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2008.01.19

1/19 なつかしい再生紙ビジネス

書店で岩波文庫からケインズ「雇用、利子および貨幣の一般理論(上)」、いわゆるケインズの一般理論が刊行されたのを発見。
ケインズの一般理論は、これまで文庫化されていなかった。レッセフェールを旨とするアダムスミスの「国富論」、カールマルクスの「資本論」、ミル、マルサス、シュンペーターの古典は岩波文庫などから刊行されていたが、なぜかケインズだけが出ていなかった。こうした状況は、経済をイデオロギーとして捉える一般人に、新古典派のウヨクと、マルクス主義のサヨクしかいなくて、ケインズは官僚と自民党の保守本流の政治家にしか知られていなかった状況を見事に体現していた。

今回、ケインズの一般理論が千数百円で、しかも通勤電車でも読めるようになったことはほんとうによろこばしいことだと思う。大学1年生に東欧の崩壊でイデオロギーの転換を迫られたマルクス経済学の教授をそそのかして読書会をしたことがなつかしい。当時、私は極貧生活で、北大の近くの古書店で手に入れた、塩野谷九十九さんの旧かなづかいの訳本を使って勉強したこともあって、全然わからなかった。

●コピー用紙の古紙配合率が偽装だったというニュースに、残念な思いだ。
私は15年前に、紙・文具の問屋に就職した。当時、再生紙ビジネスの先駆けを流通で担っていた会社でもあった。生協相手に商品開発した担当者がとても輝いていた。
ようやく生協が販売するトイレットペーパーやティッシュが軌道に乗ったばかりで、まだまだOA機器に使う紙は再生紙なんか使えないというような雰囲気の時代だと思う。98年ぐらいから、こうした分野に再生紙が進出するようになった。企業や官公庁でISO14001取得がブームになった頃と重なる。そして、だんだん再生紙が白くなってきたように思って不審に思っていたところ、今回の顛末。残念なことだと思う。背景に、OA関係で使う紙が増えているのに、再生率100%が義務づけられていて、原材料の古紙が不足していることにあるという。
また製紙業界の川上主導の市場支配の構造にも課題があるのではないかと思う。代理店、一次卸はメーカーに商品開発以外に言いたいことをいいにくい仕組みになっている。

●OA関係の紙の使用料が減らないということがそもそもの問題のように思う。OA機器は手軽に資料を作ることができるようになって、資料を増やしているというのが実感である。ワープロがない時代は、会議資料づくりは手書きか印刷屋に頼むしかなくて、物理的に量を抑制せざるを得なかった。OA機器はペーパーレスの幻想を振りまいたが、逆の結果を生んだし、電気の使用量を飛躍的に伸ばした。

●リサイクルに紙を出せる紙と出してはいけない紙との区別の知識がきちんと伝わっていないように思う。
絶対ダメなのはカーボン紙、感熱紙。再生の過程で過熱や加圧を行うので、反応して色をつけてしまう。今は糊成分の中和剤が発達して問題ないと聞くが、ポストイットや、糊付けした紙も良くない。溶解した古紙を漉す抄紙機に粘着成分が網に付着して、紙がパァになってしまうし、何より製造ラインを止めてしまうことになる。
逆にホッチキスの針のような、ある程度の大きさがあって水に溶けないものは、溶解した古紙から分離することができるので大丈夫だという。

●NHK職員のインサイダー取引に抗議電話が殺到していたり、新聞各紙ではNHKの体質の問題などと書かれている。そうなんだろうけど、もっと悪質だった日経新聞社員のインサイダー取引は、犯罪となったけど世論の注意はうやむやになっているし、噂は後をたたない。「NHKの体質」ばかりに注目するのは何か操作されているように思う。雑誌でのタイアップ記事の蔓延、独占の広告代理店に頭があがらない民放など、カネと報道に関する課題は他にももっと大きな問題があるように思う。

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