11/16 徳川再評価の観点からの「篤姫」
徳川政権を再評価してみたらどうか、と思っている立場から「篤姫」を見るととても愉快である。
大久保利光、西郷隆盛、岩倉具視などはいつも陰険な人間として登場し、シーンも暗い。島津も斉昭まではプラスイメージだが、次の殿からは陰険になっている。あの時代の新政府寄りの人物で好意的に書かれているのは、坂本龍馬と、小松帯刀ぐらい。
維新の志士みたいなものに、マッチョな人間たちは憧れるが、「篤姫」を見ていると、倒幕側は、天皇の名前を利用して勝手なことするわ、無茶な軍事行動をするわ、ひどいもので、のちのちの日本軍の暴走の原型が見られる。
また新政府側にはもっとも評価の高いはずだった徳川慶喜についても、優柔不断で、プライドばかりが高い困った人して描かれている。
女性の役割分担論みたいな色が強い番組だが、徳川再評価の観点から見ると、とても愉快なドラマである。
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