5/16 鳩山党首が誕生
民主党の鳩山氏が党首に。
手続きをがたがた言う風潮があるが、任期途中の党首交代は、両院議員総会で交代するルールになっている。党首交代のルールをちょくちょく変える政党もあるが、トップを選ぶルールはある程度、安定した仕組みが必要だろう。
心配なのは総選挙の顔を意識して選んだのだろうか。鳩山氏が行う自民党批判はいつも中途半端な内容だ。取るに足らない揚げ足取りのレベルを超えない。菅氏ほどの突破力はないし、岡田氏ほどのキレもない。小沢氏のようなドスというのか安定感もない。横路氏のような思想に根ざしたものいいもない。善し悪しは別にして明確な意志を持っている小泉純一郎の前に、中途半端なやり方を繰り出し続け、支持率を1桁に突き落として、補選で大惨敗した過去もある。
しかし民主党の党内力学は、鳩山氏のような穏和な人を選びがちだ。
激しい競争社会でかつ職業柄自己愛の強い人の集団で、突破力のある攻撃的な性格や底知れぬ恐ろしさのある人間、特定の思想に根ざす人間は、とにかく避けられる。民主党関係者が党首について議論するときには、党外の人間には理解できないような空気のもとで、あの人はダメだろう、という言葉がたくさん出てくる。消去法的である。そうなると、穏和で人を包み込んで党内融和を行い、かつ外には攻撃的で、仕事は論理的で、というのがいいのだろうが、そんな政治家はめったにいない。
●新党首には、日本の交代すべきリーダーとして、自民党に向かって攻撃力を発揮し、野党全体のリーダーとして振る舞ってほしい。
小沢一郎党首時代は、前原党首時代の失敗をふまえ、国民新党との選挙協力の関係もあって、理念的には西欧社会民主主義に近づいていたが、それが継続されるのかが注目である。
●岡田氏の推薦に、小沢氏を支えた鉢呂吉雄氏のほか、鳩山陣営についている派閥に属している川端達夫氏、細川律夫氏、岡崎トミ子氏が並んでいたのが意外だった。岡田氏を擁立する過程で、前原、蓮ホウ、小宮山洋子など、前原派を前面に立てたのが失敗だろう。支持率を突き落とした人が前面に立つのは良くない。
●埼玉4区の民主党は不思議なところで、他の選挙区では「民主党掲示板」となっている党営掲示板が、個人後援会名になっている。党営掲示板は党から支給されるものではないか。党費の後援会流用ではないかと思う。衆議院議員選挙での党営掲示板に関する選挙運動の部分解禁は政治改革による成果であり、到達点である。それをこんなふうにされたのでは、やっぱり選挙運動の解禁なんかしない方がいいんだという議論になりかねない。
そして、昨日、和光市では、その掲示板に一斉に特定候補の確認団体ポスターが掲出されていた。党の推薦候補でもないのにだ。
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コメント
こんにちは。
岡田氏を幹事長にすえたりしたので、壮大な出来レースという気がしています。前原とその一派は離党して自民党にいけばいいのに…と常々思っています。安倍なんかとつるんでいるようなのに未来はあると思えないんだけどなあ。
投稿: 瑠璃子(青瓢箪) | 2009.05.19 09:34