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2008.02.09

2/8 生活保護110番の運営者が本を刊行

奈良の橿原神宮の近くに出張。明日香村の近く。それで思い出が真夜中に食べたラーメンがうまかったなどという程度しかないのが情けない。

橿原市というのは、奈良県全体にとってもっとも中心の位置にあるようで、県の出先機関が多いという。
逆に、奈良市が奈良県の北東端にあり、新幹線のある今は東京や大阪からは便利なところだが、奈良盆地だけで考えると交通の不便なところだと実感する。平城遷都の意味を考える。

●帰路、新幹線が喫煙車の隣の車両のドア際になる。煙くて煙くて、車掌にクレームを言う。席を変えてくれるかなと期待したが、やはり無理だった。

●いろいろな事情で迷惑をかけてしまう可能性があるので、このブログにはあまりリンクを貼っていませんが、最初のリンクである、福祉情報の「生活保護110番」の運営者が、本を出した。「生活保護vsワーキングプア」(PHP新書)。生活保護110番の運営者の受け答えがよく、福祉における自立をどう考えたらよいのかということについていいセンスをしていたことと、生活保護について全く議論がされておらず、ケースワーカーのマニアックな議論しか目立たなかったので、リンクをした。
利用しやすい生活保護にすることが、かえって福祉コストを下げるのではないかという仮説を立てている。生活保護の実務の最前線にいると、何でここまで放置したの、と言いたくなるような深刻な事例が多く、そこから自立をめざしてもなかなか難しいという。
同書で紹介されている事例を読むと、いかにも日経新聞的な「自助努力」「自己責任」だけを強調するようなものの言い方が、無自覚な言論であるかということを教えられる。人生の不遇というのは、自分で回避できるものもあるが、おかれた状況からやむを得ずそうなることもある。たまたまうまくいっているのは、自分の判断が良かったから、などと誰が断言できるだろうか。

●北海道滝川市の豪邸に住む暴力団員に、市が生活保護費から、80キロ離れた札幌の病院への通院費として毎月何百万ものタクシー代を払っていたというニュースが流れる。
金額の異常さと、すすきので豪遊していたというから申請時の面談で健康状態もわかりそうで、その金で何人もの人を生活保護で救えたのかと思うと、おいおいという感じである。監査委員や弁護士などからさまざまな指摘を受けながらも支給の見直しをしなかったということは、市役所の要所要所の職員は弱みを握られて、よっぽどアンタッチャブルな人だったんだろうかと思う。しかし地方財政危機とか、社会保障の底割れとか言って、住民を脅かすくせに、自治体は特定の人のためにお金をだらだらと払い続けていたりする話はほかにもあるようだ。

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