古屋―香川・丸亀では最大で4時間遅れた。「リピーターが離れないか心配」という。

 国土交通省は「景気後退だけでなく、高速値下げも影響したことがうかがえる」(自動車交通局)と副作用を認める。(山本精作)

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コメント

前にも書きましたが、私はこうした「マイカー旅行」は「道楽」の問題ではなく、「家族・子育て」の問題だと思います。
個々の父親は、子供の為に、子供が将来ぐれない為に、子供が将来ニートにならない為にと思って、
自分の生活や楽しみを犠牲にして子供を家族旅行に連れて行っているのだと思います。
また、お盆・正月は帰省するものだという社会通念もあります。祖父母達は我が子が渋滞に巻き込まれてでも
這ってでも帰省して来いということを要求しがちです。
そういったものに迎合するために、個々の父親は渋滞に巻き込まれてまで歯を食いしばって
高速道路で何十時間も車を運転しているのです。
こういった父親一人一人は道楽どころか非常に真面目である意味「ワーカホリック」ですらあると思います。

こういった「模範的な家族生活」が出来なければ家庭が崩壊するぞと散々脅してきたのは、他でもない、
「右派の変な教育評論家」ではなかったでしょうか?
また、世の中にはこの前に引き合いにでた宅配便のトラックの運転手の方や私のように、
GW中も働かなければいけない人が幾らでも居ます。
休みの日に必死で家族の義務を果たしている親達に敬意を払うのは当然としても、
こういう社会通念の前では、休日返上で働くという価値は(その一方でイチローのように休みなく
練習している人をもてはやしているのに!!!!)蔑ろにされてしまいます。
そういった人が「家族旅行」といった家族の義務を果たさないことで後ろめたさを感じなければいけない
社会通念には私は疑問を持たざるを得ません。

インフルエンザの問題でも思いましたが、結局「ホラーハウス社会」楽しんでいるだけにしか私には見えません。
子供を家に押し込めて、問題を家庭になすりつけているだけにしか見えないのは私だけでしょうか?
学校という学校を閉鎖させて社会機能を麻痺させて、何が「対策」でしょうか?
若者が家で「待機」せず「繁華街でたむろ」していることが問題になりましたが、その一方で大人たちが
働いている時点で(インフルエンザが子供に特有というなら話は別ですが)、若者の自宅軟禁を正当化する
論理は支離滅裂以外の何物でもありません。
警察・教育委員会が繁華街をたむろする若者を注意したとして、私なら「じゃあ何故あなた達は外で働いているのですか?」
と反論しているでしょう。ここでも、「仕事より家族を優先する模範的な家族」のことだけが考えられて、
それが出来ない休みなしで働いている人のことは一顧だにされていません。

投稿: alan_smithee | 2009.05.24 20:59

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