4/2 国土交通省のお先棒を担いでいたクセに
職場に「ルポ解雇」「住宅喪失」の著者、島本慈子さんが訪ねて来られる。紹介していただいた。前からファンだったので、嬉しい。
安心するのもつかの間、業界内で原稿依頼を受ける。とても緊張する。
●道路予算凍結で、知事に不満噴出「与野党に反省を」という毎日夕刊の記事。
というのは福岡の麻生、埼玉の上田、栃木の福田、大分の広瀬、京都の山田と並ぶ面々。
ここに並んでいる知事は、つい先日まで、与党道路族や国土交通省のいいなりで、道路特定財源は守れと菅直人を攻撃していた連中たちではないか。与党の硬直した対応を応援していた人たちである。
地方分権をさかんに求めていた知事会が、暫定税率を守れ、一般財源化反対と言っていたのは全くもって奇異な姿だった。保育園の補助金の一般財源化のときには、あっさり道を空けてやった知事会が、である。
片方に肩入れしながら、後から与野党両成敗なんてきれい事いうのではない。素直に自民党(とくに道路族)を応援しています、と言うべきだ。格好つけて与野党両方に反省なんか求められる立場ではないと思う。
ほんとう、道路特定財源では、後からだんだんみんなの議論がまともになってきているが、みんな過去を忘れるかのようにいい加減なこと言ってきたことをきちんと思い出しておくべきだろう。
●ガソリン価格の値下げ合戦が話題になっているが、腐りもしないガソリンを、赤字を出してまで売り上げを確保する意味があるのだろうか、と思う。近所で「民主党渋滞」が起きていた。安易なものだと思う。
●NHKニュースのガソリンスタンド張り込み取材報道に何の意味があるのかわからない。
公共交通を使わないような怠け者のためのガソリンなんかより、小麦や大豆の価格が50%も上がっていることの方が重要だと思うが、その背景事情も何も報道されていない。奇妙だ。
●安倍政権の生き霊、古森イズムがNHKを覆う。きょうも古いネタで反北朝鮮のキャンペーンを張っていた。朝日新聞朝刊に古森経営委員長とプロパーの今井副会長の討論が紹介されていたが、古森氏の言っていることには、マスコミと会社の広報の区別がついていないことを感じた。また今井氏の就任にあたってのネガティブなネタが流れたが、これは古森氏周辺から出たのだろうか。いろいろ考えてしまう。
ガソリン鳴動:多元中継 「与野党とも反省を」 道路予算凍結、知事から不満噴出
「法案を審議しない参院とは、なんなのか」「与党も野党も反省してほしい」--。ガソリンの値下げが始まり、消費者の間には歓迎ムードも漂うが、どうにも腹の虫が治まらない人たちがいる。暫定税率の失効で道路関連予算の圧縮や凍結を強いられた都道府県知事らだ。国政への不信は膨らむ一方だ。
福岡県の麻生渡知事は1日の会見で、ガソリンの暫定税率を維持する租税特別措置法改正案が参院で採決されなかったことを口を極めて批判した。「いつまでも国民生活に直結した関連法案を審議しない。参院とは何なのかということだ。むちゃくちゃですよ」。衆参両院議長のあっせんについても「かくも無力なものであったのか」。福岡県は08年度予算のうち道路事業については新規・継続双方の執行を停止する。
元民主党衆院議員の上田清司・埼玉県知事も会見で「参院議長の権威とは何なんだと不快感が残る。私が参院議員だったら『辞めろ』と言うでしょうね」と民主党出身の江田五月議長を批判した。
道路の新規事業を停止した栃木県の福田富一知事は、新採用職員辞令交付式で「350億円の減収になる。財政が厳しい中で出はなをくじく(税率の)廃止になった」と地方への影響を懸念した。
大分県の広瀬勝貞知事も会見で「民主党の菅(直人・党代表代行)さんも、『地方には迷惑をかけない』と言ったのに、この結果が迷惑をかけていないのか聞いてみたい心境だ」と民主党を批判した。
京都府の山田啓二知事は暫定税率失効への対策を検討する府の会合後、報道陣に「周知期間ゼロという、あり得ない異常な状況。地方がこんなにつらい目に遭っていることを、国も与党も野党もよく認識し、反省してほしい」と語気を強めた。
毎日新聞 2008年4月2日 東京夕刊
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