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2009.01.18

1/17 農業や介護への就労が第二の派遣問題にならないために

前半は労働問題ではありません。雑記です。

精神的にくたくた。
尊敬する方から助けてと言われ、しかし助けることで状況が悪化することで、助けてはいけない、と口を封じ、動かないよう、律することの厳しさ。そして尊敬する方のあまりにもしんどい姿に、涙が出てくる。

すったもんだあって、今度は、身内の中の問題ではなくなり、みんなが尊敬と敬意をもって取り組まなくてはならない次元に話が移っていく。
これでうまくいけば、今までのように小権力をふりかざす下品な人たちが跳梁跋扈することはなくなるのか、と何とか自分の心を落ち着ける。

一体、何のこっちゃ。
一区切りついたら、仕事以外の自分の守備分野を変えてみたいと思っている。

●ここからが労働問題。

派遣切りされた人をどうするのか、世の中が一所懸命考えるようになっている。

慢性的人材不足で、医療関係ほどのカネのかかる教育訓練がいらない、農業、介護にシフトという話になるし、産業間の労働力の移動ということではその通りだ。しかし、職業というのは生活がついていけるから就労するわけで、その保障がないにもかかわらず、人は好きこのんで転職や就職などしない。生活を棄ててまで働けというのは、奴隷労働、強制労働、人身売買である。
やっぱり、賃金をかさ上げするお金を出したがらないものだから、やることが、広告代理店的な啓発活動と、職業紹介事業、職業訓練ばっかり。そこでは、クリエティブな事業家たちがさらに政府からお金を引き出すようなことをやっている。
その結果「効果が上がらない」ということになる。そのはけ口は「仕事があるのに働かない奴がいる」という八つ当たりの論理。肝心の農業や介護で食べていける、まじめにやっていればそこそこの将来設計ができる、という制度設計がない。行き先を羅列するだけで、いつまでたっても不況時の雇用対策の特効薬にならない。それでは、結局将来を示さずに安直に人材をかき集めていた製造業派遣と変わらない。生活すれすれの賃金で働かせて、そこで矛盾が起きて仕事を失った途端に同じ問題に立ち返るだけである。

農業補助金について、バラマキかそうでないか、という低レベルな次元の話が続いている。人件費の塊である福祉や医療に公金が出ていることを、バラマキという人間がいるだろうか、ということである。もし医療や福祉に最低限のバラマキが行われていなければ、月々30万40万も払える人でなければ、医療や福祉のお世話になれないことになる。
人間が生きていく上で最低限の産業を維持していくのに、必要な人材を張り付ける経費に補助を出す、というのは他の産業では当たり前に行われている。

介護に至っては、後発の新参者職種であることに差別しあぐらをかいて、労働力単価そのものを滅茶苦茶に低く見積もっている。堀田力たちのように、ボランティア労働と位置づけて労働基本権を奪い、専業主婦労働力や、学生ボランティアと賃金競争させるような議論まである。そもそも放っておけば国際競争力なんて問われない仕事なのに、先進国に低賃金労働力を輸出しているような国をだまくらかして、外国人労働力を輸入して、賃金の国際競争までさせようとしている。悲しくなる。

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コメント

早く農業で食べられるようなモデルを作らないと地方は崩壊してしまうとよく感じます。

派遣労働者の中でも多いと思うのですが、
農業だけでは食べていけず出稼ぎしている人、
農業を最初からあきらめて田舎から出てきた若い人たちがまず自分の故郷で生活できるようにすることが大切だと思います。

そして高齢化率の高い農村でも福祉サービスで食べられる所得を確保すれば、地域に残る若い人はかなり増えると思います。

産業間で労働者をシフトするというか、
本来、そんなに稼げなくても農業で生活していきたかった人たちを故郷にいられるようにするという発想の方が良いような気がします。

本人の意思や適性から製造業に従事したい、するべき人は製造業で吸収した方が良いわけですし、
田舎にも工場は多いですが都市部の人で農業に関わりのない人が急に農業をやるのはハードル高いと思います。

投稿: wacky | 2009.01.18 22:12

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