4/2 朝霞・朝霞台に不吉な予感=6月の東上線のダイヤ改正
副都心線の開通にともなう、6月14日からの東上線と東京メトロのダイヤ改正案が発表されている。
鉄道会社から公開されている個々の情報に悪い情報がないが、それらを埋め合わせていくと、公表されていない情報が浮かび上がり、そこには東上線沿線にとっていくつか不都合な現実があるようだ。
①有楽町線の直通電車の減便がある。直通電車のみならず、和光市方向からの電車が全体的に副都心線直通にシフトするようだ。時間帯による本数のムラが少ない休日で見ると、有楽町線直通電車が1日40本になる。朝7時から、夜10時まで14時間、直通電車が運行されるとすれば、40本を14時間で割ると1時間に3本しかなくなる。平日のラッシュ時間も半減とみていい。「有楽町線に1本」と言う広告の言葉を信じて住宅を購入した人にはえらい不利益変更と、損害が発生する。
小竹向原などという何もない駅で乗り換えを強要されるのはご免である。減便するなら、和光市→池袋を通り抜ける利用者に対して、東上線まわりでも、有楽町線まわりでも定期券を共通にし、運賃も共通にすべきだろう。
②日中の急行が1時間に5本になる。均等に運転されれば、12分間隔になる。しかし、一方で副都心線直通の地下鉄が1時間に4本と公表されている。となると、急行と直通電車との本数が合わず、急行通過駅で急行接続する各駅停車がすべて用意されるとは言えない可能性が高い。これまで東上線が採ってきた15分ごとのパターンダイヤが放棄されることになり、覚えにくいダイヤになる可能性もある。
有楽町線が東上線に直通した直後の1987年のダイヤ改正でもこのようなことがあり、朝霞、朝霞台や、柳瀬川~新河岸の急行通過駅はえらい迷惑を蒙った。このことの再現になるのだろうか。
③増発される電車の変わりに減便される電車については言及されていない。1時間に5本も急行を走らせて、準急が走る余裕があるのか、疑問である。一部のブログには準急の大幅な減便が予測されている。
1987年のダイヤ改正でも、一時準急が半減したことがある。このダイヤ改正では、各駅停車が急行とうまく接続しなくなり、急行通過駅の朝霞・朝霞台の両駅の利用者は30分に1本の準急を狙って乗る以外は、各駅停車でちんたら池袋に出るしかなかった時期があった。それが再現されることになるのだろうか。
④夕方のラッシュ時間に有料特急「TJライナー」が運行されるが、ホームが3本しかなく手狭な池袋駅でどう捌くのだろうか。池袋での折り返しに混乱が起きないのか心配である。また、今でも余裕のない夕方のダイヤでライナーを動かすことで、一般の急行や準急の速度が今以上に低下しないか心配である。
有楽町線の減便、わかりやすいパターンダイヤの廃止、準急の減便など、川越以南の埼玉県内の各駅には不便が増えそうなところも垣間見える。こうしたことに、地元自治体(といっても電車通勤の経験のない市職員や地方政治家ばっかりで何が課題かわかりもしないだろうけど)や、利用者の意見を聴取したのか、疑問を感じている。
逆に、ライナーとか、準急を減便して急行を増発するとか、川越より先の東武が住宅開発をしている地域だけ優遇するダイヤなのではないか、とうがって見てしまう。通勤混雑の苦痛を、(混雑率÷着席可能性)×乗車時間で計算すると、混雑率を下げたとしても、長時間通勤を強いるような沿線開発は、良くない。
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