« 5/12 与党多数の市議会、市長提案を否決 | トップページ | 5/14 羊にげっぷを我慢させたらどうなるか »

2008.05.14

5/13 朝霞市議会の自殺行為。監視員の10円の時給を値切るくせに400億円は判断できないと責任放棄

やはり朝霞市の基地跡地利用整備計画を「議会に諮る」条例案の市長提案は、議会に諮らないことを諮る政治的ペテンだったことが判明した。くわしくは基地跡地利用市民連絡会のHPを。

市長の提案は①計画を議会に諮り、②その議決は議決した日に限り有効というものである。

この②がよくわからないもので、議会が了承すれば、議会で議論しなければならないものなのに、議決した日以降は無効となれば議会に諮ることが議決されながら議論しなくてよいという不可解な条例になる。
この市長原案に法的問題を提起した小山市議が②の削除を求め、修正案を提出したが、野党提案だからと与党が一致して否決。続いて市長の原案が採決されて、これが不思議なことに与党が否決した。

市長原案が与党議員によって否決されたというセンセーショナルな事実だけが伝わり、議会がお灸を据えようとしたようなポーズが取れるような話でありながら、実は市長と議会与党で否決することを前提に談合して提案されたものだろう。

議会に諮るという条例の主題を否決することで、議会から「議会に諮らなくて良い」という回答を入手したのである。市民にわかりにくい政治的小細工は民主主義を歪め、市民に政治不信を植え付ける行動である。この政治的小細工に協力した進政会(保守系)・明政会(民主党など)、公明党などの与党議員は大いに非難され、選挙で厳しい鉄槌を下されるべきだろう。

また、市民が2度にわたって求めた基地跡地利用整備計画に対する住民投票を、議会は2度にわたって否決したが、その際に最大会派の与党議員が言った言葉は「市民から選ばれた議員が議会で議論するのだから住民投票はいらない」という論理である。それが今回の「諮る」ことを否決し「諮らなくて良い」という回答である。

この計画が暴走始めれば、土地と建物で400億円にものぼる税金の浪費が始まる。市議会は市の財政をチェックするためにある。それは単に予算案さえチェックしていればいいというものではない。予算案は、さまざまな政治的合意や社会的義務で行われる事業に縛られる。予算案だけチェックなどできない。事実、駅前駐輪場の監視員の数十円(年額で十数万円の話)の報酬をめぐって、与党議員はもっと節約しろと議会では何十分も議論した。しかし、400億の使途を決めてしまうことについて議会は責任放棄をしたのが今回。
議会は民法の世界ではないが、民法では、使途を任されて受託された契約は善管注意義務というものがあって、職務に関わる責任が生じるような管理事務については注意して事務を行わなくてはならない義務というものがある。これを怠ると損害賠償が発生する。しかし議会はその程度の責任も「地方自治法にない」ということ以外のまともな理由がないことから、放棄しているのだ。

責任も果たさない与党議員は、いったい何をふだんやっているのだろうか。あきれて口がふさがらない。議員無用論が出ても仕方がない。

●早川代議士が、「新党結成に向けて 日本の再生のためにはこれしかない」と政界再編に取り組むとブログで明言。自民党も社会党と同じように、自ら解体して政界再編成に突き進む道をたどることになるのだろうか。福田首相に満足しているなら、政界再編成は必要じゃないし、政界再編で問題解決しようなどとは時代遅れのように思うが。一緒に社会民主主義政党を作るなら支援したい。しかしそんなことはありえないだろう。

|

« 5/12 与党多数の市議会、市長提案を否決 | トップページ | 5/14 羊にげっぷを我慢させたらどうなるか »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 5/12 与党多数の市議会、市長提案を否決 | トップページ | 5/14 羊にげっぷを我慢させたらどうなるか »