3/1 朝霞市長選挙、田村候補供託金没収をのがれる
朝霞市長選挙の開票が終わる。
投票者数25,753人で投票率は25.88%。派手な投票への呼びかけを行う、市の選管、白票投票キャンペーンのおかげで、前回より投票率は上昇した。
富岡市長は、20165票を超え、前回より得票をすることができた。一方、田村氏も前回の小田桐氏より1800票近くも多い3,958票も獲得している。4年前の小田桐清作さんのように、供託金は没収されない。
基地跡地の問題を運動にしてきた市民の一部が取り組んだ白票投票だが、白票・無効票は1,593票。前回は918票なので、白票投票運動の成果は685票。市議1人分の数もない。運動の総括が必要だろう。
富岡陣営は、投票率が上回った中での信任を目標にしていただけに、選挙管理委員会と投票率向上委員会なる市民団体の運動の成果が上がっていると言える。投票率向上委員会は、白票投票を呼びかけていたが、結果からみると、白票も多かったのだろうが、それ以上に、市長と田村氏の得票を増やしたと言える。
富岡氏は自民・公明・民主が推薦。このうち公明党の基礎票の6500~7000票を差し引くと、13000票。公明党以外の与党市議が進政会9人、明政会3人の12人のため、市議1人あたり1,083票持ち寄ったことになる。市議選の与党全体の得票より下回っており、与党市議全体の人気より、富岡氏は人気がないと言える。
●富岡氏は2回にわたって低投票率のもとで市長になった。人に会わない、人の意見を聞かないというのが持ち前だが、それでほとんうにいいのか、振り返りが必要だろう。1期目は理屈にならない強引さが目立ったが、2期目は慎重な市政運営と、強引な市政の運営によって、分裂した市民の統合をどう進めるか考える必要があると思う。
●投票率は、投票率向上とか、選挙管理委員会のよびかけで上がるものではなく、きちんとした争点を設定し、意味のある競争選挙になってこそ、上がるものだ。したがって今回、最大の問題は、最大の争点となるべきであった基地跡地利用をめぐる市民運動を中心に、市長に対抗する候補を擁立できなかったことである。私を含めて、市役所に問題提起してきた側の人間たちの、深刻な反省が必要だ。
●「ロシア人には、自らの代表を議会に送りだしていくという意識が希薄である」「どうせ死票になると決まっている投票に、投票所に行くよりは、友だちを呼んでウオトカを飲みながら、面白い話をした方が時間の有効活用である」(佐藤優「テロリズムの罠 右巻」より)。朝霞市も事情は変わらない。
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