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2009.03.22

3/22 メディア汚染なんて言うつもりはないが

子どもにつきあって、仮面ライダーとプリキュアを見たが、話が何だかちんぷんかんぷん。子どもにこれがわかるのだろうか。子どもも戦闘シーン以外は注意力散漫。

単に話が難しいならがんばってついていくべきと思うが、話が複雑に入りくんでいて、相当に深く関心と注意力を払って見続けないとわからない。それが子ども番組というのはどうかと思う。あんまり凝りすぎない方が。

それと、しょっちゅう入るコマーシャルは、携帯汚染や携帯サイトの誘惑どころではない、コマーシャルによる欲求の刺激の連続。教育改革だの何だの言っている人たち、どうよこれ。携帯がどう、携帯サイトがどう、プロフがどう、そんなもぐら叩きをやるよりも、今の社会がメディアによる刺激によって成り立っている現実を直視しないと、何にもはじまらないんじゃないか(特捜検察のマスコミへのリークなんかもその1つだと思う)。
昔は、キャラクター入りのふりかけだのお菓子だのが広告の主だったように思うが、高価な電子機器のおもちゃの広告のオンパレード。いちいち欲求に反応されたら財布がもたない。

先日、「歌のおにいさん」をたまたま見ていたら、ディレクター役の木村佳乃が主人公のお兄さんに、何でこの時間に子ども番組があると思う?お父さんお母さんが家事や出かけの支度に忙しくて、子どもにかかわっていられない時間に、私たちが安心させてあげるのよ、というようなことを説教していて、なるほどと思ったが、本当にそうなんだ。

●昨年7月の議会改革のシンポジウムで知り合った由布市の市議の小林華弥子さんが、先日の野焼きの事故死をめぐるマスコミの取材と報道に怒っておられる。
野焼き事故のマスコミ報道に怒り

まったくその通りだと思う。
常民の代表であるマスコミには、マイノリティーである牧畜というものがどういうものなのかイメージが少なすぎる。この小林さんの文章からは、昨年読んだ「神なるオオカミ」のモチーフと共通のものを感じる。そしてこのマスコミ的関心の持ち方は、マジョリティーの日本人的なものだとも思う。

由布院のまちの価値は、観光しか見えにくいが、そのまわりに、牧畜があったり、農耕があったり、自衛隊の実弾演習があったり、生活と関わるさまざまな奇特な課題とともにある。そういうことはマスコミ的にはなりにくい。

●牧畜とか、林業とか、世代間を引き継ぎ、息の長い仕事は、強く保守的な価値があって維持されるものだと思うが、右派・保守派・ナショナリストはそうしたものの価値に本当に無頓着で、男女がどう、日教組がどう、中国がどう、郷土愛がどう、比較的どうでもいいことばかりにこだわっているのではないかと感じる。

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コメント

黒川様
九州を発行エリアとしている西日本新聞記者の池田と申します。大分県由布市で起きた野焼きの事故に関する黒川さん、小林さんのご指摘はごもっともだと思っています。さまざまな現場を取材している一人として、新聞やテレビの報道のあり方に疑問を抱きながら、そこから抜け出せないもどかしさを感る今日この頃です。今回の惨事に心を痛める地元の方々、読者にそんな私の思いが少しでも伝えられればと思い、事故発生から1週間後に書いた連載が(アドレス参照)これです。できたら読んでいただき、感想など頂けたら幸いです。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/2009/kyushu/rensai/20090326/20090326_0001.shtml

投稿: 池田郷 | 2009.03.31 12:30

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