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2008.08.14

8/14 1兆円の経済対策は無意味だ

景気が減速しているというので、与党関係者は1兆円をばらまくという話を進めている。

不況に財政出動するということを、ケインジアンの私が否定するものではないが、しかしそれはデフレ不況のような需要不足による不完全雇用が発生している場合だろう。今回は財政出動しても意味がない。本当に財政出動しなければならないときにせず、経済をガタガタにし、今回のように財政出動でどうにもならないようなときに大盤振る舞いする、この国の経済政策の判断力は低下している。

今回の景気減速は、石油をはじめとした原材料価格の上昇によるもので、それによる実質購買力の低下によるもので、需要が衰えているものではない。価格が高すぎて需要を抑えている状況だ。買いたくても買えない、という状況。そのような中で財政出動をすれば、さらなる価格上昇を招き、ますます景気を悪化させるのではないか。

原材料価格の上昇は、中国やインドの経済発展によるものだと説明されていて、1つの要因だと思うが、もう1つ大きな原因は投機マネーが大量に商品先物取引に流れ込んで、原材料価格をつり上げているというものである。

原材料価格の高騰は、バブルである。不動産バブルのとき、庶民が不動産が買えないからと、政府資金で住宅用地を確保した結果がどうなっているのだろうか。簿価が高すぎて売るに売れない公社公団住宅を抱え、今、自治体や国の財政再建のネックになってしまっている。それと同じことを、今回の1兆円の対策では再現しようとしている。

そんなところに1兆円を投げ込んだところで、原材料を売る人たちの懐をさらに暖かくするだけである。原材料を購入する人が限界だというところまで、投機マネーは足下を見て価格をつり上げていく。石油購入に補助金をつけたって、何したって、結局はその分原材料価格が上がっていくことになる。バブルというのはそういうもので、日本でも不動産バブルのときがそうであった。

石油価格を下げるには、石油バブルを弾くしかない。バブルを弾くには、実体のない投機取引を規制していくことを検討すべきだ。金融業者やその背後にある海外の富裕者の年金のために、われわれがやむにやまれずバブルにお金をつぎ込まさせられているような経済構造を変えるべきだろう。

1兆円使うにしても、実際に賃金上昇や雇用の増大に寄与するような内容であるべきである。低賃金労働者の増大で、内需の目詰まりが大きな問題になっている。労働者の3割が非正規で、その大半が年収200万以下という中では、クルマが売れないように、実体経済を強くしようとしても行き詰まる。
物を作り、物を売るという人に報いなければ、経済は持続できない。

●一方で、原油高は、期せずしてマイカー利用の抑制につながったり、トヨタのカンバン方式のように石油を浪費して生産性を上げるような企業経営を見直すきっかけになっている。このことは少し前向きなこととして受け止めたい。バス会社や地方の鉄道会社などが一息ついている話をあちこちで聞く。

●石油価格が安かったときには、通常の生産地より遙か遠いどこかでできた無農薬野菜を食べることが本物を知る人間のすることだ、みたいなことがあったが、その野菜と同じくらいの石油を食べているということに無自覚だということを石油高騰で思い知るべきだろう。

●そういう暮らし方全体の改革につなげるべき石油価格の高騰だと思うが、コンビニ規制などという愚かしいことをしようとしている自治体もある。従業員のためにはコンビニ規制をやった方がいいが、省エネなら、アルミを使うな、テレビは日中のピーク時間に放送するなとか、そういうことの方が効果が大きい。スケープゴートを作る改革ポーズはうんざりである。

●という与党の政策批判をした口で、与党議員を評価するのはどうかと思うが、わが選挙区で法務政務官になられたばかりの早川代議士が、文芸座で上映していた「日本の黒い夏-冤罪」という松本サリン事件の被害者である河野さんのことを扱った映画を評論していていい。

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