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2008.04.07

4/7 自治体の業務委託で「効率化」されている裏で

●尼崎市の住民票入力オペレーター派遣労働者に対して、尼崎市が派遣契約の競争入札をつきつけて実質上の雇い止めを突きつけていた問題。当の労働者たちはストライキに突入してたたかっている。
市が強行した派遣業者の競争入札だが、一回目の3月21日が不調になったため、きょう二度目が行われたところ、今回も応札者なしで不調に終わったという。
民間に仕事を任せたくても仕事を請けてくれる会社がない以上、あとは選択肢が限られている。

●きょうの「クローズアップ現代」は自治体の委託業務で働く人たちの人件費の話だった。これまで行政の効率化という名目で、委託先で働く人のことなど全く無視した議論が横行していたが、ようやくメジャーなマスコミが注目してくれたと思う。

最初は、大津市のガス検針員の民間委託の問題。民間企業に委託されたら、市で雇ってきた検診員は民間企業の下請けの個人請負(つまり自営業者)扱いになった。バイクも燃料も自己負担にさせられ、業務中の事故も給与カットだけではなく労災も出さない、民間保険に入るよう会社には言われているという。どこからどう見ても使用人なのに、経営者が雇用責任を放棄している呆れた事例であるし、そのことの問題を発注者責任として逃げ回っている大津市役所にびっくり。
次は、大阪市交通局の清掃業務。委託を単純な入札にしたため、今働いている人を雇っている会社は、時給713円でボーナスがなくしても仕事を請けられなくなったというひどい事例。大阪市らしいというか発注責任の課長は問題を感じているのに問題がないと強弁している。

改善した事例として、国分寺市と豊中市が紹介されていた。豊中市は私もいろいろ紹介してきたが、障害者雇用やひとり親雇用など、市役所が政策誘導していることに適応している企業に対しては入札で優遇する点数制度を導入している。また国分寺市はごみ収集を価格だけで決定していたら、あるとき突然業者が事業撤退されて収集ができなくなった過去があったため、市役所の委託先の労働者の賃金を保障する方法を検討している。

自治体の委託業務は、製造業と違い、労働集約型の仕事が多い。そこを入札で決めれば、人件費を刈り込んでいくしかない。その結果、人材確保に苦労する話ばかりか、地域で福祉に依存して暮らす人を増やしてしまうということも指摘していて、非常によい番組だったと思う。

ワーキングプアを役所がまきちらすことで、貧困者や無年金者、社会保険や税の未納者を増やしてしまう。そこから税収や年金財政が悪化するだけではなくて、地域経済全体が貧しくなっていくことが指摘されている。アメリカでも生活できる賃金(リビングウェッジ)という考え方で、地域全体の最低賃金を自治体が定める事例も増えている。そうしたことが地域の貧困化を回避するために必要だろう。

これまで役所の業務の民間委託化による効率性が安易に語られてきたけども、実際そこで働く人たちの賃金を刈り込んで貧乏人にしてしまえば、役所に依存して生きる人を増やすことになる。

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