10/21 管理組合の改革を進める
住んでいるアパートの管理組合の総会があった。2期2年つとめた管理組合の理事長、副理事長をようやく退任させてもらうことができた。
管理会社にすがるしかない管理組合を脱却して、少なくとも対等な関係でつきあえる体制づくりをした。そのための改革は、①最低1人の理事は2期2年理事をやり、継続性をもたせること、②50万円以上の支出をともなう大規模な工事や管理費の内容改定をする場合は外部アドバイザーを入れて原案をまとめること、③防災・防火体制を整備に着手したこと、の3点。
①は、今までの理事会は1年任期で全員入れ替え、ほとんど立候補者もなくくじ引きで役員を決めてきた。新しい理事が総会にいないことが当たり前のようになっていて、1年のうちの半分は管理会社に頭が上がらないような状態が続いてきた。
②マンションは、売るデベロッパー、管理会社、様々な修繕工事を請け負うゼネコン、同じ系列会社がやっている。管理組合の役員は素人であるため、系列企業どうしで作成してくる見積書も請求書も相場がわからず、管理会社を窓口にしてお金を使われることにチェックが効かなかった。これに第三者を挟ませることを義務化して、見積書のチェックをするために労力やコストを使えるようにした。
ほんとうは、マンション管理組合の連合会みたいなところに入る選択肢も考えたが、まだまだ管理組合や共有部分は住民のものという意識が高まっていないので、今回は見送った。
③住民自身で防災活動をできるようにすることも大事であったが、共有部分も含めてマンションが自分たちのものであり、最終的には自分たちの責任で維持されていることを意識してもらうことも考えてもらう機会になった。防災訓練や、防火計画の策定などを行った。そこで警報システムの不備も発見できてよかった。
1期目を終えるときに継続して役員を引き受けてくださる方がおらず、言い出しっぺの私が続投した。仕事が忙しくなってきたので、2期目の今回こそ降りなきゃと思っていたら、最も若手で、最もしっかりした方が、続投をしてくれると言ってくださって、あっさり引退できてほんとうに嬉しい。しかも、この引き受けてくださった方は、自分なりのマンションの未来に必要な課題を持っておられて、他の理事も同感することだったので、とっても期待できる方だと思っている。
まだまだ面白いことできるなぁと自分では思っていたが、またお役に立てるときに出ればいいことで、いろいろな人がいろいろな課題を背負って管理組合に関わってくれることが大事だと思っている。総会が終わった後、かつて理事長を引き受けてくださった方が、またいつか何かでかかわりたいとおっしゃってくれて、広報体制などにも抱負があると申し出てくれたことも、よかった。
仕事が労働組合なので、重ね合わせていろいろなことを感じたし、そのノウハウも役に立ってきたと思っている。当面、我が管理組合は、組織問題もなく運営できるなぁ、とありがたく思う。
| 固定リンク
コメント
はじめまして。
関西でマンションの理事を務め(なんと3期目!)問題を抱えながらも知恵を拝借したいと調べているうちに黒川さんのブログにたどり着きました。
広告のないこのブログ!なんとも読みやすく感動しています。
管理会社(2社入っているんです!)以前に設計に問題があるのですが、5年たつのに大きな改善はみられず、思い切って管理会社を変えようと試みたのですが、多くの区分所有者との温度差がありすぎて実現せず。管理員さんはいい方なので替えようにも替えられず。今に至ります。
すみません、分かり辛い文面で。とにかく黒川さんに励まされました!プロフィール拝見したらタメですね。ありがとうございました。
投稿: 谷口 美香 | 2007.11.08 00:07
コメントありがとうございます。言葉の悪いこのブログが励みになっていただけるなんて、感謝しています。
改革をしたけども、それに対してあまり後ろ向きな住民がいなくて(もっとやれという人が多かった)、苦労した経験がないので、偉そうに書いて申し訳ないように思います。
いくつか役に立ったことは、
私の勤務先が非営利団体なのですが、会計不祥事を起こしたことがあって、そのときの始末、後での社内の規約規程の整備をしたことが、改革に役に立ちました。
それと、私の友人がマンション管理組合の連合会に就職したことが大きな影響を与えました。ここがノウハウを溜めているので、大きなことをやるときには頼れるように規約規程を整備しました(ただしこうした連合会にも、管理会社の影響下にあるものや、監理業務が主体になっているところもあるので注意が必要です)。
投稿: 管理人 | 2007.11.08 00:37