10/12 公選職にある者の公私の混同は恐い
大阪の橋下知事が、自分の居住地の教育委員会の説明会に出て、学力テストの結果を公表せよと迫ったらしい。
公権力を握る立場にある人間が、「私的な立場です」と言って、政策に関わる発言をするのは問題だと思う。自分は使い分けているつもりでも、受け取る相手が一保護者の発言として受け取らない可能性もあるわけで、えげつない。
橋下知事は、これのほかにも私設秘書が図書館の利用者を盗撮した事件もあり、公私の区分、権力を抑制する法的考え方がどうも理解できていないように思う。
公的な立場が、私的なことについて公的な場で話すときには、十分注意が必要だし、最大限の抑制が必要だ。
橋下知事「父親として」説明会出席 豊中市教委を批判
2008年10月12日23時7分
全国学力調査の市町村ごとの結果公表を求めている大阪府の橋下徹知事は12日、豊中市教委の保護者説明会に父親の立場で出席したことを報道陣に明かし、「非公表ありきの、非常に危険な議論の場だった」と批判した。
説明会は、豊中市教委が市内の公民館で11日に開いた。橋下知事は前触れもなく、地元に暮らす保護者として出席した。
知事によると、市教委側は「公表すると数字が独り歩きする」と問題点を指摘。7人の子の父親でもある橋下知事は「保護者として」と前置きし、「ここは説明の場なのか、市教委の考え方を主張する政治の場なのか、はっきりさせてほしい」と発言した。
「公表する市町村教委の数や、その理由の説明がないと保護者として判断できない」とも指摘したが、市教委側は「確認していない」として答えなかったという。
橋下知事は12日、報道陣に「『数字が独り歩きする』というだけで判断するのは、非常に危険。市教委には保護者として不信感を抱いた」と述べた。これに対し、豊中市教委の山元行博教育長は「公表すべきではないという事務局のスタンスを示した方が、率直な意見をいただけると思った。会場の意見を非公表へ誘導する意図などまったくない」と話している。
豊中市教委は15日までに計7カ所で小中学校の保護者向け説明会を開き、その場で出た意見を踏まえて、16日の教育委員会で結果の公表・非公表を判断することにしている。
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