11/1 居眠り議員が小学生の皆勤賞だと
市の広報が届く。議会報告のページにあれだけ騒がれている基地跡地利用に関する議論が全く載っていない。作為的である。
またぶったまげたのが、小学生に皆勤賞を復活させよという市議の主張がトップで出ている。
議員 皆勤賞についてはご存知かと思いますが、学校を1日も欠席せずに登校すればこの賞に値するわけです。家庭の協力があって休まずに登校した努力の積み重ねが、皆勤賞につながるのではないでしょうか。 小学校6年間をスーパー皆勤賞、中学校卒業までの9年間を最優秀皆勤賞として表彰したら、この生徒は人生を通じてふるさと朝霞市を思い続けることになり、将来に期待もできる人づくりになると思います。最少の費用で最大の効果が期待できると思いますが、いかがでしょうか。
おっと出た、朝霞保守の精神訓大好き論議。あの教育再生会議でも、暴力生徒やいじめの加害者は登校させないという議論が出ているこの時代に、皆勤賞とは、脳天気も程があると思う。
それに学校を9年間欠席しなかったからと、ふるさとに誇りを持つものなのだろうかと思う。それより、教育の内容をもっと充実すべきじゃないかと思う。私立学校に行かせたり、塾通いをすることが当たり前になってしまうような質の教育を何とかすべきだと思う。
さすがに市役所も皆勤賞は何も子ども自身の精神力の問題だけじゃない部分もあって難しいんじゃないかと答弁してお茶を濁している。私が珍しく市職員の肩を持つが、この答弁は正しいと思う。
いじめや家庭事情が複雑化している中で、さらには朝霞市の場合、東京のベッドタウンという事情もあって、皆勤賞をぷらさげて小学校の問題がどうこうなるという問題でもないはずである。学校に登校していればいいなんて問題でもない。暴力やいじめをする生徒が皆勤賞だったら別な問題になるのではないか。皆勤賞という賞の性質から、こうした問題児童に賞をあげないという口実を探すのは難しい。
本来は、こういう質の低い質問をする議員というのは、選挙で淘汰されるべきだと思うが、なぜか朝霞の議会報告は、バカな質問も大事な質問もくそも味噌も一緒に匿名になっている。これでは有権者が選挙する意味が全くない。選挙は業績評価でもあるのだから、現職議員については、やはりどんな議会活動をしているのか、手に取るようにわかる広報が必要だと思う。
で、市議会の傍聴に足繁く通っている人から聞いたら、朝霞市議会の保守系会派の議員たちは、ほんとうによく居眠りするらしい(市役所を追及するだけで、野党会派を多数派が締め付けているだけの議会で、議員どうしの緊張ある議論もしていない市議会に、多少の居眠りは仕方がないと思う)。居眠りして、市長の暴走も止められないような議員じゃ、いくら皆勤賞だからと言ったって、意味がない。
小学生を締め付けることばかり思いつくなら、まず自らの行動を見直せと思う。
それと朝霞市の学校では、論語の「郷原、徳の賊なり」という言葉を徹底して教えるべきだと思う。
●同じく広報の市長のコラムで、バカなコメントが見つかる。
防災訓練の公共性を強調する中で、「『個』や『権利』が重視されがちな現代社会で」と、権利が防災訓練の対極にあるかのようなことを書いている。
防災訓練は、生存権や財産権など、市民の権利を守るために行われるべきことだ。そのための公共性である。市長がこのようなコメントをするのは、朝霞市が、市民の権利を否定したり抑制したりすることを目的に防災訓練をやろうとしているのだろうか、と言われても仕方がない。
民主主義は権利の集大成であり、権利ばかりが重視されがちな現代社会、などという問題意識があるなら、士農工商の徳川時代に戻すべきだと思う。しかしそうなったときに、富岡氏にしても塩味氏にしても、所詮、農の身分でしかない。政治なんかに携わるような家柄ではないのだ。そういうことがよろしくないということから近代は始まり、天賦の権利があるというのが、明治維新以降の考え方だ。
権利のために公共があり、他人の権利を侵害しないところまで自らの権利は認められる、というのが明治維新以降の近代社会の原理だろう。
だいたい基地跡地の市の政策など、商工会を中心とした権利を声高に主張できる人たちに阿った結論をまとめただけである。権利を主張したくても主張できない人たちのために基地跡地を利用するなどという発想はほとんどないと言ってよい。
そういう計画をまとめた権力者でもある張本人が、市民の権利にあれこれ論じるのは滑稽である。
| 固定リンク
コメント
スーパー皆勤賞を提案したのは大橋正好議員ですね。
わたしが傍聴に行ったのは数日だけですが、その、すべての日にちで、9時から始まった定例会で9時30分までのあいだに大橋さんは眠りの落ちました。
広報で取り上げられた提案を補足すると
「イジメ、暴力、不登校、ひきこもりなどに関連する、
事件事故の報道が絶えずあるが、
家庭や小中学校における本人の努力が少ない、
努力の大切さを会得できないことが原因かと考えられる。
よって、休まずに登校をする積み重ねの努力をたたえ、
小学校6年間で『スーパー皆勤賞』、
中学までの9年間を『最優秀皆勤賞』などとして表彰すれば
人生を通じ朝霞を思い続けるに、最小の費用にして
最大の効果が得られるのではないか!」とのことでした。
現在、朝霞市に100人いる
学校に行きたくても行けない子どもらのことを
本人の努力不足だとする認識なんでしょうか。
不登校児本人たちの、また不登校の子どもを抱える母親たちの、また、その家族の苦しみをまったく知らないんでしょう。
病気で学校に行けない子どもや障害を持っていて通院が必要な子どもたちのことなど、何も考えていないんでしょう。
すっかりあきれ果てて、顎が議員席まで落ちるところでした。
この質問の最後のしめくくりには、卒業式のときに、子どもの皆勤賞とともに表彰された母親の、感激を綴った文章を朗読し、母親の努力あっての皆勤賞っていうことを強調していました。
腰が抜けて立てなくなるところでした。
さらに市職員の答弁を補足すると、
教育委員長からは、子どもが伝染性の病気にかかっていても出席させる保護者や、明らかな病気なのに登校させる保護者の例が報告されました。
今はやりの、<モラルのない親批判>ですね。
外的要因で不登校になる子を、本人の努力が少ないからだと断ずる限り、不登校という状態は理解されないでしょうし、『スーパー皆勤賞』などという発想は現状に対する認識不足からのものだと思います。
投稿: i☆f | 2007.11.02 18:16
あらま、皆勤賞の演説の日に居眠りでしたか・・・。やっちゃいましたね。
小学生が授業中居眠りすることは当然、許してくれるんでしょうかね。
議員でも居眠りしなかった人を表彰したら、もう少し市民のことを考えてくれるようになるのでしょうかねぇ。
この大橋議員の立場って、いじめられるのは本人の努力が足りない=いじめられる奴が悪いということでしょうね。
投稿: 管理人 | 2007.11.02 22:44