12/25 地下鉄の運賃は国に巻き上げられ、国は整備新幹線に浪費
中公新書の「大平正芳」を読む。今の自民党政治が失った、調和を重んじ、良質でずっしり重い価値を持っていた政治家だと改めて感じた。
●テレビの歌番組で「部屋とTシャツと私」が流れていて、フェミニストが小馬鹿にしていた話を思い出す。この時代、女歌は、高所得の男にぶらさがって、美しく自由に暮らす歌が多かった。その頃、親に対する突っ張りと人生最もひきこもっていた頃で、私は月7万で家賃も払って地方都市で暮らしていた。当時はこうした歌がほんとうに嫌な感じだった。今、若者がマイカーもマイホーム志向もなく、デートもひきこもりがちだという。収入がないし、将来展望も明るくないんだもの、しょうがない、と強く実感する。
●地下鉄が遅れる。毎日。朝はともかく、帰宅時の、どこで遅れてくるのやら、市ヶ谷で2分~5分の恒常的な遅れは何とかならないか。遅れると朝のラッシュ以上に混んでいたりする。前は、西武線方面行きに乗っても、小竹向原で東上線方面に接続したが、今は、「接続しません」と素っ気ないダイヤになったので、和光市行か、東上線直通電車を辛抱強く待つしかない。そんなんで定期入れにいる時刻表が手放せず、半年もしていないのにボロボロになった。
そもそも夕方以降の有楽町線は混雑しているのに本数が少ないのが問題ではないか。
混雑がひどいからドアの開け閉めを繰り返し、やたら発車に時間がかかっている。どんどん遅れが累積して、和光市に着く頃には5分ぐらい遅れている。車掌は毎日謝り続けている。
私たちはそのことで毎日苦痛に耐え運賃を払っている。その東京メトロは今年は売り上げの1割以上、400億円以上ボロ儲けをして、民営化の配当金として巨額のお金を国と都に上納している。
一方、2009年度の国の予算で、整備新幹線には、今年3500億円で過去最高のお金を投じるということだ。国が直接投じるお金もあるが、貴重な地方交付税財源を喰うような話も自治体負担分という美名で裏側でくっついてまわっていたりして、何だかなぁと思う。景気対策とかで、とにかく使おうという話なんだろう。地方がそれで豊かになればいいが、今の特急代の倍近い運賃を払って、どんどん人が東京に流れ込んでくる。地方が豊かになっているように思えない。
都会のサラリーマンを虐待して、声の大きな一部の地方の有力者だけを優遇するような公共事業のバラマキしかやっていない自民党に愛想が尽かされるのは当然である。
がんばれ自民党の早川忠孝さん。毎日、サラリーマンを見ているなら、サラリーマンの苦痛を取り除いてください。
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コメント
東京メトロは年間23億人近い人を乗せているのに、年間の売上高がたったの4000億しかないことに心底驚きました。客単価が200円にもならない。こんな低運賃でよく経営が成り立つものです。サービス向上が必要なら、もう少し運賃を上げて、その利益を改良に回せばいい。
混んでいるから、乗り換えが不便だから虐待だ、虐待だと言う。贅沢にも程があるとはこのことです。都市の隅々まで路線網があって、時刻表を気にせずに次々電車が来て移動ができる恵まれた環境にいることを全く理解していない。公共交通機関がろくに使えない地域など、いくらでもあるのです。毎日汗水流して働いているのは都会のサラリーマンだけではありません。日本には職業や居住地を選択する自由があるのですから、嫌なら田舎に引っ越せばいかがですか。
投稿: えーぶる | 2008.12.31 12:54
>>混んでいるから、乗り換えが不便だから虐待だ、虐待だと言う。贅沢にも程があるとはこのことです。
仕事のために使っている乗り物です。日に日に少しずつ改善されていればこんなこと言いません。逆になっているから、そしてその度に東京メトロの決算書が良くなっているから、虐待だと言うのです。
贅沢でしょうかねぇ。テレビで見た限りですが、コーヒーが出るスウェーデンの通勤電車を見たときに、何にも言わないで、我慢ばっかりしているから、ダメなんじゃないかと思いました。
我慢すれば豊かな国になるんでしょうかね。
>>時刻表を気にせず
以前は確かにそうでしたけども。
6月以降、電車を1本乗り間違えると何もないような駅で15分以上も待たされるので、時刻表が手放せません。ダイヤも不規則なり、時刻表でいちいち確かめないと、待たされたり、間が空いた後に来るとんでもない混雑した電車に乗せられたりしています。
父の郷里の大分の方が1時間に2本しか電車ありませんが、パターンダイヤで、時刻表がいりませんでした。
>>嫌なら田舎に引っ越せば
私は、払った運賃の使途を問題にしているので、都会と田舎の再配分の話をしていません。再配分は東京メトロの収益でやるべきものではありません。また多額の税金が東京メトロに投じられているなら、再配分のテーマになるのでしょうが事実はそうではありません。
で、田舎に行けばいいのかと言うと、バスは減便に次ぐ減便で私が高校生のときに15分に1本はバスが走っていた、県庁所在地の都市の主要な団地でも、今は1時間に1本しか走っていません。
都市vs田舎の問題ではなくて、日常に必要な公共交通に十分な投資と注意がされていなくて、一方で新幹線だ高速道路だ農道だ林道だというとこにお金が使われている問題なのでしょう。
格差問題という中で、すごく単純化された都会vs田舎という論調の中で、すごく雑な議論をされていると思います。都会人は贅沢だ、という批判をして、田舎の人が幸せになったのでしょうか。
都会人にも田舎の人にも生活に身近な公共サービスが充実されずに非効率に堪え忍んでいるということなのではないですかねぇ。
田舎がいいなら、もっと多くの人が引っ越していると思います。
投稿: 管理人 | 2008.12.31 22:06