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2008.03.19

3/19 民主党はそろそろ落としどころを探れ

福田首相がガソリン税の全額一般財源化に踏み込んだようだ。あとは道路計画の見直しをきちんとかちとれば民主党は政府案に歩み寄るべきだろう。

ガソリン税の暫定税率にこだわっているのだろうが、どうせ検討される消費税の増税。ガソリン税が下がって、消費税が上がるなんてとんちんかんな結果になるようなことを民主党がやってしまっては笑われるだろう。ガソリンの価格を25円下げるのは、為替か石油価格そのものを何とかすることを考えた方がいい。逆に、今日の石油高はそれを我慢しても石油が欲しい需要があるからだ。
ガソリン税を下げたところで、下げる前までの値段は日本人が我慢できる石油価格だということになっている。投機取引の影響で需給バランスが異常な価格になっているのだから(元の値段まで下がるとは思わないが投機だからいつかバブル崩壊すると思う)、先進国がマイカーもテレビもコンピューターも禁欲して、石油を使わない先進国同盟でも作らない限り、ガソリン税を下げて需要を刺激したら、その分足下を見て価格は上がる。下げたガソリン税がアラブの産油国の金持ちや石油利権に吸い上げられるだけである。
本来、国債償還金や医療や福祉、百歩譲って道路建設に流れるべきお金が、アラブの働きもしない金持ちの道楽息子と、そいつらがばらまくテロ資金に消えるだけである。

一般財源化して節約できた分は、ただ返すのではなく、病院医、看護士、介護士の待遇改善や待機児童ゼロ作戦か、国や自治体の借金の返済に使ってもらいたいと思う。

●チベット議連の幹部をやっている民主党議員のメルマガが届く。
中国による人権弾圧を非難し(それはそうだと思う)、チベットに人権を回復、などと書いている。言いたいことはその通りだと思うが、こういうことを言うときには、中国憎しのために、あまりにももともとあったチベットを美化していないだろうか。
人権を回復というが、中国が侵攻・占領するまでのチベットに人権なんてあったのだろうか。
戦中から終戦を知るまで、特務機関の職員として、モンゴルから新彊、青海を経てチベットに入った木村肥佐夫は著書の「チベット潜行十年」で、チベット政府の腐敗堕落ぶりを目撃している。民衆を容赦なく殴りながら政府高官とそのとりまきが歩く話や、人権も法治もない政府の取締の様子なども書かれていた。そんなチベット政府の守旧派に対抗して、開明派が中国と結びついて政府転覆の工作をしている噂なども記録している。
信仰心厚く道徳的であるような印象もあるが、貧しく苛烈な封建社会である様子と、僧侶が読経しているふりしていつしか猥談を朗々と読み上げている話など、さらにさかのぼって明治期に潜入した河口慧海師が書いている。
紛争の加害者を非難するあまりに、被害者を美化しすぎると、後々の対応を誤ることになるだろう。

もちろん、中国政府が苛烈な弾圧をしているのも憤るし、治安は回復されたと映ってくる画像が中華民族しか映っていないことや、襲撃されているのが中華街であることを見ると、中国もずいぶん無神経な対応をしてきたんだなぁという感じがしている。

一番情けないのが、チベットを脱出した日本人。中国政府から口封じされたということでインタビューを拒否している。再訪問ができないとかいろいろ事情はあるのだろうけど、なんだかチベットなんてワイルドなところに行く割に、政治権力にやすやすと口封じをされているなんて情けないなぁ、なんて思う。まぁ、どおでもいいことです。

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