« 11/30 必要な公務員を首切る人・国民を公務員にしたがる知事 | トップページ | 12/1 基地跡地開発をめぐり民主党は賛成 »

2007.12.01

12/1 国家公務員だってカモだって話

市議選で保守系N候補の応援で、市長が、30年経つと高齢者が3万人になって、市の財政が立ちゆかなくなるから公務員宿舎を建てることにしたと演説したと聞く。

これは、旧住民の介護や高齢者医療のために国家公務員をカモにしますと宣言しているようなものではないか。ずいぶん失礼な話である。
二度にわたるマンションブームの結果として、住民サービスは不十分な水準に転落した。マンションブームできれいなマンションをやっとの思いで手に入れた朝霞市民は、今度は旧住民のために運営されているこの街のシステムで我慢ばかり強要されている。町内会の町内会館の建て変わりである地区センターばかり次々に建設されている。一方、保育所、学童保育、高度医療、教育水準・・・不満足な行政サービス。苦情を言えばクレーマーみたいな言われ方をされたり、子どもの通う学校長や、地域団体からやんわり圧力がかかって我慢させられている。

その上、公務員宿舎のために様々な周辺設備で税金を使うことにしており、税収増どころか、かえって借金をふくらまし、その返済のために財政構造も確実に硬直化するだろう。今後は中央公園を開発した直後のような、踏んだり蹴ったりの20年ぐらいになるだろう。市長のとっている政策は危険な道である。市長はどうせ8年から12年しかやらないから、いいのだろう。

市の財政は、市民の質が高めることによって初めて好転することであって、作為的に人口を増やしたり、当てずっぽうな開発政策を採ることでは、えてしてつまらない巨大事業に手を出し、借金を増やすだけでかえって逆効果である。その人たちをまた何とかしなくてはならないはめに陥るだろう。
北上市など、地場産業の育成に成功している街は、朝霞のようなギャンブルはやっていない。ただただ市職員の質が高められており、市内の市民や事業者との垣根のない対話を市職員が重ねている。

国家公務員宿舎を建設すると、第四小学校や第一中学校の教育水準が問われる。それは教員の質ばかりではなく、朝霞市が教育にどれくらい力を入れてお金を使い、子どもを人として尊重しているかがシビアに問われるのであろう。国家公務員は、身分社会に生きており、学歴社会の申し子でもある。根性論と校内統治しか戦略のない朝霞の教育政策のもとでは、早晩クレームにさらされることになろう。
あと、周辺住民が反対運動をしてきた経緯から、周辺住民と国家公務員宿舎の子どもたちとの軋轢も課題になるだろう。

30年後なんかより、5年後ぐらいのことを考えて堅実に行政をやってもらいたいと思う。

今回、基地跡地開発という途方もないお金を使う話を、半分ぐらいの市議選の候補者が政策として明確に書いていない。無責任にと言わざるを得ない。

|

« 11/30 必要な公務員を首切る人・国民を公務員にしたがる知事 | トップページ | 12/1 基地跡地開発をめぐり民主党は賛成 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 11/30 必要な公務員を首切る人・国民を公務員にしたがる知事 | トップページ | 12/1 基地跡地開発をめぐり民主党は賛成 »