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2008.07.27

7/26 教科書を厚して背筋を鍛えよ、という政府

政府の教育再生懇談会が教科書の厚みを倍にしろという改革をまとめている。

教科書を厚くすればいいというものなのだろうか。これで塾に行かなければならない、という問題が改まるのか。教科書で学校の授業がこなせなくなる心配はないのか、いろいろ考えてしまう。

ゆとり教育批判の講談社現代新書(書名失念)で、授業内容÷授業量でゆとりを測らなくてはならないのに、ゆとり教育は分母を減らして、何がゆとりだウソをつけ、という批判を読んだことがある。その点は全く同感だと思った。本当のゆとりは授業時間数を増やして、この比率を下げることだ、と言う下りにはちょっと疑問だっだが。

ゆとり教育やめますというのが今の流れだが、授業内容:授業量の比率を変えないのであれば、ゆとり教育の失敗と同じことを繰り返し、また保護者たちは学習塾に深夜まで子どもをせっせと通わせるようになるだろう。

授業時間数が少なくても、知識水準も高く、知識産業が育成されている北欧諸国の真似はできないのだろうか。あるいは少数のエリートとなる子以外は、教育からもう少し生活に時間をシフトさせることはできないのだろうか。

深夜まで勉強する子どもが、将来、毎日、サービス残業を平気でするような人間になる。そのことが、お互い足を引っ張り合って仕事をふくらまし、生産性は上がらないわ、過酷な生活に慣れきって生活や文化の質が上がらないわ、社会の改善を遅らせているのではないかと思う。

教科書を厚くするでも、資格学校のようなところは、分冊化して持ち運びしやすいようにしているが、今のような教科書を厚くして、しかも自宅に持ち帰らないとならないとなれば、子どもたちには負担ばっかりだろう。

●子どもに負荷をかければかけるほどよい、若者は叩けば叩くほどよい、みたいな風潮、高齢社会で偉そうなこと言いたがる高齢者人口の割合も絶対数も増えていることとは無関係ではないだろう。

高齢社会の嫌な一面である。

●教科書には、「文豪や哲学者の名文や演説などを豊富に盛り込むよう」と。権威主義的なサツマ・チョーシュー流の教育改革談義は相変わらずだなぁ。
名文というのは、教科書に掲載しているように、そこだけ切り貼りされたもので理解してよいのだろうか。ほんとうは本をきちんと読め、ということなのではないか。私は、子どもたちに好きに本を読める時間をつくってやるべきだと思う。深夜まで学習塾に行っているガキが、読書なんかする時間があるのだろうか。そして本が嫌いな子は、学校が終わったら大いに遊べ、と思う。なんかメリハリがないのだ。

教科書の厚さを倍増、自習にも対応…改革素案が明らかに
 政府の教育再生懇談会(安西祐一郎座長)が、小中高校の教科書の質と量の充実を図るためにまとめた教科書改革の素案の全容が26日、明らかになった。

 これまで一般的だった教室での使用を主目的とした分量の薄い教科書から、「自学自習にも適した教科書」に性格を変えようとするのが特徴だ。特に、国語、理科、英語では、名文の引用や練習問題を豊富にし、総ページ数を2倍に増やす必要がある、としている。

 懇談会は、学力低下を招いたと批判される「ゆとり教育」から転換を図る取り組みとして、28日から素案をもとに具体的な検討に入る。

 日本の教科書の分量は元来、「欧米諸国に比べて格段に少ない」(文部科学省幹部)とされる。約10年前から始まったゆとり教育はこれに拍車をかけ、2002年使用分を最低に、小中学校の多くの科目で総ページ数がかなり減った。

 関係者によると、福田首相も最近、近年の教科書の薄さに懸念を示したという。

 素案は、この点について「教科書が、教室で授業を受けながら使うことを前提に作られている」と指摘し、授業だけでなく、児童・生徒が自習する際にも一人で理解できるよう、丁寧に記述するよう求めた。

 特に、国語や英語では、文豪や哲学者の名文や演説などを豊富に盛り込むよう提案。合わせて、理数系の学力低下が著しいため、算数・数学の練習問題を多くするほか、理科のテコ入れの必要性も指摘した。

 また、学習指導要領の範囲を超え、上の学年で学ぶ内容を先取りする「発展的記述」に関する文科省の指針について、小中学校での上限を「全体の1割」、高校では「2割」としている規定を撤廃するよう求めた。出版社が柔軟に編集できるようにするためだ。

 素案は、こうした改革を実現するため、国語、英語、理科の3教科について、「2倍のページ数が必要」と具体的目標を掲げた。

 新学習指導要領が2011年度から小学校で全面実施され、新しい教科書の準備が間もなく始まることから、懇談会は今秋にも予定される第2次報告にこの改革を盛り込む方針だ。

(2008年7月27日03時14分 読売新聞)

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コメント

それなんですが、「授業書」としての位置づけを「読本」として位置づけを改める、という意味があるみたいなんですよね。つまり先生の授業がつまらないと興味が持てなくてそれまで、ってのを変えようという意味で。

ちなみに、同様の指摘をしている方もいます。
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-65.html

投稿: 杉山真大 | 2009.09.28 20:12

それなんですが、「授業書」としての位置づけを「読本」として位置づけを改める、という意味があるみたいなんですよね。つまり先生の授業がつまらないと興味が持てなくてそれまで、ってのを変えようという意味で。

ちなみに、同様の指摘をしている方もいます。
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-65.html

投稿: 杉山真大 | 2009.09.28 20:12

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